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アナログレコードのCD化 [オーディオ]

2015年5月16日の日記

このところ中国Lepai社が販売しているLP-2020A+LP-2024A+で音楽を聴いています。とても小さくて軽く,お値段も4,000円弱で買える安いアンプですが,音質は抜群で,このアンプでとっかえひっかえ昔のCDやレコードを聴いています。

ついでに,4月には20年以上探していた英アレグロのフリッツ・シュライバー指揮ドレスデンの国立交響楽団 "エロイカ" を入手したのでCDにしてこのアンプで聴いています。

残念ながら,そのエロイカは1960年代のレコードだし,海外から取り寄せた中古盤でキズがあるのはしかたないですが,なぜか最近,無性に聴きたくなったYMOの "Solid State Survivor" もキズがあり,レコードを再生していると気になります。それに,やはりレコードだと面倒なのでCDにして聴いているのですが,せっかくCDにするのならキズを消したい,と思いました。

6年ほど前にカセットテープからCDにする場合について書いていますが,考えてみるとカセットの場合はノイズ除去と言うことだとキズ音ではなく,ヒス音の低減となり,レコードの場合はキズ音の除去が必要ですから,ノイズの性質が違います。

サウンド編集ソフトにはノイズ低減のアルゴリズムが組み込まれていますので,これらを使うのが手でしょう。特にカセットのような広帯域のノイズの場合はこういう手段しかありません。一種のローパスフィルタで,ヒス音だと10kHz以上の音域をカットする,低減する,というのがそのやり方なんでしょう。

ところが,ポップ音とか,クリック音とか言われるレコード特有のキズに対する対策としては,あまり有効なソフトはないようです。自動でやってくれると楽なんですけどね。

と言うことで,今までもやっていたのですが,今回も手動でそのようにやってみます。

使ったのは前回同様,Sound Engineと言うソフトです。フリーですが,本格的な編集機能もあり,ノイズ除去機能もありますが,今回は一部,ハム音の低減で使っただけで,あとは手動でやりました。

まずは録音が必要ですが,前回はパソコンのサウンドカードのLINE入力を使っていました。サウンドカードの音は悪い,と指摘する人がいますが,それなりにいい音がします。 ちゃんと44.1kHzサンプリング,16bitとCDと同じ規格で録音してくれますし,最近だと96kHzサンプリング,24bitで録音できるのも普通となっています。まあ,24bitの精度が出ているか,と言うとはなはだ疑問なんですけどね......。

私は今回はHiMDを使いました。ちゃんとCDと同じ規格で録音できるリニアPCM機能に対応しています。それにパソコン内はノイズの巣窟で,これも心配なのですが,HiMDだと電源はバッテリーだし,その心配はありません。また,パソコンをプリアンプにつながなくてもいいので楽ですね....。

solid state survivor.jpg 懐かし~。

  今回はこのレコードをCD化してみます。1979年リリースのYMOの傑作アルバムです。 

HiMDをUSBケーブルでPCに接続し,ソニーのX-アプリでPCに取り込みます。wavファイルとして取り込んでくれます。

さて,いよいよ次はPCで編集します。まずはCDにするので各曲ごとにファイルを作ります。Sound Engineでは切り抜きという機能がありますので簡単です。

次はキズの除去です。 

rydeen.jpg 部分にキズがあります 

キズはソフト上で実際に再生してみれば音で聴けますし,波形で確認することも可能です。▲のように非常に鋭いピークが出ますのですぐにわかります。

rydeen1.jpg 拡大した波形です。

どんどん拡大するとこのようにキズ部分が拡大できます。これをさっくり削除してしまいます。このキズは盛大なもので,ブツッと盛大な音がします。普通はレコードだとプッと小さく音がするくらいですが,これだともっと小さなキズ波形となり,よほど拡大しないとわからないくらいの波形となります。

ryden3.jpg キズ部分をドラッグします

rydeen2.jpg バイ,バイキ~ンっと!

     DELキー一発でキズのある部分の波形が消去されます。 

当然,この分だけ時間が短くなるわけですので,前後の波形から合成した何らかの波形を挿入しないといけないのでしょうが,素人がやるにはこれで十分だと思います.......(^^;)。

実際に,この前後の区間だけ再生して音を聴いて効果を確認することもできますので試してみてください。

このあとはWindowsのMedia PlayerなどでCD-Rに焼きつければCDになります。  

さて,結果です。上記の波形部分の前後です。

A面(今じゃ,とうに死語ですけどね.....)3曲目の "Rydeen" に,どうもなぜか大昔にキズをつけてしまい,何周にもわたってブツ,ブツと大きなポップ音がします。これが気になってあまりこのLPは聴かなくなってしまった気がします。 今でもCMなんかでよく使われるテクノポップの傑作だと思います。

見事に消せました。パソコンがない時代はテープの切り貼りをする以外はできないことでしたが,こんな風に簡単にできるようになっていい時代だな,と思いました。

solid state survivor.jpg CDにできました。 

2020年1月14日追記

娘が高校で,いつもRydeenを歌っている子がいて,その子と友達になったようです。その子がRydeenを歌っていたら,その曲がRydeenであることを知っていた娘が話しかけて,びっくりされたそうです。 "この曲を知っている子がいるとは思わなかった" とのこと。

ま,その子のお父さんがiruchanみたいにYMOのファンだから,知っていた,と言うことなんでしょうけど,この曲が素晴らしい,と思ったその娘さんはすごい! 

いつの時代でもいい曲はいい曲ですね~~~[晴れ][晴れ]。 

と言う次第で,iruchanが中坊の時に買った,LPの "Solid State Survivor" から板起こしをしたRydeen全曲をupしておきます。もちろん,レコードの傷は編集してカットしています。

☆使用機器

プレーヤ Garrard301

カートリッジ DENON DL-103LC

プリアンプ Marantz#7

録音 ソニー MZ-RH1


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コメント 2

SKG

> パソコンがない時代はテープの切り貼りをする以外はできないことでしたが,こんな風に簡単にできるようになっていい時代

そうですね。私も SoundEngine を使っています。こんな素晴らしいソフトがフリーなのは有難いです。

もう一つフリーで優れものはMusescore という楽譜作成ソフトです。作成したら演奏も出来ますし、演奏中の速度も自由に変えられるので、ピアノ曲を2重奏(フルート+チェロ,ヴァイオリン+チェロ,チェロ×2)や3重奏にしたり、それをPCで演奏して自分の楽器(フルート/チェロ)と重奏したりして遊んでいます。
by SKG (2015-06-23 21:53) 

iruchan

Sound engineはなかなかよくできたソフトだと思います。残念ながらWAVのみというのが残念です。MP3の編集や変換ができると便利だと思います。

残念ながら自分で演奏する方はさっぱりで,楽譜も読めないのでソフトすら使えません。
by iruchan (2015-06-27 11:53) 

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