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さよならAMラジオ~送信所めぐり~その4:CBC長島送信所,東海ラジオ七宝送信所 [ラジオ]

2023年10月21日の日記

前回,名古屋港南部のNHK鍋田ラジオ放送所を訪ねました。

今日は木曽川の対岸にある,CBCの長島送信所と,ちょっと北にある東海ラジオの送信所を訪ねました。

どれもそう遠くはない立地なので,がんばれば1日で回れますが,港や河口近くの人口が希薄なところのため,公共交通はとても不便で,レンタカーでも借りないと1日では見て回れそうにありません。

☆CBC長島送信所

CBC長島送信所.jpg 

稲刈りが終わって,まるで荒野に建つ送信所......アメリカみたい。

iruchanは特急しらさぎで名古屋へ出て,そのまま 省線 で長島駅へ。関急 でもいいのですが,ちょっと関急名古屋駅は地下なので,省線があればそっちの方が便利です。

きしめん.jpg けふの朝飯はきしめん。どぇりゃ~,うみゃーてかんわ[晴れ]

ただ,それにしても関西線って,いまだに木曽川鉄橋前後の区間を除けばほとんど単線で,これじゃ,近鉄と勝負になりませんね.....。それに,路線もほとんど並行していて,JR長島駅と近鉄長島駅は目と鼻の先です。

CBCの長島送信所へは,桑名駅から三重交通バス53系統長島温泉行きがほぼ1時間に2本,出ていますし,名古屋の名鉄BCからは名鉄や三重交通の高速バス・長島温泉行きが出ていて,割に便利です。バス停は松中が近いです。

が,iruchanは長島駅から,桑名市のコミュニティバスK-バスに乗りました。料金はたった100円です。

とはいえ,1日2本しかありません[台風]

おまけに,かつてはバスは3本あったらしいのですが,朝の1本はデマンドタクシーに変わっていて,1時間前に電話で予約しないといけないらしい。

ちょっと驚きました。

バスは,お客さんはiruchanただ1人。

このあたり,やはりコミュニティバスの問題点ですね.....。せっかく,公共交通の過疎地帯をカバーしようと,自治体が努力しても,1日の本数がたった3本程度では,正直,利用したくても利用できないのではないでしょうか。近所のお医者さんに行って,帰ろうとしたら3時間後とか,下手すりゃ,今日は終わり,というダイヤでは利用のしようがありません。こういった過疎地帯の公共交通は無人の自動運転バスまで待たないといけないか,という気がします。

バス停は野亨寺前が近いです。ここから少し東に歩くと,北側に鉄塔が見えます。

ここは開局以来使用していた鳴海送信所から,1978年11月23日に移転したものです。周波数1053kHzは最初からで,この日に日本を含むアジア地域の置局間隔が従来の10kHzから9kHz間隔に変わりました。このおかげで,海外で買ったラジオが日本で使えない理由になっているんですけどね.....。PLLシンセサイザ式のラジオの場合,アメリカで買ったりすると日本では使えません。

CBC長島送信所1.jpg 立派な銘板

 TBS戸田送信所同様,真鍮で作られているのでしょうね。緑青が吹いていました。

CBC長島送信所2'.jpg 出力は50kW,鉄塔の高さは130mです。

CBC(中部日本放送)は日本の民放のパイオニアで,1951年9月1日,旧鳴海放送所から,日本の民放の第一声を上げています。


ところが,どういうわけか,一般には大阪の新日本放送(現毎日放送)が1番目,とされていて,CBCは同着みたいな感じに言われています。

時間的にはCBCの方が早く,6:30に第一声を上げていて,新日本放送は正午です。CBCの方が早いのに,第1号は新日本放送,と言われることが多いのは不思議です。

鉄塔は日本のAM局に多い,支線式で鉄塔もごく一般的な円管柱です。

ただ,頂冠部は容量環らしいものがあるにはあるのですが,どうにも小さい。普通はNHK彦根中継放送所のように,8m以上あって,意外に大きいものですし,鍋田送信所のもやはり足場があって,その周りに容量環がついている,と言う構造です。

ここは,NHKの送信所みたいに大きなものではないようです。機能的に容量環としても機能しているのかもしれませんが,頂冠部の避雷針を点検する足場のような感じです。

CBC長島送信所4.jpg 頂冠部

人が1人,通れるだけの穴が開いているところを見ると,容量環にしては小さすぎ,容量環と言うより,点検用の足場のような感じです。

局舎はTBSの戸田送信所みたいに,臨時のスタジオなんかも設けられているようで,かなり大きな局舎です。

CBC長島送信所8.jpg 大きな局舎です。

CBC長島送信所3.jpg 

県道側(東)にサインがあります。夜はネオンが光って,きれいでしょう。非常用発電機の煙突も見えますね。八木アンテナはVHF帯のSTLアンテナでしょうか。

CBC長島送信所7.jpg 県道と反対側(西)です。
 
1Fに配電盤が見えますね.....県道側の写真から分かるとおり,鉄塔はかさ上げされていますが,配電盤は地上と同じレベル。これでは津波の時,どっかの発電所みたいに,浸水して停電して炉心溶融 [雨] しちゃうのでは?
 
局舎の入り口はこちら側で,先ほどの銘板もこちら側にありました。

CBC長島送信所5.jpg STL用パラボラです。

CBC長島送信所6.jpg 鉄塔基部です。かさ上げされています。

帰りは近くの松中バス停から八風バスで桑名駅に出ました。

ちょうど昼なので,駅前のエンシュウヤさんでおいしいランチをいただいて再び省線電車に乗りました。エンシュウヤさんは昔ながらの洋食屋さん。とても安くてボリュームもあり,食後にコーヒー頼んだら,ロールケーキと梨がついていてびっくり[晴れ]でした。


エンシュウヤ.jpg おいしいメンチカツとコロッケの日替わりランチ。

みそ汁は赤だしです。おまけにたった750円でした[晴れ]やっぱ名古屋はで~れ~ええがね....ここは桑名だけど....。

桑名から,弥富へ移動し,そこで名鉄尾西線・普通須ヶ口行きに乗り換えました。この電車に乗るのは久しぶりです。

弥富駅.jpg もちろん,国鉄で一番低い駅です。

 素敵な木造駅舎。末永く残ってほしいものです。なんと,1894年建築だそうです。

弥富駅1.jpg 金魚のステンドグラスがきれいでした。

☆東海ラジオ七宝送信所

七宝送信所4.jpg

1332kHz,出力50kWの送信所です。1332~~東海ラジオ っと。

 2012年の録音です。

それにしても,AM廃止したら,このジングルはどうなるんでしょう。▲は自作のAMステレオチューナーで録音しました。ちゃんとステレオです[晴れ] やっぱステレオはええでよ~~。

津島から名古屋・栄行きのバスに乗り,下田バス停で降りればすぐ北です。iruchanは木田駅まで行って,そこから健康のため? 南に3kmほど歩きました。

ただ,この送信所,NHKの鍋田送信所と同じで,非常に写真が撮りにくいです。三方は私有地で囲まれ,周囲は民家が建て込んでいて,また,西側の蟹江川の堤防道路はどうもずいぶん前から除草しなくなり,通れなくなっているので,アクセス&写真撮影は結構大変でした。

と言う次第で,鉄塔基部の写真はかろうじて撮れる程度でした。近くの公園から望遠レンズで撮影しました。

七宝送信所1.jpg 頂冠部には容量環がないタイプです。

日本では大体,容量環がついていますが,AFN同様,容量環がないタイプでした。ステーはすぐに取付部で絶縁されています。

七宝送信所.jpg 局舎

入り口から撮影しました。塀の中の道路はきちんと舗装されていますが,取付道路は未舗装でした[雨]

七宝送信所3.jpg 鉄塔基部。

残念ながら,鉄塔基部はうまく写真が撮れません。近所の公園から望遠レンズで撮影しました。航空障害灯のオースチントランスが見えますね。

七宝送信所2.jpg 珍しく県道に看板があります。

一般市民が行くところではないし,納入業者向けなんでしょうけど,立派な看板です。普通は送信所って,軍事施設なので,場所を秘匿しておくべき,と思いますけど.....。

2014年に▲の局舎が建て替えられているので,その目印だったんじゃ,ないでしょうか。

七宝送信所5.jpg 蟹江川を渡る橋から。

この堤防上の道路が冬は草が枯れて歩けるようです。送信所へ行くのは冬なんですね......。

ここは,1960年4月,新設の東海ラジオ放送の送信所として開業しました。東海ラジオの設立の経緯は複雑で,いつもお世話になっている,河童さんに教えていただきました。河童さんは真空管ラジオをずっとつくっておられ,また,民放ラジオ草創期のQSLカードをお持ちで本当にすごいです。

中日新聞が親会社のCBCと違い,東海ラジオはもとは三重のKTB近畿東海放送(JOXF,860kc)と,岐阜のRTCラジオ東海(JOOF,1460kc)が合併してできた会社です。近畿東海放送の前身はRMCラジオ三重で,また,ラジオ東海は前身はGHK岐阜放送(現在の岐阜放送とは無関係)です。送信所はそれぞれ津と岐阜にありましたが,統合後,廃局になっています。この2社が合併して名古屋に進出し,七宝町に送信所を設けました。周波数は1490kHzでしたが,周波数が高いほど,エリアが狭くなる傾向があるため,1962年に1330kHzに変更が認められました。CBC同様,9kHz化に伴い,現在の1332kHzに変わっています。このとき,50kWに増力しています。

初期の民放ラジオ局はCBCみたいに送信所を途中で移転していることが多いので,ここは貴重です。

       ☆          ☆          ☆

これで名古屋近郊の送信所はすべて訪れることができました。iruchanは都会のラジオ,と言うと名古屋の放送局を聴くことが多いので,一度,行ってみたい,と思っていました。残念ながら,うちでは大阪の民放はほとんど入りません[雨]

帰りはまた名古屋駅からしらさぎで帰りました。お土産に大須ういろを買いました[晴れ]

しらさぎ発車標.jpg この発車表示が見られるのもあとわずかです。


2024年2月20日追記

両局からカードをいただきました[晴れ]

名古屋からだとサービスエリア内なので,ちょっと申し訳ないので,上京した折に聴取して報告させていただきました。

残念ながら,両局とも,日中は東京では聴けません。夕方から,朝,7時頃まで聴くことができます。久しぶりに名古屋の放送が聴けてよかったです。

いずれも20年ほど前に一度,カードをいただいていますが,全く違うデザインで,本当にありがとうございます。

CBCs.jpg CBC

おぅ~~,ここ行ったぞ,って感じですね......[晴れ]

右は瀬戸市の三国山FM放送所ですね。ワイドFMはここから送信しているみたいです。

東海ラジオs.jpg 東海ラジオ。名古屋城ペーパークラフトが笑えます[晴れ]

東海ラジオさんからは,ドラゴンズのクリアファイルと番組表をいただきました[晴れ]


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