SSブログ

KATO ED71 2次形の整備~スナバ回路設置~ [模型]

2023年5月7日の日記

ED71-3.jpg ちゃんと停車中にも点灯します[晴れ]

いよいよゴールデンウィークも終わっちゃいますね~~[台風]

今日は残念ながら[雨]だし,久しぶりに模型工作することにしました。

KATOが2018年4月に発売したものです。もう5年も経っちゃったのか......と言う気がします。

好きな機関車で,地元のED70より好きなくらいなんですが,発売直後に買ったものの,今まで整備せず,でした.....[雨]

今日は分解して常点灯対応&反対向き前照灯点灯防止のため,iruchanが考案したスナバ回路を設置するとともに,ナックルカプラー,ナンバーを取りつけたいと思います。

スナバ回路というのはモータやソレノイドなど,インダクタンスを持った誘導性負荷の逆向きのサージ電圧を抑えてインバータのスイッチング素子やその他の回路を保護する目的で挿入されます。サイリスタやMOS-FETなどのスイッチング素子のアノード,カソード間にパラにCとRを挿入し,素子が電流遮断するときに逆向きのサージ電圧がかかって素子が破壊されるのを防ぐ目的があります。

もっとも,新幹線など,インバータ制御の電車ではスナバ回路が本来必要なのですが,ほんの数μF以下のコンデンサと言っても耐圧が高く,かつ数MHzの高周波に対応するためフィルムコンデンサが必要になるので,重量が馬鹿にならないため,今はスナバレス回路になっているのが普通です。

モータの入った回路にインバータやチョッパなどのパルス性の電圧をかけると,カットオフ時に逆向きに鋭いパルス性の電圧が出て,鉄道模型では,耐圧はまったく問題にならないのですが,尾灯や反対側の前照灯が点灯しちゃいます。

これを防ぐ目的で,KATOやTOMIXなど,LEDにパラにコンデンサを入れているのですが,このせいで,停車中には前照灯が点灯しなくなってしまいます。

昔はこれらは豆電球で,これらは熱時定数が大きいので,こんな瞬間的なパルスには反応せず,点灯しなかったのですが,LEDになっちゃうと,このコンデンサを撤去すると常点灯になる代わり,反対向きの前照灯が点灯してしまい,結構気になります。

そこで,iruchanがスナバ回路で逆向きの電圧を吸収することを思いつき,ブログで公開してます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

        ☆          ☆          ☆

実車は国鉄が東北本線電化用に1955年から59年にかけて,総計55両を製造したものです。北陸本線用のED70は実際にはED45の量産機,というような機関車で,試作的要素が多く,また,出力が小さすぎたため,あらためて2000kW級として開発されています。

トランスのタップを切り替えて速度制御を行うとともに,タップ間は水銀整流器にグリッドを設け,格子位相制御をしているのはED70と同様ですが,トランスのタップは高圧側(1次側)を切り替えるようになっているのが違っています。

国鉄はこのあと,しばらく高圧タップ切替をEF70,ED74まで使いますが,ED75からは低圧タップ切替に変わっています。新幹線0系も低圧タップ切替ですね。

一般的に高圧側の方が電流が小さくて電流を遮断しやすく,やりやすいと思いますが,それでもスイッチから火花が出て,金属粉が発生し,絶縁破壊するので,絶縁油にフィルターを入れるなど,苦労が多かったようです。ED75や0系で低圧切替になったのは気中切替(空気中で切り替える)ができるようにしたかったのでしょう。

デザイン的にもED60などと同じ小型D形機関車と同じスタイルになり,なかなか好きな機関車です。

まずはボディをバラします。

運転席の窓ガラスのパーツにツメがあるので,ガラスとウェイトの間につまようじを入れてボディを外します。

ED71 -6.jpg ↓ 部分につまようじをはさむとよいです。

スナバ回路の定数としては,R=22Ω,C=0.1μFとしました。モータのインダクタンスにより,定数は変わりますので,試行錯誤が必要かと思います。

ED71 -5.jpg 事前に塩化亜鉛を塗るとよいです

金属製のHOゲージキットの組立などに使う,塩化亜鉛を塗るとはんだが固まらず,スーッと広がるので,少し塗るとよいかと思います。プリント基板用のフラックス,と言うのは逆で,はんだが広がらないようにするものなので,ご注意ください。ハンダが膨らんで固まるとボディがはまらなくなります。

ED71 -2.jpg スナバ回路を挿入しました。

この状態で,PWM式のコントローラでテストします。逆側の前照灯が点灯しなければ成功です。スナバ回路がないと,反対側が全開くらいの勢いで点灯し,お前はどっち向きに走るんだ? っていう状態になります。

今回,iruchanはPFM式コントローラを使いました。PFM式の方が低デューティ時の性能がよく,鉄道模型用としてはPWM式より優れている,と思います。それに,PFMだとパルスが出っぱなし,と言う状況になるので,ボリウムを一番左まで回しても前照灯が点灯したままです。

あとはナックルカプラー,ナンバーをつけて完成。

ナックルカプラーはとてもつけにくいのですが,ボディをバラしちゃうのであれば,連結器スカート部分を外せるので,簡単です。

ED71-4.jpg 完成しました。

それにしても屋根上配管を真鍮製にしたり,本当に手のかかった模型です。やっぱ,Made in Japanだな~と感心するできばえです[晴れ]

走行性能は言うまでもありません。スムーズに,静かに動きます。

ぜひ,KATOさんには1次形をお願いしたい,と思います。田の字型にルーバーがついている1次形はとても好きです[晴れ]

こんな小さな機関車がコキ5000やク5000などの長大貨物を牽いていたのは驚きですね。EF210なんかが牽いているより,ずっとかっこよかった,と思います。


nice!(8)  コメント(0) 

nice! 8

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント