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CORAL 4A-70 10cmフルレンジスピーカーの復活 [オーディオ]

2021年10月20日の日記

CORAL 4A70-2.jpg CORAL 4A-70 4" full range speaker

急に寒くなってきましたね~~。皆様,お身体ご自愛ください。

父が亡くなり,正直なところ,ぽっかり胸に穴が開いたような状態になっていましたが,ようやく多少元気も出てきて,また,月に1回は北陸の実家に帰らないといけない状況なので,実家でちょっとクラシックでも聴こうかとスピーカーを整備しました。

実家のガレージを探してみたら,CORALの4A-70が出てきました。

これ,iruchanが学生時分,下宿で聴いていたやつです。フルトヴェングラー&ベルリンフィルのシューベルトの第9 "ザ・グレート" なんかをよく聴いていました。いま,これ8番というようですね......それって "未完成" じゃないんかいっ,て怒ってます。

NHK FMでも「シューベルトの交響曲第8番 "グレート" 」なんて放送してますしね.....[雨]

"NHKと裁判してる党 シューベルトの第8番は未完成" って党を作って衆院選に立候補しようかと考えています...(爆)。

そんなこと言っていると,「ザ・グレートは第7番」って言う爺が湧いて出てきそうなので止めておきます[雨]


もっとも,当時は箱は自作で,大学に合格して春休みの間に,t16mmのベニヤ板で自作して,黒いビニール壁紙を貼っていました。

ただ,あまり仕上がりがよくなくて,格好悪いので,結局,社会人になってお金を自分で稼ぐようになって,確か,コイズミ無線かどこかの専用箱に交換したものです。iruchanは工作マニアだけれど,木工は苦手です.....[雨]

ところがそれからあまり聴かなくなったようで,そのまま実家のガレージに置いてあったままのようです。

もう,30年近くたちますけど,今見てみるとアルミダイカストフレームの立派なユニットで,何よりマグネットがアルニコです[晴れ]

CORAL 4A70-1.jpg マグネットはアルニコです。

これは,ちょっと放置しておくのはもったいない。

それに,コーラルという会社はもうありませんしね......[雨]

コーラルは1946年,パイオニアの前身,福音電機から分離独立した会社で,最初はコーン紙専業で,社名も福洋コーン紙株式会社でした。その後,ラジオブームでスピーカーの需要が高まるようになり,スピーカーユニットの製造も手がけるようになります。のちに住友特殊金属傘下となり,この4A-70のアルニコマグネットも同社の供給によるものでしょう。

オーディオブームの終焉とともに,1992年,コーラルは解散してしまいました。本当に,山水とか,アカイとか,名門の企業が消え,残念に思っていますけど,コーラルも名門だったし,今でも熱烈なファンがいるので,とても残念です。

4A-70は1980年発売で,当時,6,900円もしたようです。大学合格祝いに,父に買ってもらって,下宿へ持っていったのだと思います。その頃の雑誌を見ると,同じ10cmユニットのFOSTEX FE-103が3,000円くらい,PioneerのPE-101が5,500円ですから,高いユニットだったと思います。

特に,当時,Technicsがこのような小型SPユニットに力を入れはじめ,従来のナショナルブランドで売られていたフルレンジのシリーズとは一線を画した,EAS-10F10などのシリーズはかっこよかったし,大人気でした。この会社の製品は安く,10F10だと2,800円と安かったので売れたと思います。ただ,松下のはかっこよかったし,よく売れたと思うんですけど,どうにも近代的すぎる感じがするし,まあ,それにこの会社,当時も今もあまり好きじゃないのでパスしました。

といって,FOSTEXはもとは音響製品などの機器組込用に販売されているユニットの外販らしく,外観がしょぼいし,Pioneerはマグネットが外磁型だし,ということでiruchanはコーラルにしました。友人がFLAT-8 懐かし~~ で聴いていて,音がよいのに憧れていたこともあります。

もっとも,コーラルは4A-70はアルニコだとはっきり宣伝していなかったような.....。せっかくのアルニコマグネットなのに,この会社,このことを考えてみても,どうにも終始控えめで宣伝が下手だったからつぶれたのか,と言う気がします。iruchanも今回,ガレージから引っ張り出してみて,アルニコだと気がついたくらいです。

一般的に,アルニコ磁石は磁束密度が高いのでサイズを小さくすることができ,内磁型,フェライト磁石は磁束密度が低いので外磁型,となります。アルニコの方が高価で,また,昔から音がよいとされています。フェライトの方が新しく,戦後の開発なので,古いユニットはアルニコです。

と言うこともあって,iruchanは4A-70を買ってもらいました。内磁型だったのはすぐにわかりますが,アルニコ=内磁型,と言うのはあとで知ったので,この頃は4A-70はアルニコと思っていなかったのだと思います。

10cmユニットは昔から人気があり,4A-70もAltecの405Aなどを多分に意識したものだと思います。センターキャップが金属製なのも似ていますけど,405Aがアルミ製なのに対し,4A-70だとジュラルミンのようですね。フレームはダイカストだし,なによりマグネットは405Aのようにフェライトじゃなくてアルニコなのはずっと高級品。Altecの405は最初からフェライト磁石の外磁型のようですし,むしろ,PioneerのPE-101の方がそっくり,と言う感じでしたね。CORALも廉価版の4A-71はフェライトでした。ただ,iruchanはこれは記憶がありません。あまり売れなかったのか....。

せっかくなので,復活させて30年ぶりに音を聴いてみよう,と思いました。

箱はそんなに傷んでなく,SPユニットもコーン紙が少し焼けて,茶色くなっている以外はなんともありません。エッジも問題ないです。

CORAL 4A70.jpg ちょっとコーン紙は茶色く変色しています。

なぜか,SP端子が切られていて,これをつけ直せばOKのようです。

ただ,困ったことに箱の背面は25.4mm間隔でφ16mmの穴が開いていて,これに合うSP端子がありません。25.4mmということは1インチ間隔だと思いますが,こんなに広い間隔のSP端子はありませんね。それに,φ16mmもの穴が開いている,ということは+,ー単独のSP端子も穴が大きすぎて使えません。アルミ板で端子台を作ってそういうのを使おうか.....とも思ったのですが,なんとかプラ製で20mm間隔のがあったのでなんとかかんとかそれを使って配線しました。

CORAL 4A70-3.jpg あまりにもショボいですけど.....。

        ☆         ☆         ☆

さすがに30年ぶり,と言うことで心配しましたけど,特に問題なく,音も出ました。アンプはとりあえず,LepaiのLP-2020Aにしました。これ,ものすごく音のよいデジアンです。

最初は全然低音が出なくてがっかりでしたが,鳴らし始めて2日ほどするとエージングできたのか,いい音で鳴るようになりました。コンパクトだし,いいSPユニットだと思います。もう,CORALも消えちゃったし,大事に使いたいと思います。


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