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KATO EF30入線 [模型]

2013年4月19日の日記

予約していた,KATOのEF30が届きました。以前からTomixの定番商品ですし,マイナーな機関車なので,KATOから出たのは意外でした。といって,Tomixのも長い間品切れになっていますので,よいタイミングだったと思います。

Tomixのもなかなかよい模型で,うっかり入手し損ねたので,結局,ネットオークションの世話になって入手しました。それなりに古い製品ですが,細部もかっちりしていて,いい模型だったと思います。詳しくは前回のブログをご参照ください。

さて,待望のKATOのEF30ですが,KATOらしく,かっちりした仕上がりで細密にできていますし,塗装も粒子が細かく,実物に近い感じです。全体のイメージも非常によいと思います。

ただ,惜しいのは最近のKATOのEF81 300番台などもそうですが,屋根上の配線が1個所だけ,プラになっています。最近は交流機は屋根上配線が真鍮線となり,非常にリアルになっていいのですが,やはりコストとの兼ね合いで,全部というわけにはいかないのだと思います。それなら,昔のようにプラの一体成形のままでいいと思うのですが,世の中納得しない人が多いらしく,Nゲージでも屋根上配線が金属線化するのが当たり前となりつつあります。

kato ef30-1.jpg う~んっ? と。

屋根上の配線は大部分真鍮線になっていますが,交直切替器から主変圧器に引き込む直前の空気遮断器(ABB)の部分だけ,プラのままになっています。他が真鍮線になっているだけに結構,目立ちます。

ということで,茶色に塗ってもよいのですが,これだと線が太すぎ。EF81同様,ここも真鍮線に置き換えます。と言って,EF81だと碍子1本分だけなのでいいのですが,EF30は3本分になります。真鍮線の寸法を間違えると3本の碍子が傾いてしまいますので,注意が必要です。

kato ef30-4.jpg もとのABB周辺のパーツ

EF30 ABB周辺配管'.jpg 真鍮線の寸法です。

kato ef30-3.jpg 真鍮線の加工の様子

一応,ノギスでもとのプラ配線の寸法を測定し,花子で図面を描きました。それを原寸で出力してその図の通り,φ0.3mmの真鍮線を曲げます。こうしておけば碍子がグニャグニャと斜めに乱杭状態ならずにすむと思います。

プラの配線を切って,そのあとにφ0.3mmのドリルで穴を開けるのは大変でしたが,何とか開けられました。

もとの屋根に差し込んで完成です。裏から透明エポキシで接着しておきました。

kato ef30-7.jpg 加工後の状況。いかがでしょう?

さて,あとはいつもどおりの工作です。

まずは,いつもやるPWM式コントローラを使っての常点灯化工事を行います。

PWM式のコントローラを使い,ごくデューティ比を小さくしてパルスを出力すると,機関車は停止した状態で,前照灯を点灯させることができます。これを常点灯と言いますが,このとき,模型を買ってきたままの状態では内部のコンデンサが邪魔をして,常点灯にすることができません。

なお,LEDの順方向電圧は2.8Vくらいで,モータの起動電圧はKATOのDF50を調べたら1~2Vくらいですから,昔ながらのレオスタット式やトランジスタ式などの電圧制御式のコントローラでは常点灯にすることができません。

と言う次第で,件のコンデンサを撤去すれば常点灯化できますが,困ったことにレールの継ぎ目などで,反対側の前照灯やテールライトがチラチラと点いてしまいます。これは,モータがインダクタンス分を含んでいるので,逆起電流を生じ,そのせいで反対側の前照灯が点灯してしまうのです。昔のように,電球を使っていれば,熱的な時定数が大きいので,瞬間的に点灯するようなことはなく,この問題を生じなかったのですが,LEDの時代になると瞬間的にLEDが点灯してしまうため,このようになります。

そこで,後ろ側の前照灯が点灯するのを我慢するか,停車中に前照灯が点灯しないのを我慢するか,と言うことになりますが,私は後者の方が我慢できないので,いつもこのコンデンサを撤去してしまっていました。とはいえ,単にコンデンサを撤去しただけではEF66やDD51,DD54 4次車のように前照灯の位置が低いと走行中に次位の貨車の妻面を照らしてしまうので,結構気になります。

と言うことで抜本的な解決策として,スナバ回路の設置を思いついたので,使用しています。詳しくはこのDD54 4次車のブログをご参照ください。

kato ef30-6.jpg スナバ回路を設置しました。

スナバ回路はコンデンサと抵抗を直列にし,逆起電流を吸収するもので,誘導性負荷のモータやコイルなどをPWM制御する場合などに挿入します。直流回路ならダイオードやバリスタを入れますが,鉄道模型は電源の極性が変わるため,交流回路用のスナバ回路と同じ,C-Rの直列回路を入れています。

今回は51Ωと0.1μFを直列に入れています。モータ(=レール)にパラに入れればOKです。コンデンサはわざわざ買ってこなくても,もとの基板についているやつを流用すればよいです。

なお,KATOの基板にはLEDの電流制限抵抗として560Ωがついていますが,PWM式のコントローラの場合,瞬間的に12Vが出力されていて,明るすぎるため,今回は1kΩに取り換えています。また,新品の状態で,どうも少し前照灯が黄色すぎる感じがしたので,EF81の時同様,マッキーの紫をLEDに塗って,色合いを変えていますが,効果はどうでしょうか。

ボディを取りつけない状態でテスト走行して確認しましたが,逆向きのLEDは点灯しませんでした。うまく行きました。

次はカプラーをナックルカプラーに交換します。Tomixのときも交換しています。もちろん,Tomixはもともとナックルカプラー非対応なので,交換は厄介でした。でも,不可能じゃありませんので,こちらを参考にしてやってみて下さい。

さて,KATOのはもちろんナックルカプラーに交換できますが,残念ながら交換は結構手間取ります。いつもは説明書の通り,スカートをボディに取りつけたままやっていましたが,板バネが外れたりして結構苦労します。でも,スナバ回路設置のため,ボディを外してしまうので,このついでにやると結構楽です。

kato ef30-5.jpg カプラーの交換状況

このように,ボディを外して,スカートごと外してやると簡単です。お試し下さい。なお,ナックルカプラーは付属のものは首が長すぎるので,いつも,別売りの首が短い通常品に交換しています。

それにしても,KATOはEF65(F)のように,以前はスカートのカプラー取りつけ部分は穴になっていて,カプラーの下部にもちゃんとスカートがあり,これだとナックルカプラーへの交換がやりにくかったのですが,今回のEF30は昔のようにカプラー部分は切欠きになっています。苦情が来たのでしょうか。でも,EF65(F)のようなスカートの構造でもこのようにボディを外してからやると簡単です。

kato ef30-8.jpg いい顔してますね~。

ワイパーが運転士側と助士側で位置が違うのが笑えます。

EF30 20.jpg 突然ですが,実車です('12.8.12 碓氷鉄道文化むらにて)

kato ef30-9.jpg 東芝製の14号機にしました。

メーカーズプレートは日立,東芝と入っていますが,以前,日立は自作PCのHDDに使っていて,それが何台も故障してデータがパーになり,散々な目にあって頭にきているので東芝にしました。こんにゃろ~~! と怒っています。Tomixは三菱製の5号機ですから,いい具合です。いつか,重連で遊んでみましょう。

 


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トータン

あの部分の配管はオリジナルでは断面箱型に見えるんですがなぜなんですかね どうにも線状には見えないのですが・・・・それとあの小さな碍子に穴あけなんて凄いですね~ 出来れば私もやってみたい心境に・・・・・でも自信が無いから結局はミッチャクロンを塗ってペイントになってしまうんでしょうね~ なにしろ手抜き名人ですので(^^;
by トータン (2013-04-21 10:41) 

iruchan

どうもコメントありがとうございます。

図面を確認すると,交直切換器~ABB間はφ40mmのようで,断面は円形のようです。

碍子の頭の穴明けはルーペで見ながらやりました。
by iruchan (2013-04-22 22:42) 

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