さよならAMラジオ~送信所めぐり~その12:茨城放送・県西中継局,栃木放送・鹿沼送信所 [ラジオ]
2024年1月10日の日記
とうとう今冬の青春18きっぷも今日が最後です。
最後の1枚を使って宇都宮まで行って栃木放送の送信所を見てきました。途中,小山で水戸線に乗り換えて,茨城放送の中継局も見てきます。
☆茨城放送・県西中継局
茨城県西部の筑西市にある中継局です。本局は水戸にある下国井送信所ですが,地形の関係か,県西部で聴きにくい状況だったらしく,1990年12月に建設された,周波数1458kHz,出力1kWの比較的新しい送信所です。
筑西市にあるので,筑西送信所と書かれることも多く,googleマップでもそのように出ていますが,正しくは県西中継局のようです。
ただ,鉄塔基部の銘板を見ると関城中継所とあります。
基部接地型中波空中線。平成2年12月完成,株式会社八木アンテナとあります。
2005年3月までは真壁郡関城町なので,その銘板表記となっているようです。筑西市となったのは建設後なので,開局時は筑西送信所ではありません。また,壁の看板には茨城放送県西中継局とありました。筑西市になったときに,名称変更したのではないでしょうか。
送信用の鉄塔はダウンリード式で,鉄塔自体は接地されていますが,自立型ではなく,従来のステーを用いた支線式になっています。
▲の銘板にあるとおり,基部接地型の鉄塔なので,頂冠部もグランド電位だと思います。
とすると,形状こそ,容量環に似ていますが,容量環として機能はしていない,と思います。
リード線が絶縁碍子を使って支持され,下に垂れていますが,ジャンパー線で頂冠に接続され,リード線はここで接地されています。碍子がなく,直接,頂冠に取りつけられている場合もあります。
鉄塔自体は接地されているので,絶縁碍子は入っていません。リード線はニッポン放送の足立予備送信所のように,地面から絶縁して取りつけられています。
局舎。扉の上に木の看板があります。隣りの扉はトイレのようです。
どこにもSTL用のパラボラが見えないので,光ファイバーの専用線で本局から中継しているもの,と思います。
茨城放送は2021年4月から,IBSの略称をやめ,"Lucky FM茨城放送" と放送ではLucky FMとアナウンスしています。周波数のアナウンスも,FM 94.6MHzだけで,AMの周波数を言わないことも多いようです。また,2021年にはFMつくば局を開局し,radikoのエリアも1都6県に拡大しています。
iruchanも知らなかったのですが,茨城放送が都内でもradikoで聴けるんですね~。茨城県の情報が都内でも聴けるのは大変よいことだと思います。なお,radikoもエリア外は聴くことができず,関西でも和歌山放送は和歌山県のみのようです。
と言う次第で,この放送局はFM化に熱心で,今年,民放のAM廃止に向けて,総務省が一部の放送局を停波して状況を調べる実験をするようですが,茨城放送も2月から,この実験に参加し,県西中継局と土浦中継局を停波するようです。
聴取者の反応を見て,実験終了とともに,廃局になる公算大,と思っています。
ただ,FMは直線で送信所が見通せる位置にラジオやアンテナを置かないと聞きにくく,ニッポン放送など,「マンションなどでは,AMより良好に受信できます」,って放送していますけど,やはりAMの方が受信しやすい,と思うんですけどね......。
ちょっと残念ですが,茨城放送もワイドFMで聴けるし,radikoで関東一円で聴ける,ということであれば,問題は少ないのでしょう。
☆栃木放送・鹿沼送信所
栃木放送はとても受信しにくく,iruchanがいる北陸や,関西のほか,たまに滞在する東京でもほとんど受信できません。その点,茨城放送は比較的楽に受信できるのですけどね......。
たぶん,周波数が悪いのだと思います。
本局の1530kHzは高すぎてエリアが狭い上,中国放送とぶつかっていて,iruchanの住んでいるところではまったく聞くことができません。また,那須の864kHzは北海道のHBCとぶつかっていて,これもHBCの方が強く,また,足利の1062kHzは新潟放送や,信越放送など,多数の局が利用していて,高密度地帯ですしね。
と言う次第で,今まで一度も受信できたことはないので,お膝元へ行くことにしました。
意外に北海道や青森放送,秋田放送は受信できるのに,近くの栃木放送なんかが受信しにくいのは電離層の関係もあるのでしょう。
鉄塔は絶縁型のため,下部に絶縁碍子と,航空障害灯に給電するオースチントランスが見えます。
頂冠部は容量環がないタイプでした。
頂冠から,各支線にリード線が配線されています。ということはステーにも給電されているはずですね。
よく,1本のリード線だけ,鉄塔と接続して給電し,指向性を持たせているところがありますが,3方向全部にこのように配線されている理由がよくわかりません......
残念ながら,局舎にも,ゲートにもなにも栃木放送の送信所であることを示す看板等はありませんでした。
場所は鹿沼市深津にあり,宇都宮駅から鹿沼へバスが頻発しているので,結構楽ですが,残念ながら,バス停(飯田)から2.2kmほど南へ歩いたところにあり,かなり遠いです。バス停のすぐ先に左に曲がって林の中に消えていく細い道があり,それをずっと道なりにたどって日光線の踏切を越えて2本目の交差点で左に曲がると送信所に着きますが,疲れた~~
レンタサイクルもないし,車で行った方が楽です。
周囲は工業団地になっていて,工場や物流倉庫がありますが,送信所の周辺は田んぼが多いです。
ちょっと腹が立ったのですけど,日光線のすぐ近くにあるのに,駅がない
鶴田~鹿沼間は9.5kmもあるのに,途中の駅がありません。どちらの駅へ行くにも歩くと5kmほどもあるので,宇都宮駅からバスに乗りました。周囲は工場も立地しているし,住宅も建て込んでいるので,この辺りに駅を作ったら喜ばれるのではないでしょうか。
2024年2月28日追記
どちらもQSLカードをいただきました。本当にどうもありがとうございました。
北陸で受信しました。ライオンのキャラがかわいい
今度,水戸の本局を訪ねてみたい,と思います。
残念ながら,宇都宮市内での受信報告となってしまいました。申し訳ありません。
2024-01-20 00:00
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