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LEDデスクライトのDCジャック追加 [電子工作]

2019年5月19日の日記

ANBURT LED desk light.jpg

とうとう,娘が小学校に入学したときに買った蛍光灯のデスクライトを買い替えることにしました。まあ,10年も使っているし,単に蛍光管が寿命が来ただけなんですけど,LEDタイプのものに買い替えました。

ただ,娘もそれなりに大人なので,好きなのをamazonで選ばせたのですが.....。

残念ながら,選んだのは安物の中国製。充電式でコードが不要で,割に明るいし,明るさも3段階,色も5段階変えられる,というものなんですけど.....。

ただ,充電式というのが曲者。おまけに,ACアダプタがついていませんでした.......[雷][雷]

つまり,USB接続なので,スマホの充電器が使えます,というのが売りなんですけど,単にACアダプタを省いて低コストにしただけ,という感じです。そもそも充電式で持ち運び可能ですって言っても,持続時間はほんの数時間だし,結局はACアダプタをつなぎっぱなし,と言う使い方にならざるを得ないはずです。それなのに,ACアダプタは付属していません[雨]

と言う次第で,まあ,スマホの充電器を使えばいいんでしょうけど,スマホの充電器はほとんど連日,スマホの充電に使わないといけないわけで,あまり空いてはいないわけですし,もう1台買うと1500円くらいはするのでもったいない!

そこで,iruchanは普通の5VのACアダプタが使えるよう,改造しちゃいました[晴れ]

5VのACアダプタはパソコン周辺機器なんかでよく使いますから,iruchanも余っちゃっています。

まあ,こんなことはiruchanは朝飯前(実際には昼飯までかかっちゃいましたけど[雨])なので,やっちゃいました。

まずは裏蓋を外します。

といって,簡単には外れません。どこかにねじがあるはずですが,見えないようになっています。

まあ,慌てず,底蓋に貼ってある,滑り止めのウレタンシートを指で押さえると引っ込むところがあるので,そこにねじが隠れていますから,カッターで丸くシートを切り取ってねじを外しました。

あとは簡単。φ5.5mmのDCジャックを取り付けます。ボディにφ7.5mmの穴を開ければOKですけど,ボディのプラは柔らかくてペナペナ。たぶん,安物のPET樹脂だと思います。日本製だと高級なABS樹脂を使っていると思いますけど......。ジャックの接続はUSBコネクタの#1と#4ピンが電源コネクタで,そこにパラにハンダ付けするだけです。ご丁寧にも,基板上に+5V,GNDと書いてありましたので簡単です。

ANBURT LED desk light  コネクタ基板.jpg DCジャックを取り付けます。
φ5.5mmの普通のDCジャックですけど,内側のピンの径がφ2.1mmと2.5mmのものと2種類ありますのでご注意ください。

ANBURT LED desk light 底部.jpg 底部の基板です。

充電池はNiCdではないかと思います。こんな小さいのじゃ,大した時間は点灯しませんね。

コネクタ部の基板には充電制御用のICがついています。スマホの普及で,いろんな種類のICが開発されています。スイッチング電源と同じ,DC/DCコンバータと制御回路がセットになったものです。DC/DCコンバータは昇圧スイッチング電源として動作していると思いますが,損失が多いので,充電開始時はかなり熱くなります。だから,底板が鉄板でできていて,放熱するようになっていますが,肝心のICと接触していません。これじゃ,放熱にならんやろ!!!!


ANBURT LED desk light 背面.jpg 充電中。

充電中はコネクタ基板の赤色チップLEDが点灯します。

最初,コネクタの基板についているICは単なるDC/DCコンバータで,充電池は常時接続となっていて,浮動充電になっているのか,と心配しましたが,3時間くらいするとLEDが消灯したので,一応,満充電を検知して,充電を停止するようです。なお,鉛蓄電池以外は浮動充電は原則禁止です。

          ☆          ☆          ☆

まあ,それなりにフレームはアルミでできているし,照度も十分で,明るいし,タッチスイッチになって色温度も変化できて電球色にしたりできて,割にいいデザインでした。

ただ,ACアダプタはついてないし,機械的にもすごくチャチ。そもそも,箱を開けて使い始めの状態でヒンジのねじがユルユルで,重力でLEDランプがお辞儀しちゃう始末。さすがの中華クォリティに呆れます。ヒンジ部にカバーがあって,ねじを締め付けてOKですけど,普通のお宅じゃ,それすらできないんじゃ,と思いました。



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炊飯器の修理~日立IH炊飯器 RZ-SV100K~ [電子工作]

2019年1月1日の日記

日立 RZ-SV100K.jpg いつも使っている炊飯器です。

新年早々,iruchanは炊飯器を修理することにしました.....[雪]

どうも昨年の夏あたりからパネルのボタンの調子がおかしく,何度も押さないと認識しなくなりました。一番重要な炊飯ボタンと,タイマーの切り替えボタンが何回も押さないと認識できません。

これ,よくある話ですよね....。

原因と対策はすぐにわかるのですが,実際やってみるとかなり大変そうなので,結局,今まで我慢して使っていました。ただ,昔は数回だったのに,最近は20回くらい押さないと認識しない状況となってきて,いずれまったく認識しなくなってご飯が炊けなくなると思います。それじゃ,まさしく マンマの食い上げ という状況ですよね......[雨][雨]

そうなる前に事前に修理しておこうと思います。

原因はタクトスイッチの不良です。

炊飯器だけあって,高温と高い湿度に毎回,さらされるのでそのうちに接点が腐食してくるのか,導通しなくなるんですね。

対策は交換しかありません。

メーカに出すと簡単に基板を取り替えてハイ修理完了! ってところなんでしょうが,いくらかかるかわかりません。おそらく数千円~1万円超という感じだと思います。基板はせいぜい数百円ほどなんでしょうけど,何せ人件費が高いですからね....。タクトスイッチだけだと1個10円未満だと思いますが.....。

と言う次第で,iruchanは正月休みの間に片付けようと思いました。

早速分解します。

ところが,残念ながら,前面のスイッチなので,もし,上面のカバーが外せれば簡単なんですけど,炊飯器の場合,そこにお釜が取り付いているのですから,そんな構造にはなっていません。

使っているのは日立のRZ-SV100KというIH炊飯器。マイコン制御基板を取り出せればスイッチの交換ができます。予想通り,一度底面カバーを外して内部の制御部取り付けねじを外す必要があります。底の5本のねじを外すとお釜のIHヒータや制御部が見えます。

日立 RZ-SV100K-1.jpg 底面カバーを外したところ

最初,ここからどうしよう,と思いました。驚くほど内部はびっしりで,制御部が取り出せそうにありません。

なんとか,制御部の底の方(実際には炊飯器の上の方ですけどね)に4本,ねじがあり,それをなんとか外したら制御部が取り出せませました。

日立 RZ-SV100K-2.jpg  部分にねじがあります。

ここまで来れば簡単で,問題のタクトスイッチも取り外せそうです。↓ のタクトスイッチが2個,不良になっているようです。

日立 RZ-SV100K-3.jpg 制御基板

ついでに,基板上の部分のリチウムボタン電池も消耗して,まったくLCDパネルが表示されなくなる故障も多いようです。一緒に交換してもよかったですけど,今回はそのままです。

タクトSW交換.jpg タクトスイッチを交換しました。

左は交換済みで,右の赤いボタンのものはオリジナルです。どうも秋月で10個120円で売っている中国製のものと同じような.....。

タクトSW.jpg 交換用のタクトスイッチ

幸い,基板は片面基板で,タクトスイッチもスルーホールタイプなので手持ち なんでそんなのが家にあるんだ もありますから,簡単です。使ったのはiruchanがいつも使っているアルプス電気のSKRGADD010というスイッチ。最近もKATOのKC-1コントローラをPICで再現した基板で使いました。日本製だから信頼性高そう。φ6mmで,ピン間隔5mmのものです。もとの基板の孔のピッチとぴったりでした。とうとう使い切っちゃったので,今度買いだめしておきます。

例によって無鉛はんだを使っているようで,外しにくいですが,なんとか外れました。

問題の2個のタクトスイッチを取り替えて修理完了! でした。結構,分解に時間がかかりましたけど,トータル1時間,と言ったところでした。

テストしたらちゃんと動作します[晴れ][晴れ]

日立 RZ-SV100K-5.jpg ちゃんと炊飯ボタンも一発で動くようになりました。

これで,今日もおいしいご飯が食べられますね。嫁はんは大喜び。娘もオヤジが直したのでびっくりしていました[晴れ]

    ☆          ☆          ☆

ついでに,頭にきたので取り外したタクトスイッチをテスターで調べてみます。

案の定,どちらも何回も押さないと導通しません。それどころか,1個は完全に導通不良で,OLの表示をするだけです。かろうじて,1個は導通しましたが,導通しても80~200Ωくらいの接触抵抗があるようですし,やはり何回も押さないと導通しません。だからマイコンが認識しないんですね~。

タクトSWテスト.jpg こりゃ,あかん.....

では,皆様,今年もよろしくお願いします。

    ☆          ☆          ☆

2020年12月12日追記

どうもやはり最近,「切」のボタンも切れが悪くなり,ほかにもおかしなボタンがあるので,結局,残り7個全部のタクトスイッチを交換しました。疲れた~~[雨]

最初から全部交換しておけばよかったです。でも,嫁はんも喜びました[晴れ]

    ☆          ☆          ☆

2021年4月4日追記

またまた修理です。

どうも先週くらいからおかしな現象が出て,タイマーを設定しようと,"時" や "分" を押してもスムーズに変化しないばかりか,なぜか30分後なんて表示が出たりします。おまけに昨日はどのボタンを押しても変な動きを示します。

iruchanはおそらく,先ほどのボタン電池の消耗だと判断しました。電池が消耗してマイコンが誤動作しているのだと思います。前からこういうことがいずれ起こるな,と思っていたので,年末に修理したときに交換しておくべきでした。

それで,コンセントを抜いてボタンを押しても一応はボタンを受け付けますし,時刻表示も出ていますので,まだ完全には電池は消耗してない感じです。完全に電池が消耗すると液晶表示が消えてしまうはずです。大体,炊飯器の電池の寿命は5年くらいのようです。

ということで,近くのDIYの店で電池を買ってきました。

使っているのはCR2354というリチウム電池。3Vの電圧があります。

CR2354.jpg CR2354

ただ,なぜか,日立の炊飯器で使われていたものには端子がついていて,基板上にはんだづけされています。どの炊飯器も同じようで,ソケットに挿入されているわけではなく,直にはんだづけされているものが多いようです。多分,蒸気なども入るし,高温になるので,端子が腐食するのを警戒しているのだと思います。

CR2354-.jpg オリジナル(右)は端子つきです。

しかたないので,この端子はスポット溶接されていで剥がせませんので,途中で折って取り外し,買ってきた電池にはんだづけしました。

CR2354-2.jpg HOと言う表示が出ます。

コンセントにつなぐと時刻表示が0:00となりますので,説明書通り,"時" か "分" を1sec.以上押して時刻設定モードにして時刻を設定すればOKです。

こうして無事に修理完了。電池代は300円ほどです。タイマーや時刻設定も正常にできます。

それにしても,普通の人はこうなったら故障した,と思って買い換えちゃうと思います。

電池交換はいくらかかるかわかりませんが,おそらく,電池代は数百円でも,人件費がべらぼうに高いので,修理代は数千円から下手すると1万円以上かかると思います。お店でそう言われて,結局,修理じゃなくて買い換え,となると思います。

う~~ん,たった電池1個交換のためだけに買い換えになっちゃうのもな~~。この炊飯器はIHだから高かったし,電池くらいなら交換できるので,iruchanは自分で修理しちゃいましたけど,普通の人だったら修理代が高いので買い換えちゃうだろう,とメーカーは思っているんじゃないでしょうか。そもそも,修理に持っていったら,「買った方がいいですよ~~~」なんて言うんじゃないかと思います。たった電池1個の交換ができれば直るのに,買い換えさせて儲けよう,なんて考えているようならそれって誠意に欠けるのではないか,と思います。別に日立に限らず,どこの炊飯器も電池が交換できるようにはなっていません。

地球環境保護のため,電池1個くらい簡単に交換できるような設計にしておいて欲しいものです。


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ヘアドライヤーの修理 [電子工作]

2018年8月18日の日記

National EH5306.jpg National(!)のEH-5306ドライヤーです。

台風16号が過ぎ去ったと思ったら前線が通過し,急に涼しくなりました。今年は猛烈に暑く,参りましたが,少しほっとしています。それにしてもなんだか,このところの気候はおかしい。猛烈に夏が暑かったり,冬に大雪が降ったり,やはり,地球温暖化は恐ろしいと思います。それに,大気の循環が活発になったためか,季節もひと月,早くなっているのではないかと考えています。普通だったらまだ残暑が厳しいし,9月になっても暑い日が続くと思うのですが.....。

さて,今日はiruchanはドライヤーを修理します。

前からうちの女どもがドライヤーが古いので買い換えてほしい,と言っておりましたが,とうとう,"動かなくなった" (......lucky!) ってな感じで言ってきました。

まあ,そもそもPanasonicじゃなくて,Nationalと書いてますし,製造年は2007年のようなので,もう寿命なんでしょうけど,工作マニアのiruchanは壊れているものは直したいと思います。

原因はすぐに温度ヒューズの断線だろう,と思いました。それなら簡単........と思ったのですけれど......。

一応,ばらして回路を調べてみました。ザッとですけど,こんな感じではないかと思います。

National EH5306 ドライヤ回路.jpg ドライヤーの回路

モータは驚いたことにDCモータになっていて,端子部にシリコンDiが4本ついていて,ブリッジ整流しています。もちろん,ブラシ付DCモータなので,モータの寿命の方が短いと思いますが,後でわかりましたが,原因は電源コードでした。

大きめのシリコンDiが1本入っていて,ターボモード以外の時はAC100Vを半波整流してパワーを半減するようです。DCモータなので,この辺の制御は簡単に済んじゃいますね。ヒータは2系統あるようなので,▲の回路図はもっと複雑だと思いますが.....。

さて,まずは原因調査として,こういうときは,まず,コンセントを抜いて(当たり前ですけど),本体スイッチをonにし,プラグの2つの電極の間の導通をチェックしてみます。

もちろん,電源は入っていないのでモータはまわりませんけど,温度ヒューズが断線してないなら,モータやヒータがつながっているので,ちゃんと導通があるはずです。

ところが,予想通り,本機は導通が∞になっています。どこかで回路が切れちゃっています。普通は温度ヒューズが断線しています。

前も,友人の奥さんが使っているドライヤーが動かなくなった,というので調べたらやはり温度ヒューズでした。

今回もそうだと思いました。

でも.....。

なんとかばらして温度ヒューズを見つけたのですが.....。

温度ヒューズ.jpg なんと,こんな付け方です。

当然,ヒータのすぐそばにあるのですが,何らかの理由でモータが止まってしまって送風停止すると温度が急激に上昇するので,火事にならないよう,温度ヒューズが断線するようになっています。今回,使用されている温度ヒューズは142℃のものです。

ただ,温度ヒューズそのものの交換はできないような構造になっています。どうやっても外れそうにないし,無理にはずそうとするとヒータの碍管を割ってしまいそうです。碍管はセラミックですからもろいですしね.....。

おそらく,松下さんはそもそも温度ヒューズが断線した,ということはモータが焼き切れているとか,ヒータが異常温度になったとか,かなり重大な故障なわけで,温度ヒューズ単体で交換するのではなく,ヒータユニットごと交換して修理するようになっているのだと思います。

ということだったんですが.....。

なんと温度ヒューズは断線していませんでした。テスターで測ってみるとちゃんと導通しています。

とすると,原因は電源コードの断線のようです.......orz。

まあ,これが原因だとしてもかなりドライヤーをばらさないとコードが切れているか判断できませんので,同じことですけどね......。

       ☆         ☆         ☆

さて,今度は電源コードが切れているか,またテスターで調べます。

プラグ側にテスターのリードをつけ,本体側のコードの接続部と導通があるかどうか調べます。

と,ありました。

やはり2本ある銅線のうち,1本が切れているようで,抵抗値は∞になります。

まあ,こうなったらコードごと交換しちゃうのが早いんですけど.....。
残念ながら,使用されているコードはAC125V/12Aと規格が書いてあります。
iruchanは工作マニアなので,電源コードも予備がありますが,どれもアンプ用なので7A用です。これじゃ,定格が足りない!! しかたないので,もとのコードを使います。断線箇所を飛ばせばOKのはずです。

となるとどこが断線箇所か,と言うことなんですが......。

まあ,普通はプラグの根元と決まっていますが,その辺のコードをクネクネして折り曲げてみても導通が復活しません。

今度は本体側の根元かと思って同じことをしてみてもダメです。

コードを外から触ってみてもどこが断線しているわかりません。クキっと曲がるようなところがあればそこが断線しているわけなんですけど......。

そこで,少しずつコードを切って中の銅線を引っ張ってみると.......ありました!!

すぽっと中の銅線が抜けるところがあります。

コード破断箇所.jpg ここが断線箇所でした。

どうも切断箇所は緑青が吹いて黒くなっているような感じもしますけど,素線がすべてきれいに切れています。

コード交換.jpg コードをつけ直しました。

割に本体に近いところだったので,コードを短く切って本体のスイッチや端子板にはんだづけしました。絶縁チューブを巻いて保護しました。危ないので絶縁テープで重ね巻きしましたけどね。

この状態で,再度,プラグの電極間の導通を見ると復活していますので,ちゃんと動作するはずです。

こうしてようやく復活!!

さすがに素人修理じゃ危ないので,本機は予備機にして,また新しいのを買いに行くことにしませう。

       ☆         ☆         ☆

午前中に東京・上野の東京都立美術館で開催されている,藤田嗣治展を見てきました。

藤田嗣治展.jpg とても好きな画家です。

やはり,裸体画がとてもきれいでした......[晴れ]

でも,知りませんでしたが,藤田嗣治が主として裸体画を描いたのは1920年代のパリ時代だけのようです。独特の乳白色の肌を実現し,面相筆を使い,墨で輪郭を描くという日本画の手法を取り入れて,一躍パリの寵児となったことは有名ですね。乳白色の下地に赤ちゃんのベビーパウダーを使っていたことがわかったのは最近のことです。

戦雲漂うパリを逃れ,帰国した藤田は戦時中,有名な "アッツ島玉砕" をはじめとして,戦意高揚のための戦争画を描きました。この "アッツ島玉砕" の絵は国立近代美術館所蔵ですが,いろいろ批判があるため,普通は常設展示されていなくて,なかなか見ることができませんが,本展で展示されていました。iruchanも見るのはこれが2回目です。すさまじい戦闘と凄惨な殺戮を描き,戦争の悲惨さを余すところなく描いた戦争画の傑作とされていますね。

戦後,こうした活動を糾弾され,彼は再びフランスに渡り,そこに帰化して二度と日本の土を踏むことはなかったのですが,本当に申し訳ないと思います。あの時代,みんなが戦争に協力した(させられた)わけですし,彼は父親が軍医総監(藤田嗣章)であったこともあり,"オレはもとから戦争は反対だったんだ。悪いのはあいつだ" と頬被りを決め込んで責任逃れをした日本画壇の責任を一身に負ったのでしょう。"選手が勝手にやった" と主張した,最近のアメフトの不祥事などを見ても,日本人の体質は変わらないようです。

大好きな藤田の絵が見られてとてもいい1日でした。

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表面実装部品のはんだづけ [電子工作]

2018年4月13日の日記

ここのところ,iruchanも仕事で表面実装部品のはんだづけをしないといけないことが増えました。そもそもTO-92など,リード部品が減ってしまい,表面実装の部品でないと世の中存在しないものが増えてきたのでしかたないです。

表面実装の部品はSMDとも言いますが,これはSurface Mount Deviceの略です。以後,SMDと書きます。

世の中,軽薄短小化がどんどん進み,とうとう虫眼鏡どころか,顕微鏡でないと見えないくらいの部品が増えて困ったものです。特に,抵抗やコンデンサなんか,今では1005が主流となり,これなんて1mm×0.5mmです。さらには今じゃ,0402なんてのもあり,これなんて,0.4mm×0.2mmですから,うっかり吸い込んだら大変です。そのうち春になると中国大陸からSMD部品が風に乗って飛んできて,花粉症じゃなくて,チップ症という病気がはやるんじゃないかと思います.........怖っ!!。

まあ,今までも小型のSMD部品はあったし,1990年代でも実際にICなど,SOPのものがあったので,たまに使いましたけど,今じゃDIPなんて絶滅危惧種のパッケージになってしまい,SOPしか販売されない,と言う場合も少なくありません。

ICのパッケージは大まかに次のような感じです。

ICパッケージ.jpg 各種ICパッケージ
リニアテクノロジーではLT1490AHはMS8,LTC3588はMSE10と言っているようです。

IP系

Inline Packageの略で,たいていは2列になっているのでDual Inline Packageの略でDIPと言ったりします。80年代は主流のパッケージでした。OPアンプのDIP8ピンとかTTLのICの14ピンとか,今でもたくさん使われていますが,新規のICでこのパッケージで出ることはOPアンプをのぞけばもうないと思います。

もちろん,ピンの数が少ないものはピンが1列でになっていて,Single Inline Packageの略でSIPと言います。ヘッドホン用のICなど,TA7376APとかそうでしたね。

SOP系

Small Outline Packageの略で,これからSMDとなります。

今はこのパッケージが主流ですが,もっと小さなパッケージに移行しつつあり,IP系同様,過去のものとなる日も使いでしょう。

SOPだとピンピッチは1.27mmとDIPの半分です。また,さらに小さなSSOPやMSOPというのもあります。SSOPはピンピッチが1mm,0.8mm,0.65mm,0.5mmとあります。MSOPはピンピッチが0.65mmと0.5mmのものです。さらに,本体の厚みの薄いTSOPやTSSOPというのもあって,はっきり言って収拾がつきません.....。

問題はSOP系の場合,会社ごとに呼び方がバラバラなのも問題で,そもそもMSOPのMはminiの略というところもありますし,microの略という会社もあります。

それにしてもピンピッチが0.5mmなんて,ひとくちに0.5mmって言っちゃいますけど,手作業ではんだづけするのは限界です。

それにしてもICはDIPまでは2.54mmピッチで,トランジスタなどもそうでしたが,SSOPのICからmmになりました。長い間,インチに悩まされ続けましたけど,ようやくメートルに切り替わったようです。米国の力も落ちたな.....。

SON系

ここまではピンがついていて,まあ,ICから脚が出ているようなパッケージでしたが,脚が邪魔! というメーカさんがいて,とうとう亀みたいに脚を引っ込めちゃったパッケージがこれです。脚の分だけ,幅が小さくできますね。

ICの外周に金属製の電極が顔を出しているだけで,そのまわりにはんだづけします。

なお,いずれもICのピンが4方向に出ているものもあり,それらは今までの名称の頭にQがついています。

BGA系

こんどは,そのはんだ部分が邪魔! と怒るメーカさんがいるので,とうとう側面にはんだづけしなくなってしまい,ICの腹にボール状のはんだ突起を設けたやつです。スマホ用のICなんか,こればかりだと思います。

これはリフロー炉で基板全体を加熱してはんだを溶かしてはんだづけするタイプのため,手作業ではんだづけすることは完全に不可能です。

そもそも,IC自体,抵抗みたいに非常に小さくなってしまったので,手作業ではICをマウントすることすら無理で,マウンターで基板に載せますが,部品が小さくて動いちゃうので接着剤みたいな機能があるクリームハンダで仮止めしてリフロー炉で過熱します。

そもそもリフローって何? って感じですけど,reflowの略で,その前にフロー炉というのがあり,いわば溶けたはんだの風呂に昔からの裏面にはんだづけする基板を浮かべてはんだづけしたのに対し,表面側をはんだづけするための加熱炉のことです。

さて,手作業ではんだづけするのはSOP系までだと思います。それ以降の物はリフロー炉を使わないとはんだづけできないでしょう。といって,SOP系と言っても,ピンピッチが0.5mmのものなんて,こんなのはんだづけできるの~~~~!! って言うくらい小さいんですけどね。

iruchanは仕事でLTC3588を使うことになりました。ピエゾ素子などの圧電素子が発生する電圧のスイッチングレギュレータICです。1.8~3.6Vの間の4段階の一定電圧を出力してくれます。

LTC3588回路.jpg回路はこんなのです。

ピン間隔は0.5mmです。▲の写真にあるとおり,正直言ってこんなのはんだづけできるんかい!! って怒りたくなるくらい小さいです。

でも,一応やり方はあります。

まず,大事なのがフラックス。SMD部品のはんだづけには必須,と言っていいです。白光やホーザンなどから出ていますから買っておかないといけません。

でも,臭いが変。どこかで嗅いだことのあるような.......。

そう,イソプロピルアルコールの臭いですね。模型ファンならプラモデルの塗装剥離剤として知られています。iruchanも愛用しています。なんと,はんだづけのフラックスはIPAを主体とするアルコール系の材料のようです。

これが,どうもはんだをうまく広げてくれる性質があるようです。

もともと,電子工作用のはんだにはヤニと呼ばれるフラックスが中心に入っています。これをなんでヤニと呼ぶか,と言うと松ヤニが原料だったからで,そんなの今どき松ヤニなんて使ってへんやろ,と思ったら今も木を乾留して作っているそうで,マジで松などのヤニだそうです。英語ではrosinといいます。

ただ,このヤニは使ってみるとわかるのですが,あまりはんだを広げてはくれません。むしろ,余分なところに広がらないようにするためのような感じで,SMD部品のような小さな部品に対してははんだのまわりを阻害し,うまくはんだづけできない原因になってしまいます。

SMD部品にはやはり専用のフラックスを使い,はんだもヤニなしはんだの方がよいのではないかと思いますが,ヤニなしのはんだはほとんど売られていないので,はんだ自体は従来のものを使います。

LTC3588基板flux.jpg フラックスを塗ります。

ICを基板に載せたらフラックスを塗布します。ランドだけじゃなく,ICのピンにも塗ります。

それにしてもこのIC,▲の写真をご覧いただくとわかりますが,なんと,GNDはICの腹にある電極です。本当に悪魔のようなICです。なんでこんなことやってんだ,と思いましたが,要は放熱のためなんですね。

どうやってはんだづけするんだよっ!って思いましたが,なんとかあらかじめパターンにはんだをつけておいて,ICを載せたあと,パターンを加熱してはんだづけしました。ホッ。

LTC3588基板solder.jpg はんだづけします。

普通のTrみたいに1本ずつはんだづけしてもよいのですが,1mmピッチのSOPのICまでで,さすがに0.5mmピッチだとあきらめて全部いっぺんにはんだづけしないとダメです。

LTC3588基板de-solder braid.jpg ブリッジ部分を吸い取ります。

当然,そんなことやっちゃうとICのピン全部がブリッジしちゃうのですが,それは気にしません。

その後,ハンダ吸い取り線で余分なはんだを吸い取っちゃいます。

ここで肝心なのは,▲のように,吸い取り線にフラックスを塗っておくことです。こうするとうまくきれいにピン部分以外のはんだを吸い取ってくれます。

LTC3588基板solder-1.jpg ICのはんだづけができました!

やってみると意外にきれいにできます。あとはルーペでピンの隙間がちゃんと確保されているか,確認します。

もし,ブリッジしてしまっていたら.....再度はんだごてを当ててブリッジしたはんだを取り除きたいのですが,小さすぎてやはりうまくいきません。全部はんだを溶かして最初からICをつけ直すか,カッターでブリッジしたところだけ切っちゃうのが一番手っ取り早いかと......(^^;)。

LTC3588基板(実装後).jpg ほかの部品もつけて完成です。

抵抗やコンデンサは2012サイズ(2.0×1.25mm)を使っています。CR類はこれが限界だと思いますが,これですら,現在は少なくなってきています。

入力に1kHzくらいの交流を加えるとちゃんと3.2Vの直流が出てきます。成功しました。

ところが.....。

これだけ苦労したのに,LTC3588を使った▲の回路の中国製の完成基板が秋月やAmazonで¥800~¥1,200で売られているではないですか!! おまけにこのIC,MOUSERで750円くらいする高いICなんですが,完成基板でこの値段とは.......orz。


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超音波式加湿器のパワー制御 [電子工作]

2018年1月2日の日記

超音波式加湿器.jpg 少しパワーを弱めました.....。

どうも皆様,明けましておめでとうございます。また本年もどうぞよろしくお願いします。

さて,iruchanは新年早々,工作を開始しました。

年末に娘が暖房に電気ストーブを使っているので,加湿器を買ってあげました。インフルエンザもはやっていますしね。それに,加湿器も最近はかわいいのがありますしね。

"加湿器を買うたる" と言ったら,娘は開口一番,"[猫] ねこ やろ [猫]" だって。図星でした。最近のガキは....と思いましたけど.....(^^;)。

年末にポチッとしてしまいました。ねこの耳の部分から蒸気が出て,とてもかわいいです。加湿器はタンクが汚れて掃除が面倒ですが,こんな風にペットボトルを使うやつは掃除が簡単で便利です。ペットボトルからの水を内部のタンクにため,底部の超音波発振子で振動させて蒸気を発生するようになっていました。

超音波式加湿器1.jpg もうもうと蒸気が発生します。

でも.....。

やはり,スイッチをonしてみるとかなりの勢いで蒸気が噴き出し,それこそ加湿器としては効果ありまくり,という感じでなかなかよさげだったんですけど......,数時間もすると周囲はベトベト。周囲が濡れるとまずいかと布を敷きましたが,朝になるとその布を絞ると水が出てくる始末でビチャビチャです。

それに,ファンも結構うるさく,寝室だと気になるレベルです。

困ったな~[雨][雨]

せめて,強弱2段階くらいにパワーをコントロールできればよかったのですけど,スイッチonと同時にフルパワーで蒸気を噴き出してコントロールできません。

と言う次第で,工作マニアのiruchanはさっそく改造しちゃいます。もちろん,こんなことやるとメーカの保証が効きませんので,自己責任です。

iruchanは仕事で超音波センサなどもいじっているので,加湿器もある程度わかります。超音波式の加湿器は圧電セラミックを使っていて,それに高周波をかけてやると振動して,水を拭きかけてやると表面で水滴に変化するので,それをファンで吹き飛ばしている,という構造です。

パワーを低下させるには超音波発振子に加わる電圧を下げてやればよいです。蒸気の噴き出し量としては,ファンを低回転にしてやればよいですね。PCのケースのファンなども非常にうるさいですが,これも電圧を下げて低回転にしてやると静かになります。

まずは超音波発振子から。

超音波発振子は圧電セラミックを使っていて,等価回路としては水晶などと一緒です。適当なキャパシタンス分をパラにしてやって,同調周波数を変えられますが,一般的な加湿器だとコンデンサはなく,圧電セラミックの自己共振周波数近辺の周波数で発振していることが多いと思います。可聴帯域だと耳障りだし,20kHz以上の超音波を使うのが普通です。

電流はほとんど流れませんが,発振させるためのTrはそれなりに電力を食いますから,本機もTO-220の大きなTrが使われています。調べてみるとオンセミのBU406というTrらしく,IC=7A,VCEO=200V, PC=60Wという超強力なTrです。おまけに構造はエピタキシャルプレーナ型で,音もよいはずだと思いました。金田式真空管アンプに使えるかも,とも思いましたが,Cob=80pFのため,断念しました。

パターンを追っていくと,超音波発振子はベースとコレクタの間に入っていますので,ピアース型発振回路のようです。

電圧を変えるには直列に入っているコンデンサか,抵抗を変更すればOKです。

さっそく,分解して基板をチェックします。

予想どおり,ディスクリートの発振回路が入っていて,それで超音波発振子をドライブしています。

BU406のベースにパラになった10Ω×2の抵抗と0.047μFのセラミックコンデンサを介して超音波発振子につながっています。

この,0.047μFのセラミックコンデンサを小さくする(インピーダンスとしては大きくなる)か,抵抗を大きくしてやれば圧電セラミックの発振出力を小さくできます。ただ,あまり大きくしすぎるとQが低下して発振しなくなってしまいますので,注意が必要です。

基板裏2.jpg 発振回路の抵抗を小さくします。

10Ωのチップ抵抗をパラにはんだづけしてあったので,最初,22Ωに取り替えたら,弱くなりすぎたので,もとの10Ωを1個撤去してみたらいい具合だな~と思ったのですが,やはりこれでも蒸気量が多すぎ,朝になると台がベトベトだったので,結局,15Ωくらいがよさそうでした。

発振波形(10Ω).jpg発振波形(オリジナル)

1MHz以上で発振しているのに驚き。また,電圧も126VP-Pもあります。これくらい電圧をかけないと水を蒸気にできないんですね~。

ただ,出力も最大のようで,波形はひずんでいます。

発振波形(33/2Ω)'.jpg

結局,BU406と超音波発振子の間の抵抗は15Ωくらいがよさそうです。電圧は118VP-Pとなりました。実は,22Ωにしてみたら108VP-Pとなり,発振はしているのですが,振動の振幅が小さすぎるようで,水を蒸気にしてくれませんでした。非常にどうもシビアな感じです。

     ☆           ☆           ☆

あとはファン。

これは単にDC24Vを直接つないでいるだけで,簡単なドライブ回路です。ファンも24V,0.04Aのものが使われていますが,さすがにダイレクトに24Vを直接印加すると回転数が速すぎます。

ということでPWM制御してもいいんですけど,簡単には113系みたいに抵抗制御でOKです。

パターンを追っていくと,5.7kΩがDC24Vとの間に入っていますので,これか,と思ったのですが,抵抗値を変えても変化ないのでこれではなさそうです。

欠水時にファンを止めるためのTrが1個入っていて,2SC1815でした。なんか,表記が怪しかったので,純正の東芝製ではなさそうでしたけど.....。

これのコレクタに圧電セラミックがつながっているので,一度,パターンを切って,そこに330Ωを入れてみました。もう少し小さい方がよかったかもしれません。これでモータの端子電圧を変えられます。

超音波式加湿器基板.jpg ファン用の抵抗を大きくします。

これでOK。発振子もわりに静かに振動するようになり,蒸気もモウモウという感じではなくなり,少々弱めに発生するようになりました。ファンも静かに回るので助かります。動作しているのかわからないくらい,静かになりました。これで周囲がベトベトになるようなこともなく,これで快適に過ごせそうです[晴れ][晴れ]



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目覚まし時計の修理 [電子工作]

2017年9月7日の日記

Penguin目覚まし時計.jpg 後ろはちびエルサの人形[黒ハート]

ようやく夏休みが終わりました。子供らが学校へ行かないといけないので,目覚まし時計で起こそうと思っています。

ところが....。

久しぶりに目覚まし時計を鳴らしてみると蚊の鳴くような音でしか鳴りません。これじゃ,坊主はもちろん,母親だって起きてきやしません。

そうなんです,わが家じゃ子供と一緒に母親が起きてくるので(爆),目覚まし時計が鳴らない,というのは重大インシデントなんです[雨]

そういや,結婚前は朝はネギを刻む音で目が覚めて.....って夢を見ていましたけど,現実はチンで起こされましたし,そもそもそれもせいぜい1年くらいのことで,今じゃiruchanは自分で朝飯作って食べてますしね......(以下,自粛)。

ということで,目覚まし時計事故調査委員会が調査します。時計屋さんへ持っていってもいいですけど,音が鳴らないくらいなら電子工作マニアのiruchanなら何とかなると思いました。

時計はリズムの4RE539というもので,ペンギンがサッカーボールを持っているというなかなかかわいい時計で,坊主もお気に入りです。朝,このペンギンが "起きろよ~,オ~レ~っ!!" と叫んで起こしてくれるはずなんですが.....。

症状としては,蚊の鳴くような小さな音,と言う状況ですが,一応,音量調整のボリウムは効いていて,ちゃんと音量も変化します。といって,最大にしても小さな音なのが問題なんです。

さっそく後ろのふたを開けてみると,音声用のプリント基板があります。中にチップが載っていて,それに声を記録していて,それを時間が来ると再生する,と言う仕組みです。

Penguin目覚まし時計(内部).jpg 右側水平位置にあるのが音声関係の基板です。

一応,音は出ているわけですから,このチップは故障していません。ということで,このチップの外で不具合があるわけです。

疑うのはまずは入力側。

可変抵抗の故障を疑います。日本は湿度が高いので昔からボリウムは故障の原因です。

でも,一応,スムーズに音量が変わりますし,ボリウムの故障ではなさそうです。よく,ガリオームと言ってガリ,ガリいうボリウムがありますが,これは摺動面が荒れて摺動子との接触が悪くなる故障で,これも完全に摺動子が摺動面から離れてしまうと音が出なくなりますが,音量が小さくなる,と言う故障はあまりありません。音が出なくなる,と言うのがボリウムの故障ですね。

となると,やはり悪いのは出口側か,という気がします。

疑うのはチップとスピーカの間に入っているはずのコンデンサ。これは,直流をカットするためのもので,ストッピングコンデンサとか言ったりします。電池式のアンプなどには必ず入っています。これが容量抜けすると音が小さくなります。

よく,昔のトランジスタラジオを修理しますけど,音が小さい,と言う故障はほとんど,これらのカップリングコンデンサの容量抜けです。

今回もそう考えて,1個,電解コンデンサが入っていましたので,それを取り替えましたが,現象は変わりません.....orz。

おっかしーな~,と考えて悩んじゃいました。

でも,それから1週間放置してしまったのですが,ひょっとしてスピーカーか,と気がつきました。

さっそく,スピーカー端子にオシロをつないで,要はチップの出力電圧をモニターしてみます。

1VP-Pくらいの信号が来ていました。スピーカーは8Ωでしたから,出力としては15mWくらいは出ていることになります。これならかなり大きな信号で,普通は小さなスピーカーがガンガン鳴る電圧です。

ようやく原因がわかりました。このスピーカーが劣化していたのですね!!

スピーカーは大体,コイルが焼き切れるか,コイルと振動板をつないでいる編み電線が劣化して切れてしまったりして故障するのがほとんどで,こういう場合はウンともスンとも言わなくなりますから,音が小さいけれど鳴っている,と言う故障は初めてです。

試しに手持ちのスピーカーをつないでみるとガンガン鳴ります。やたー[晴れ]

さっそく,サイズを測って秋月電子で買いました。サイズはφ56mmのものでした。値段はたったの100円でした。

Penguin目覚まし時計・SP.jpg スピーカーを交換しました。

これでようやく修理できました。結構かわいくてお気に入りの目覚まし時計が直って坊主も大喜びでした。

よーし,これで明日から嫁はんをたたき起こしてやるぞ~~~!!!!

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再び鳩時計の夜鳴きを止めた話 [電子工作]

2017年5月6日の日記
 
鳩時計1.jpg
 
2年前に家で使っている鳩時計が照度スイッチがないため,暗くなっても鳩が鳴くので照度スイッチを作って夜は自動的に止めるようにした,と言う記事を書きました。
 
ところが,せっかく作ったのに,電池の寿命が短く,せいぜいひと月くらいでスイッチが応答しなくなってしまいました。
 
原因はやはりCdSを使ったアナログ回路じゃ消費電流が大きく,電池の持ちが悪いのです。
 
と言う次第で,今回,PICを使った回路にしたいと思います。
 
PICは非常に消費電流が少なく,単4電池2本を使ったりすると半年以上,電池が持ちますので,こういう風にしたいと思います。
 
と言う次第で,前回同様,フォトMOSリレーを使って,鳩時計のモータ回路をon/offするような回路にしました。もともと,手動でon/offするスイッチがついているので,その接点を自動的にon/offするようにしたのです。
 
使ったPICはA/Dコンバータのついている12F1822です。
 
回路は次のようにしました。
 
光スイッチ回路3.jpg最初の回路です。これはボツ。
 
普通なら,フォトTrの電源は電池から直接取りますが,そうすると常時,フォトTrに電流が流れて電池がもったいないので,測定するときだけ,#2ピンに瞬間的(20ms)に電圧を出力することにします。その間にフォトTrNJL7502Lが動作するので,エミッタにつないだ抵抗に生じる電圧を測定します。こういう芸当はPICじゃなきゃできませんね。
 
測定した電圧がしきい値を超えていれば出力#5ピンのポートをonにして,フォトMOSリレーを動作させます。
 
また,照度センサは前回同様,応答速度は速くなくてもよいのでCdSでもよいのですが.....。
 
ただ,iruchanはちょっとフォトTrがCdSよりは応答速度が速いけど,フォトDiより遅いのであまり好きではありません。また,フォトTrは赤外線に反応するものばかりで,人間の目の特性に合っていない,と言うのもあまり好きじゃない理由です。ところが,この新日本無線のNJL7502Lはほぼ,人間の目にあった特性になっていて,しかも感度が高く,コレクタ電流も大きいのでとても使いやすいのです。
NJL7502L特性.jpgNJL7502Lの特性です。
NJL7502L感度特性.jpg 感度も高いです。
                    いずれも新日本無線のNJL7502L規格表から。
 
大体,100lxで回路が動作するように回路&ソフトを設計しました。
 
と言うことでプリント基板を作ってテストしてみました。
 
ところが......。
 
明るくなって,テスト用にPICにつないだLEDが消えても鳩時計のモータが動作しません[雨]
 
う~~ん,なんでかな,と改めて使っている東芝のフォトMOSリレーTLP222Aの規格表を見て気づきました。
 
トリガLED電流が3mA(最大)と書かれています。これは,つまり,入力側のLEDに最大で3mA流すと出力のMOS-FETがonしますよ,ということです。
 
と言う次第で,最大で3mAも流せば十分ですよ,と読めるのですが,じゃ,最低は何mAだよ? っと思っても書いていません。
 
最初,1mA程度流すようにしていたのですが,やはりこれじゃ全然,MOS-FETはonしないようです。
しかたなく,フォトMOSリレーの入力に入れていた抵抗を1kΩから470Ωにしたら鳩時計のモータが動作するようになりました。
 
電流を測ってみるとほぼ3mAで,結局,TLP222Aは3mAくらいは流さないとリレーとして動作しない,と言うことがわかりました。
 
残念ながらこれじゃ,電流大きすぎ。
 
単4電池は大体,900mAHくらいの容量なので,おおざっぱな計算ですけど,3mAも流すと300時間くらいですから,ほぼひと月で電池がなくなっちゃいます。まあ,夜は動作しないので,夜間はほぼ消費電流は0といっていいくらい小さいですが,昼間はほぼこの電流を消費します。
 
と言う次第で,結局,フォトMOSリレーをあきらめ,単純にMOS-FETでon/offするようにしました。
 
MOS-FETだったら電圧動作ですから,ゲートをonするのに電流はいりません。フォトMOSリレーは入力がLEDなので,どうしても電流を消費してしまいます。これなら最初からMOS-FETでドライブすりゃよかった。
 
使ったのはルネサスの2SK975。ID=1.5AでTO-92パッケージですから小さいです。
 
光スイッチ回路4.jpgこの回路でOKです[晴れ]
 
ついでに,モニタ用の赤色LEDをつけました。これも消費電流が大きいとバカにならないので,高輝度のものにして,電流は0.1mAくらいにしました。また,常時点灯だともったいないので,10秒ごとに瞬間的(20ms)に点灯するようにしています。
 
PIC基板1.jpg PICを使った基板です。
 
鳩時計内部.jpg こんな風に設置しました。
 
PIC基板.jpg 振り子の隣にLEDとフォトTrが顔を出します。
 
これでも瞬間的にパッと赤く光るので,今,照度スイッチがonしているな,とわかって便利です。
 
ようやくこれで実用化です。夜は鳩ぽっぽもお休みです.....。
 
 
おまけ
 
駅弁が大好きなiruchanのけふの昼ご飯は横浜・崎陽軒のシウマイ弁当。いつも東京へ出張したときは帰りに買って帰ります。東京駅ではいつもこれか,JREのチキン弁当と決めています......(^^:)。
 
崎陽軒復刻シウマイ弁当.jpg 微妙におかずも違います。
 
ただ,今回は復刻驛辨。見たこともない,緑色の掛け紙にびっくり! こういう古いの,iruchan大好きなんですよね~。そういえば,しらさぎに乗って名古屋へ行った時も,いつも松浦商店の復刻駅弁を買っています。これもとても美味です。
 
今回のシウマイ辨當はなぜかエビフリャアが入っているし,魚がブリの照り焼きなのもいつもと違います。フキの煮物か? と思ったらそれはセロリだったりして,とてもまたこれも美味なお弁当でした。

PICでTVリモコンを模擬した話 [電子工作]

2017年4月17日の日記

TVリモコン.jpg ダイソーコレクションケースに入れました。

   TVの近くに置いておいてこれをタイマーにしてon/offします。 

このところ,PICで遊んでいます。道具をそろえるのが非常に面倒だし,また,ソフトを組むのもデバッグするのも本当に大変なんですが,自分でマイコンを使った機器を作れるようになるとなかなか便利です。

先日,子供用にタイマーつきのあんどんを作りました。今日はTVのリモコンを模擬したものを作ります。

そもそも,ちゃんとTVにはリモコンがついているのに,なんでわざわざPICでリモコンを作らなきゃなんないのか? って実はiruchanもそう思います。

ところが,こうしないといけなくなっちゃったんです。

実は,半年ほど前,某関西に本社があるP社(もちろん,"開拓者" のP社じゃありません)の大型液晶TVを職場で買いました。

といって,職場でTVを見るわけじゃなく,単にパソコンのモニター用として購入し,特定の画面を表示させておくためのものでした。

ところが.....。

ここに落とし穴がありました。パソコン専用のモニターとして使うなら,ちゃんとモニターを買うべきだったんです。

今は液晶TVはかならずHDMI端子がついていますから,そこにパソコンをつなげば大型モニタになるし,DVDやブルーレイも再生できる,プレゼンもできるので便利です。アナログのビデオ信号と違って1本のケーブルで音も出せるのは便利です。普段はTVとして使っていて,たまにパソコンからDVDを再生する,と言うこともできますね。

ただ,今回のように,パソコン接続専用,ということならちゃんとしたモニターを買うべきです。

なにがまずかったか,というと.....。

実はそのP社製の液晶TVは信号がoffの時は一応,省エネで電源をoffにできるのですが,次回,信号がonになっても起動しないんです!!!!

そんなの,パソコンの液晶モニターだったらそれこそWindows95の頃から,無信号時にはoffになり,パソコンをつけると自動的にモニターもonになる機能がついていて,わざわざ液晶モニター自身のスイッチをいじる必要はなかったのに,と思います。

ところが,あろうことか,そのP社の液晶TVはそんな簡単なことすらできないんです。

だから,夕方になって,退社するときにパソコンの電源を切るとか,スリープにすると,自動的に液晶TVもoffになるかスリープモードになって消費電力を減らし,朝,みんなが出勤する頃にパソコンが起動するかスリープから復帰すると自動的に液晶TVがonになって画面を表示させたいのですが,これができません。

まあ,一応は無信号時になるとoffにする機能はありますので,それを使えば,朝,誰かが液晶TVの電源を入れればいいだけの話なんですけど.....。

また,オンタイマーの機能はありますので,それを使おうと思いましたが,今度は肝心の時間情報がないのでこれすらできません。

と言う次第で,結局,どうしても地デジ放送をつながない限り,オンタイマーすら使えません。

どうせHDMIが着いているんだからパソコンから時間情報を取り込めばいいじゃん,と思うんですけどね....。あるいは初期設定画面で時刻を設定できればいいんですけど......。

とはいえ,そもそも無信号状態になったら自動的にoffにする機能くらい,簡単じゃないのか,と思います。 

一応,そのP社になんとか時刻設定ができないのか,webから問い合わせしました。

ところが....。

すぐに返事が返ってくるかと思ったら返事が来たのはなんと1週間も経ってからでした.....orz。おそらく,自社の製品に都合が悪いことだから,と放っておかれたのか,それとも上司の許可を待っていたのか,それにしてもお客様からの問い合わせに1週間もかかる,というのはいただけません。また,回答も,時刻の設定画面はないし,地デジに接続しないと時刻設定できない,と言うものでした。

もうおっ~~~~!!!!!!

とうとう頭にきたiruchanは本件,ネットにさらしておくことにしました。もとからこのP社のTVやレコーダは番組表に広告が出て見にくいったらありゃしないってんで頭にきてるんですけど,この対応もいただけません。もうP社の製品は買いません!!

という次第ですが,別件で同じ頃,親に掃除機を買ってあげようと,某H社に掃除機について同じくwebから問い合わせをしたことがありますが,返事は翌日かな,と思っていたらなんと,10分もかからずに届きました。実は,そのとき,P社のとどっちにしようか迷っていたんですけど,もちろん,買ったのはH社です。

さて,とうとう,ここまで来るとPICでリモコンを模擬してTVの近くに置いておき,一定の時間になると電源on/offの信号を出させるしかない,と思いました。ただ,さすがにPICは時間情報はもっていないので,○○○○にon/offする,というプログラムを作るには時計モジュールからI2Cバス経由で時間情報を取り込む必要がありますが,まあ,そこまでしなくても,という気がするので,単純に12時間ごとにon/offする,と言うプログラムにします。

一応,iruchanはPICが使えるようになったし,TVなどのリモコンは赤外線LEDを決められたコードに基づいて点滅させているだけなので,なんとかPICでできるはず,と思いました。すでに,ネットを見るといろんな方が試しておられますね。

今回はリモコンと言っても,電源スイッチの入切だけなので,電源ボタンを押したときの信号でLEDを点滅させればよいわけです。

一応,今回,いろいろと調べてみました。

TVなど,赤外線LEDを使ったリモコンは国内の電機メーカだと下記の3通りがあるようです。

☆家電協方式‥‥(財)家電製品協会に属する会社が使っているもの。P社,最近台湾系になったS社など。

☆NEC方式‥‥‥N社,H社,もうじきTV部門も売却のT社など

☆ソニー方式‥‥品川に本社があるS社

いずれもコード体系が異なるだけですからPICで作成可能だと思います。ここではP社が採用している家電協方式について説明します。

家電協リモコンのコードは次のようになっています。 クリックすると拡大します。

リモコン信号.jpg リモコンフォーマット

ややこしいのは,LEDが点滅してコードをTVに伝えますが,単純に1のときだけ点灯し,0のときは点灯しない,と言うようなパターンではありませんし,かつ,点灯しているときは連続点灯しているわけではなく,38kHzで点滅しています。

ビットが0の時にはずっと点灯しない,というパターンじゃないのは理由があり,CDの信号でもそうですけど,こうしちゃうとどこがビットの切れ目かわからなくなっちゃうからです。だから,0の時も1の時も必ずhighになる部分があり,そのあとのlowの時間の長さで0か1かを区別します。

CDの信号も同じで,ずっと0が続くとピックアップの信号がずっと0となるため,サーボ回路が働かなくなってしまうためです。 

家電協方式のリモコンの場合はかならず,0.4msのhighとなる部分があり,その後,lowの部分が0.4msだと0,1.2msだと1を表すようになっています。 

また,信号の始まりを表すリード部分があり,その後,4バイトのカスタムコードおよび2バイトのデータコードがあり,最後にストップビットがあります。NEC方式だと信号の訂正のため,反転ビットを続けたりしていますが,家電協方式はありません。

カスタムコードは早い話,メーカの識別番号で,各メーカにより異なります。

データコードは電源やch.ボタン,ボリウムボタンなど,各種のボタンごとのコードです。

実際に,リモコンの出力波形をオシロで調べてみました。 

リモコン信号.jpg こんな信号です。

   信号全体を示しています。先頭の太い部分はリーダーコードです。 

リモコン信号1.jpg 拡大するとこんなです。

   やはり38kHzでスイッチングしていることがわかります。 

と,ここまで来たらあとはそのカスタムコードと,電源ボタンのデータコードがわかればいい,と言うことになります。

といって,こういうことを一般消費者がメーカに尋ねると今の時代,何の目的に使うのかと根掘り葉掘り聞かれたりして,結構,面倒なことになりそうです。 でも,技術者は必要な情報ですし,メーカごとにマニュアルがあり,サービス会社や販売店などには開示されているはずです。

幸いにも,秋月電子のPICマイコン赤外線リモコン学習キットの取説にP社のコードがでていました。

ということで,P社のTVリモコンの電源ボタンのコードは次の通りです。

40, 04, 01, 00, BC, BD  (16進)

最初の4つがカスタムコードで,あとの2つが電源ボタン操作時のコードです。メーカが異なる場合,同じ家電協のリモコンならカスタムコードが違うだけです。 

これが2進法だと

0100 0000 0000 0100 0000 0001 0000 0000 1011 1100 1011 1101

となるわけで,これの0と1を上記のパターンで38kHzで変調してLEDを点滅させればOKです。 

PICのプログラムは例によってGreat Cow Basicで作りました。

使用したPICはいつもの12F1822です。なんでか,というと12F1822はハードウェアPWMの機能がついていて,便利なんです。今回,38kHzでLEDを点滅させることが必要ですが,ハードウェアPWMの機能がついているとそのPWMの制御コマンドが1行で済んじゃうので簡単です。Great Cow Basicだと,単にHPWMというコマンドを使うだけです。

HPWM ch. freq duty

です。ch. は12F1822のPWM出力チャンネル(1822は1チャンネルのみなので1しかありません),freq は周波数(今回は38kHzなので38),duty はデューティです。Great Cow Basicは8ビットで表すので,最大は255です。

ソースファイルは次のようなものです。

TV power off(UTF8).txt

回路は簡単なもので,前回のあんどんみたいに単にタクトスイッチとLEDをつけただけ,という感じです。配線も万能基板です。タクトスイッチを軽く1回押すと信号がでます。3秒以上,長押しするとタイマーが起動し,12時間ごとに信号を出すようにしました。

TVリモコン回路.jpg回路です。 

LEDは赤色のものと赤外線の2つ使っています。

なんでか,というと単に赤外LEDだけにしちゃうと肉眼では見えないので,テストがやりにくいんです。そこで,普通の赤色LEDを使ってモニターします。

もっとも,赤外LEDは目に見えないと言っても,CCDには見えちゃうので,デジカメで見れば薄紫色に見えますので,点灯しているかどうか確認できます。

というのは前から知っていて,それを利用していましたが,スマホの一部では赤外線に反応しないものもあるようで,スマホのカメラだとこのように見えないものがあるのでご注意ください。

なお,さすがにメーカさんも単純な赤外LEDだと見えないので何かと不便,ということで可視領域にも若干,感度を残しておいて,赤く薄く光る赤外LEDというのもあります。こういうのを使うと便利だと思います。

TVリモコン模擬基板.jpg 基板です

  デジカメでは赤外LEDはうすく青 or 紫色に写りますが,肉眼では見えません。

ただ,最初,赤外LEDも,テスト用の赤色LED同様,PICの出力ポートに単純に100Ωの抵抗を介して取り付けたところ,やはり光量が不足なのか,TVの反応はいまいちでした。かなり近づかないとTVが反応しませんし,少しでもLEDを首を振ると反応しません。

実際,LEDに流れる電流を測定してみたら2.5mAでした。最近のLEDは高輝度なので,これくらいの電流でもものすごく明るいんですが,iruchanが使った赤外LEDは中古品だし,古いものなのでどうも光量が足りなかったようです。

それで,その電流制限抵抗を100Ωから33Ωにしたらおかしな現象が.....。

今度は赤色LEDも点灯しなくなってしまいました......orz。

てっきり,抵抗を替えたときにはんだづけをミスったか,といろいろ回路を調べてみますがダメ。

改めて12F1822の規格表を見てみると,出力電流は25mAまで,と言う記載があります。

でも,そこから先は何も書いてないんですが,それ以上の電流を取ろうとするとどうもPICが動作しないようです。ちゃんと保護機能が働くんですね。

しかたないので,1個,Trを使って電流を増幅することとしました。2SC1815のベースをon,offしてそのコレクタ電流で赤外LEDを点灯させることにしました。

これで75mAも流しました。さすがにかなりの大電流ですが,φ5mmのLEDは100mAくらいまでは流せるので大丈夫です。φ3mmのものだと25mAくらいまでですので,ご注意ください。やはり,LEDの電流制限抵抗を10Ωにしたのは小さすぎるようです。100Ωくらいがよいかと思っています。

こうやって結構,うまくいくようになりました。 3mくらい離れていてもP社のTVは無事にon/offできました。これで,12時間ごとに液晶TVをon/offできて省エネになりますね!!

 

2017年7月4日 追記

TV電源SW.jpg パソコンから制御できるようにしました。

やはりタイマー式だと時間が正確ではなく,内部クロックのせいもあるのでしょうか,1日1分くらい早くなっていきます。

それに,PICだとそれこそI2Cバス経由で電波時計モジュールなどと接続するとかしない限り,カレンダー機能なんて無理ですから, 土,日はTVをつけない,なんてことはできません。

と言う次第で,パソコンから制御することにしました。また,当然ながらパソコンから電源も供給したいと思います。

と言って,パソコンでソフトを作ってなにかのポートに赤外LEDをつないでパソコンから直接on,offするなんて考えてみると,実は非常に難しいことなんですよね。

一昔前ならセントロニクス仕様のインターフェースが普通に付属していたので,そのポートをon,offすることができましたが,セントロニクスを使っていたプリンタがUSBになったのはずいぶん昔のことですし,今どき,パソコンでLEDをon,offしようなんて考えると大変です。普通ならデジタルI/Oボードの購入が必要でしょう。

そこで,iruchanはRS-232Cを使うことにします。

えっ!? と思う方も多いと思います。今どき,RS-232Cなんてパソコンにはついていませんよね。

もちろん,USBで接続します。

今回,製作したPIC仕様の基板にUSB⇔RS-232C変換基板を取り付けて,USB経由でRS-232Cを制御します。RS-232Cだといくつかのポートがあり,個別にon,offできます。

実を言うと,世の中,USB接続の機器でも内部構成はRS-232Cになっていて,出入り口の部分にこのようなUSB⇔RS-232C変換器を持っているものが多いのです。こういう機器はソフト側でも普通にRS-232Cのソフトを組んで,それがそのまま動きます。デバイスマネジャで使用するCOMポートを調べて,ソフトでそのポートを使う,という風に設定すれば昔のRS-232Cのソフトがそのまま使えます。

と言う次第で,iruchanは今回,VB.netでごく簡単なソフトを組んで,このPIC基板に接続しました。

ソフトは簡単なもので,RS-232CのRTS(送信要求)ポートを使います。これをon,offしてPICを制御します。

普通はRS-232Cなのですから,TxDやRxDを使うのでしょうけど,これらはデータ(早い話が文字列)の送受信用で,これらは自由に気ままな間隔でon,offしたりすることができないので使えません。

さて,さすがに変換器は必要なので購入します。

一昔前だとMAX232などのICをよく使いましたけど,今回はFT232Rを使います。最近はよく使われるようです。

これらはRS-232Cの信号レベルが通常のパソコンやマイコンで使う,TTLレベルじゃないので,それを変換するためのものです。RS-232Cは "0" が9Vで, "1" が-9Vとなっています。±15Vくらいになっている場合も多いです。

TTLだと "0" が0Vで, "1" が5Vですよね。

ただ,これだとどこかで線が切れていてずっと "0" になっていても,故障で "0" になっているのか,本当に "0" が続いているのか,わかりませんよね。そこで,RS-232Cは0でも1でも絶対値が0Vじゃないようになっていて,極性も反転します。電圧も大きいのでノイズに強く,電話線で信号をやりとりするのに便利で,今もファクスなんかでも使われています。

VB.netではserialport.RTSenableというメソッドがあるので,それをtrueにするかfalseにするかでRTSを "0" か "1" にできます。これで,PIC基板のタクトスイッチをon,offするようにしました。

TVリモコン回路(RS232c)1.jpg回路です。

単に,タクトスイッチの接点にTrを挿入しただけです。

最初,Trを使ったスイッチということなので,NPNのTrを使ったのですが,RS-232CのRTSポートはパソコンの電源を入れた状態ではRTSポートの電位は-9Vくらいになっていました。当然,USB⇔RS-232C変換基板のRTS出力は常時,5Vとなっていて,これじゃ,PIC基板を接続したときにはTVのon/off信号が出っぱなしで,TVがonしたりoffしたりするので,論理を逆にするためPNP Trを使っています。 

プリント基板(RS232C接続).jpg 基板です。

この赤い基板,Amazonで売られているものです。中国のHiLetgoというブランドの FTDI FT232RLというもので,たったの230円ほどのものです。秋葉原のお店などで,別の同じ機能のものが1,000円くらいで売られていますが,これで十分でした。おまけに5Vと3.3Vのピンもついていて,入力のUSBの論理によらず,PCにつないだだけでPICなどに電源を供給できるのも便利です。Arduinoとの通信用としてもよく使用されているようです。

tv power off form.jpg こんなソフトをVB.netで作りました.....(^^)。

これで指定した時刻にTVをon/offできるようになりました。もちろん,土,日はTVをonしない,なんて簡単にできます。

といって,ハッピーマンデーのおかげで祝日はどうにもなりません。Microsoftも日本の祝日を返す関数なんて用意してくれてませんしね。結局,手動で祝日を記録したファイルを作っておいて,それを読み込むくらいしか手はありません。まあ,いろいろと手は考えられるんでしょうけどね。それにしてもハッピーマンデーなんて早くやめて!! って思うのはiruchanだけでしょうか。 

もう一つおまけ。

今回,iruchanもVB.netを使いはじめなんですけど,驚いたことがあります。

なんと,デバッグをしたいのに,ブレークポイントが機能せず,通過しちゃうんです!!!!!

それこそ,最初は "はぁ?" って感じで,これには驚いちゃいました。なんでこんなことになるの?

ようやく原因がわかりました。モードがDebugになっていないとブレークポイントを無視しちゃうし,そもそもデフォルトがReleaseになっているからなんですね。ちょっと頭にきちゃいました。 

tv power off1.jpg Debugモードにしてください


キャンドルICの使い方~PIC編~ [電子工作]

2017年4月8日の日記

6年前,キャンドルICを使ってあんどんを作りました。当時はタイマIC555を使って数分後に切れる,と言う風にしました。

そろそろうちの子(11歳♂)も1人で寝るようになり,親としてはひと安心ですけど,やはり夜寝られない,というので,またそのあんどんを持ち出してきて,夜寝るときに点けておくように,と言おうと思いました。

ところが,久しぶりに取り出してみると故障中。なぜかLEDが点灯しません。ありゃ。

面倒だな~,と思っていたんですが,PICでタイマを構成して作り直そう,と思いつきました。PICだと何より回路が簡単,と言うこともありますが,きわめて消費電力が小さいので,LEDを点灯するくらいなら半年くらいは電池を交換しなくても済みそうです。

ということで,PIC式に作り替えることにしました。

キャンドル回路(PIC)1.jpg 回路です。

単にタクトスイッチとLED,キャンドルICをつけただけの簡単なものです。555を使うと,やはり回路は面倒です。パスコンの10μFと0.1μFはなくてもOKです。

タクトスイッチを押すと,#6ピンをプルダウンします。PICは普通,弱いプルアップというんですが,基本的にプルアップされているので,最初,33kΩは入れなかったのですが,これはダメらしく,電池をつないだとたん,LEDが点灯してしまいました。テスターで電圧を測って原因がわかりました。#6ピンは0.6Vくらいで,これじゃプルアップされていません。最初からスタートする状態ですね。しかたないので33kΩを入れて明示的にプルアップしたら無事に動作しました。

使ったLEDは秋月で売っている,φ5mmの電球色のものです。台湾OptoSupply社のもので,OSM54K5111Aといいます。If=20mAで35cdという明るいものです。 

前回同様,常時点灯するLEDと,キャンドルICを使ってLEDがろうそくみたいにチラチラと点滅するものの2個を使いました。こちらの方が実感的だと思います。

PICは12F629を使います。定番のPICですね!

ソフトは簡単なもので,コメント行はありますが,実質8行です。これをhexファイルにコンパイルして12F629に書き込めば完了です。タクトスイッチで#6ピンをプルダウン(low)にすると,GPIOポートの4番(#3ピン)がonして3Vを出力します。これでLEDをドライブするだけです。

15分たったら自動的にそのポートをoffにするようにしました。 

candle software.jpg ソフト

いつもどおり,PIC用のフリーのGreat Cow BASICを使いました。 ソフトは▼です。これを全部コピーしてメモ帳に貼りつけ,それを.hexという拡張子で保存して書き込めばOKです。

candle.txt  

PIC版基板.jpg 基板です。

   簡単な回路なので万能基板で作りました。 

あんどん(PIC).jpg こんな感じです。 

さて,これを愚息にあげたら結構,喜びました。夜,寝る前にスイッチを押して,あんどんを点灯させ,それで寝ているようです。"寝られない" とか言っていましたけど,割にこれをあげたらよく眠れるようです。

とはいえ,昔から,意外に,寝る,と言うことに関しては手のかからない子でした。赤ん坊の頃,夜泣きをしたことはほとんどなく,朝まで寝ているし,風呂上がりにとりあえず,おむつをはかせて掛け布団の上に寝かせておき,3歳上の姉ちゃんにパジャマを着せ,さて,次は坊主,と思って振り向いたらもうすやすやと寝ている,というような赤ん坊でした。 

34-1.jpg 

      なんで子供らだけで寝てんだ~!!

でも,大好きな "アナと雪の女王" (まだはまってます)の冒頭のエルサとアナの幼い姉妹が,彼らだけで寝ているシーンはかわいいけど,ちょっと違和感ありますね~。まあ,ディズニーだから,アメリカの価値観で描いているんでしょうけどね。

アメリカじゃ,子供が2歳くらいになると泣こうがわめこうが,何しようがテディベアでも与えておいて,子供部屋に閉じ込めて強制的に寝させる,なんてことは普通ですね。子供が寝たら大人の時間,というわけです。まあ,彼らにしてみれば,子供の自立心を養うため,なんて言うんですが,それはやはり親の勝手じゃない,と思います。

アナ雪はノルウェー? あたりの北欧が舞台なので,欧州の王侯貴族がこのような子育てをしていたのか,というのもよくわからないのですけど,少なくとも,皇后が一緒に寝られなくても乳母か,信頼する侍従が一緒に寝ていたでしょう。この点でも,なにか違うような気がします。 

さる高名な教育学者の先生が,米国で青少年の犯罪が多いのは子供の頃,一人で寝かせるのが原因とラジオで話しておられましたけど,同感です。やはり子供は日本人みたいに川の字になって寝るのがよいと思います。

まあ,とは言っても,そろそろ思春期だし,うちの坊主も一人で寝ないといけないので,自立したのが少し寂しい,オヤジではありますけど.....。 

故障箇所.jpg あ"っ~~!!

もとの基板を調べていて,気がつきました。なんと,電池のホルダの端子部分が折れて外れています。これじゃ,点灯せんわけだな~。簡単な故障でした......orz。 

修理後.jpg 修理完了。中国製の006Pで動かしてます。

スナップ端子を交換して無事に修理完了。また何かで使うことにします。 


LED調光器のパワーアップ [電子工作]

2017年1月2日の日記

皆様,どうも明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。

さて,今日は正月休みなので少し工作をします。

実は,以前,LED照明を購入して自作の調光器でワークベンチで使っています。とてもサイズがコンパクトで,磁石でくっつくし,明るいし,何より電球色というのも気に入って愛用しています。

使っているのはAmazonで購入したイルミカ東京さんが発売している,TK-12-600WWという照明で,全長600mmのものです。本来はショーウィンドウなど,店舗内の照明に使われるものですが,非常にスリムでコンパクトなのでワークベンチで使っています。 

ただ,もちろん,パソコン作業や読書には十分すぎる明るさなんですが,すでに老眼が進んでいるiruchanがアンプを作ったりすると少し手元が暗く,もう少し明るくしたい,と思っていました。

これは連結して使えるようになっていて,どんどんつないで長~く使えるようになっているので,もう1つ接続したら明るくなるはずです。

ところが,困ったことに前回製作した調光器が意外に発熱して,このまま2つ連結すると結構厳しそう,という感じです。

これは,前回の回路にあるとおり,原因はスイッチング用の制御素子にバイポーラTrを使っているためです。

残念ながら,このような電力制御に今,バイポーラTrを使うことはほとんどないと思います。鉄道模型のコントローラもMOS-FETを使うのが普通でしょう。

理由は簡単。断然MOS-FETの方が性能がよいし,値段も安いからです。

MOS-FETの方がスイッチング速度は10~100倍くらい速いし,また,損失の点でもバイポーラTrの1/10~1/100くらいと非常に小さいので,バイポーラを使う理由なんてありません。おまけにMOS-FETは電圧制御なので,Trよりドライブ回路が簡単です。そのほか,温度補償の点や2次破壊がないなど,メリットは多いです。昔だと,MOS-FETが高かったのでバイポーラを使う理由になりましたけど,今じゃ,MOS-FETの方が安いくらいで,あえてMOS-FETを使わない理由なんてないと思います。

iruchanはそれこそ中学の頃からはんだごて握っていますけど,その頃はまだMOS-FETが出たばかりで,非常に高くてとても中学生の小遣いじゃ買えなかったし,その上,静電気で壊れやすいとか,発振しやすいとか,いろいろあって素人には使いにくく,その辺が今でも気になって敬遠しちゃいます。

アンプに使っても,どうしてもMOS-FETは眠い音がするし,今でもあまり好きじゃありません。それに,何よりiruchanは何でも古いものが好きなので......。 やっぱ,電車といえば475系,機関車はEF81だし,アンプはもちろん,真空管。それも452A3のようなのが好きなので。半導体だとTO-3型の2SA627D188とか,V-FETの2SJ18K60がお気に入りですね!!!!

と言う次第で,いつも半導体や鉄道模型のコントローラを作るときはバイポーラTrを愛用しています。

ただ,今回は発熱を減らすのが目的なので,もはやバイポーラTrの出番じゃありません。

バイポーラTrはエミッタ~コレクタ間飽和電圧VCEsatが0.2~1.5V程度あります。アンプの設計だと1Vで計算したりします。このVCEsat×コレクタ電流が損失になるわけですし,今回のように1Aくらい流れる回路だと1W以上,熱が発生します。厄介なことに,VCEsatはコレクタ電流が増えるほど大きくなるので,損失がどんどん増えちゃいます。

また,PWM式コントローラを使うと,方形波のパルスを出力して理想的には損失は0なのですが,スイッチング速度が遅い,と言うことは,その立ち上がり,立ち下がりに時間がかかるので,その間,損失が出ます。

この点,MOS-FETだとスイッチング速度がきわめて高速なのでスイッチング損失は小さいし,また,飽和状態だとオン抵抗×ドレイン電流2 が損失になりますけど,オン抵抗は普通,mΩ単位なので非常に小さいです。

ちょっとシミュレーションして確かめてみませう。負荷電流は0.5Aとなるようにしました。スイッチング周波数は約20kHz,デューティ50%でシミュレーションしてみます。

PWM調光器(バイポーラTr).jpg 

       バイポーラTrのシミュレーション回路

PWM調光器(2sk442).jpg 

      MOS-FETのシミュレーション回路

結果はこうなりました。

PWM調光器(バイポーラTr)損失.jpg バイポーラTr

PWM調光器(2SK442)損失.jpg MOS-FET

やはり損失はMOS-FETはバイポーラTrの約1/16です。ヒゲのように立ち上がりと立ち下がりで損失が出るのはどちらもスイッチング速度のせいです。Spiceは平均損失も簡単に表示してくれますが,バイポーラTrだと484mWになっていますけど,これはデューティがほぼ50%だからで,もし,100%だと平均損失で約1Wと言うことになっちゃいます。なんでこうか,というと,やはりVCEsatのせいで,素子がONのときにもバイポーラだとこうやって損失が発生しちゃいます。一方,MOS-FETだとこの間の損失がほぼ0です。2SK442だと少し,出てますけどね。もっと最新のMOS-FETだと無視できるくらい小さくなります。 やはり問題はPWMのON状態のときです。

と言う次第で,今回,出力の素子をMOS-FETに変更しました。

なお,素子は手元にたくさんある,東芝の2SK442を考えたのですが,やはり最新の同じ東芝製TK34E10N1を使いました。なんか,もう2SK○○○というJIS型番じゃないのに驚いちゃいますけどね。 とうとうディスクリート半導体なんて儲からなくなって,EIAJに登録するのも面倒くさくなっちゃったんでしょうか。おまけに,最近のTO-220パッケージはフルモールドといってコレクタやドレインが金属で露出してないものが多いんですけど,これは昔ながらのやつ。これだと絶縁のマイカやデンカシートが必要ですが,これがあると取付がめんどくさいため,自動車屋さんからクレームがついて最近はフルモールドばかりになったんじゃなかったでしょうか......。

VDS(V) ID(A)    PD(W)  VDSon(V) オン抵抗(mΩ) 

2SK442  70 10  30 1.4    記載なし

TK34E10N1  100 75 103 0.2    7.9

TK34E10N1 & 2SK442.jpg TK34E10N1(左)と2SK442(右)

2SK442は1980年代の製造だと思いますけど,それに比べると,なんか,あまりに技術が進歩しているのに驚いちゃいますね。同じTO-220なのに,TK34E10N1はドレイン損失が100Wを超えています。昔だったらTO-3型のパッケージになるんですけどね。

おまけにドレイン~ソース間飽和電圧が非常に小さく,わずか0.2Vです。ここに2SK442を使うとバイポーラ並みかそれ以上の損失を発生しちゃいます。

と言う次第で,やはり最新のTK34E10N1を使います。値段もせいぜい100円程度で,非常に安いです。 

PWM式LED調光器回路3.jpg 今回の回路

出力のTK34E10N1のソースに入っている0.47Ωは保護抵抗です。これを入れない人が多いですが,これを入れておくと過電流の時にTK34E10N1がカットオフするようになっていますので,入れておく方がよいと思います。 

12Vの出力なので逆転SWをつければもちろん,鉄道模型のPWM式コントローラとしても使えます.......(^^;)。

さて,実際に組み上がったら点灯してみます。

ダブル照明.jpg 

やっぱ,非常に明るい~~!!

それと,驚いたのは発熱。ほとんど発熱しません。一応,TO-220用の小型放熱器をつけてあるんですけど,ダブルで照明を点灯させてもほとんど熱くなりません。よく使われるTO-220型用の放熱器の熱抵抗は大体,20℃/Wなので,使えるのは2Wくらいまででしょう。前回の回路だと,照明1本でも結構熱くなりました。 これだと安心です。

と言う次第で,ワークベンチも明るくなったので,また真空管アンプでも組み立てることにしませう。 

調光器.jpg 調光器

調光器もネオジム磁石で棚にくっつくようにしてあります。 

2020年5月30日追記

電源を交換しました。

使っていたのは12V,1.3Aの基板タイプのスイッチング電源でしたが,かなり発熱します。▲のスイッチング用のMOS-FETが発熱するならしかたないのですが.....。

電源自体が発熱し,夏は結構,ケースが熱くなります。

今まで,鉄道模型のコントローラ用の電源としても愛用していましたが,そのときも結構ケースが熱くなりました。 

そこで,前回,ファンレスPCの電源用に使用した,COSELのTUHS25F12と交換することにしました。定格も12V,2.1Aとパワーアップしていますし,何よりびっくりするほど小型です。

cosel TUHS25F12改造.jpg こんなにサイズが違います。

これまで使っていた電源自体はもう製造中止になったようですが,発売は1985年のようなので,かなり古いです。TUHSシリーズは2014年の発売なので,30年ほどでこれほど進歩したわけです。 

2023年12月1日追記

どうもCOSELのスイッチング電源は突入電流が大きい,と思っていましたけど,やはりとうとうスイッチが逝っちゃいました[雨]

どうも最近,電源on時にバチバチ言うな,と思っていたらとうとう点灯しなくなりました...... [台風]

しかたないので,スイッチを交換中です。