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JBL SG520もどきアンプの製作~その5~ [オーディオ]

2022年7月18日の日記

JBL SG-520 test.jpg ほぼ? 完成しました。

今日は海の日で休みです。iruchanは3連休反対派? なんですけど,さすがにこう暑いと3連休くらいにならないと身体が休まりませんね~。皆さんお身体ご自愛ください。

さて,3連休なので,このところ取り組んでいる,JBLの名機SG520のもどきアンプを完成させたいと思います。

前回は基板を完成させ,基板のテストまででした。今回はケースを作って,電源部をテストします。

☆ケース

ケースはLEADのP-12を使いました。W250×H60×D150mmです。ちょっと小さすぎましたけど,小さなアンプの方が好きなので,よかったと思います。今回,ウッドケースに入れよう,と思っているのでケースはしょぼいです。

JBL SG-520 interior.jpg 内部です。

大きな茶色のコンデンサはEQ素子の15000pFと47000pFのディップマイカです。EQ素子用だともう1桁小さいのが普通ですが,SG520は抵抗が小さいため,時定数を稼ぐため,コンデンサの容量が大きくなっています。

オリジナルはペーパーコンのようです。そりゃそうですよね。今だって,こんな大きな容量だとフィルムコンになるでしょう。

電源SWは秋月で売っている照光式にしました。金属ケース入りでなかなかかっこいいです。

JBL SG-520 power switch.jpg LEDはピンクにしました。ちょっとハデかな.....。

iruchanはパイロットはピンクと決めているので,このSWも中を分解して,LEDをピンクに交換しました。AC点火にして,電源offと同時に消灯するようにしています。DC点火だとぼ~~っと消えていきますからね。なお,AC点火の場合は,▼のように逆耐圧保護用のシリコンDiを入れてください。

☆電源部

JBLのSG520はツェナーDiを使った簡単な定電圧電源になっています。フィードバック回路はないので,安定化電源じゃありませんが,小電流のプリアンプ用としては十分だと思います。

電源部回路1.jpg 電源部

2SA640と3Ωでオリジナルにはない,電流制限型保護回路を入れています。ないとバチッとやった瞬間に2N176が死んじゃいますから,入れておいた方がよいです。

整流は印Panjit社製のSDI2100を使いました。100V,2Aの定格です。ショットキーだから音もよいでしょう。規格表を見ても,逆回復時間trrの記載がないんですけど,ショットキーDiは理論上,0なはずですから,書いてないんでしょう。

オリジナルはMalloryのFW-50というブリッジDiです。素子はシリコンで,50V,2Aの定格のようです。FRDじゃない,普通のシリコンDiはノイズが出ますから,わざわざオリジナルのFW-50を使う必要はないでしょう。

半導体は制御Trにゲルマの2N176を使い,同じくゲルマの2N2614とダーリントン接続してあります。オリジナルは前者はMotorola,後者はRCAのようですが,どちらも同じものを作っているようです。

iruchanは今回,できるだけオリジナルと同じTrを入手したかったのですが,どちらもニセ物[雨]

2N176はポピュラーな出力Trで,カーラジオの出力に使われたようです。1956年,Motorolaが開発しましたが,爆売れしたようで,一時は全パワーTrの半分を占めたようです。RCA以外にも他社が作っており,SG520で使っているのはGM傘下のDelco製のようです。そういや,Motorolaはもとはカーラジオが発祥でしたね。MotorolaはこのTrの成功で半導体会社としての基礎を確立したようです。

VCE=30Vとごく普通のゲルマのパワーTrですが,Pcが90Wと言うのは驚き[晴れ]

NECの2SB250だと同じ耐圧で54Wですから,このあたり,日米の半導体技術の差なんでしょうか。

ただ,残念ながら,オリジナルは結構高く,eBayでは$20以上します。送料も同じ位するので,当面,あきらめます。

まあ,ニセ物もVBEを測定すると0.2Vくらいだし,ゲルマのようです。たぶん,90年代にどこかのセットメーカから注文が入って,適当な規格のTO-3のゲルマのTrをリマークしたものでしょう。

とはいえ,オリジナルの2N176を手に入れても,うっかり飛ばしてしまうこともあり得るので,試験中はニセ物にしておいて,そのうち,本物が手に入ったら交換することにします。

2N2614は買ったときはTO-5のメタルキャンだし,本物,と思っていましたが,規格表を見るとTO-1がオリジナルのようなので違うようです。

2N176.jpg 2N176

dsiって何の会社だろう.....。どこかの半導体商社なんだろうな,と思っていたら,独ミュンヘン近郊のDSI GmbHという会社で,米NJSみたいに,主にこういう製造中止のディスクリート半導体を作っている会社のようです。取引先にAirbusやSiemensやALSTOMなんて会社もありますので,信用できそうです。そういや,電車って,半導体の方が先に製造中止になって,機器の保守に困るんですけど,こういうときにこんな会社が供給してくれれば助かりますね。

でも,その割に明らかにケースを削って型番を書き直した形跡もありますし,もっと丁寧に作れよ,なんて思います[雨]

一応,電源とすべての信号配線を終了し,電源を投入してオシロと発振器をつないでみると正常に動作しているようです。

トランスはいつもだったらトロイダルにするんですけど,SG520にはあわない感じです。そもそも1960年代にトロイダルはないでしょうしね。

ということでEIコアの小さなトランスにしました。オリジナルはケース入りの非常に立派なトランスなんですけど......。でも中身はEIコアですよね。

ちなみに,蛇足ですけど,本機の最大電流は60mAほどと,結構大きいです。オリジナルのSG520の2N176は,発熱すると思います。また,オリジナルは先ほども書いたように,保護回路が入っていませんので,調整するときはご注意ください。できれば,調整ついでに0.1AくらいのPTCサーミスタを入れておくことをお勧めします。

次回,レコードを聴いてみたい,と思います。

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