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RCAクロックラジオ RP3714 [ラジオ]

2012年2月25日の日記

時計つきラジオを愛用しています。やはり時計とラジオ,というのは相性がよいようで,真空管時代から時計つきのラジオというのは存在します。真空管時代は当然時計もアナログなのでシンクロナスモータで機械式時計を動かしていました。

前回,カナダMagnasonic社のラジオを紹介しましたが,今回はRCAのものです。RCAというのは真空管,ラジオ,TVのほか,半導体やコンピュータまで作っていた米国家電業界の巨人ですが,日本企業に押され,1980年代半ばにGEに吸収される形で終焉を迎えています。特に,カリスマ経営者として有名だったデビッド・サーノフの死後,息子のロバートの代になってから経営の多角化を進め,もとからあったRCAビクターなどのメディア企業のほか,最後は牛乳や保険会社もあったらしいので,本当にどこかの日本企業とそっくりですね。カミナリロゴのRCAを太いゴシック体のロゴに変えたのも彼の代からです。ビデオディスクビジネスで失敗したのが命取りでした。しかし,RCAはラジオやTV,特にカラーTVの開発は同社の最大の貢献だと思います。今,日本の家電業界も大きな曲がり角を迎え,かつてのRCAやZenithと同じ境遇にあると思います。

特に,私は真空管マニアでもあるので,RCAというとそれこそ魔法の呪文のようなもので,ものすごく憧れがあります。まあ,私だけじゃなく,電気関係の仕事をした人などは同じような印象を持っていて,業界自体もTEN(神戸工業)の真空管の箱などには「米国アール・シー・エー社の特許を用いて製造しています」なんて書かれていたくらいで,それくらいブランド力がありました。

ということで,RCAのラジオ,というとかつてのRCAの製品じゃないことくらいわかっているのですが,どうしてもほしくなります。ちなみにRCAというブランド自体は存続していて,現在はフランスのトムソンが持っています。

このラジオは米アマゾンで見つけましたが,Market Placeの出品で,米アマゾンの直販ではなく,米国外への販売はしないようです。そこでどこか,ほかのwebで売っているところはないかと探しましたが,やはり米アマゾンしかありません。

ということで.....。

奥の手を使いました。米国在住のマニア(米国人)に頼んで,転送してもらいました....(^^;)。

やっぱり持つべきものは友ですね。米国人は何事に依らず,人なつっこく,誰にも親切,と言うイメージがありますが,彼もそうで,とても助かりました。私はアマチュア無線のクラブにも入っていて,会合にも行ったことがありますが,みんなフランクで,誰でもウェルカム,と言う雰囲気は日本のこういった趣味の会合(鉄ちゃんも含め)にはない雰囲気でした。どうしてどうにも日本人のマニアって,こう排他的なんでしょうかねぇ。

ちょっと脱線してしまいましたが,このラジオもとても魅力的です。なにより,すぐにアナログ式とわかるデザイン....これならバリコン式であることは間違いありません。日本でも十分に使えるはずです。

青色LEDを多用していて,LIGHTと書かれたボタンを押すと背面の明かりが点いて,常夜灯にもなるのですが,それまで青色。せめて白色にしてよ,という感じです。

RP3714.jpg RCA RP3714クロックラジオ

ラジオボタンを押すと,針が赤く光るのはとてもきれいです。アラームは2種類あり,平日と土,日で違う時間にアラームが鳴るようになっています。この前のMagnasonicもそうでした。また,NAPというボタンがあり,何じゃそれ? という感じですが,押してみると15分後にアラームが鳴りました。どうやらうたた寝用のボタンのようです。take a napというとうたた寝する,と言う意味ですよね。

さて,例によってFMは88~108MHzなのでほとんど日本の放送局は入りません。せめてNHKくらいは入るようにしたいと思います。

早速分解。クロック付は時計用のマイコンやLSIの配線があり,慎重にやらないと配線が外れますのでご注意下さい。

RP3714-1.jpg 内部の基板

ラジオ用ICはLS2132PというICです。パワーアンプはLS7368という型番ですが,どちらも東芝のTA2132TA7368でしょう。AMのバーアンテナはMagnasonicより大きく,感度もよさそうです。

さて,FMのバンドを変更します。まずはFMの局発コイルを見つけないといけませんが,バリコンの近くにあるはずで,↑ の写真で言うと,バリコンの右に2つあるコイルのうちのどちらかです。米国ではFMは上側ヘテロダインなので,インダクタンスの小さな方ですが,今回は悩みました。どちらも巻数が少ない上に,間隔が広いので,どっちだ? と言う具合に悩みました。まあ,どちらかにコンデンサをパラってみて,バンドが替わる方が局発コイルです。

ということで,本機は上側のコイルでした。これに10pFをパラってNHK FMが受信できるようになりました。まあ,Magnasonicのときは15pFだったので,もっと大きい方がよいのですが,15pFをパラってみると大きすぎたようで,どこも受信できませんでした。バリコンのトリマを回すと,バンドが替わるのを確認しましたが,どこかでスッと飛んでしまうのか,突然,局が入らなくなります。まあ,NHKが入ればいいか,と言うことで元に戻して10pFで妥協しました。いずれ,もっと精密に調整したいと思います。

RP3714-2.jpg FMの局発コイルの10pFをパラにしました

さて,米国製のラジオを買う理由はデザインもありますが,やはり音。このラジオもAM,FMともに音がよいです。スピーカによいものを使っているのもありますが,特にAMはセラミックフィルタの帯域幅が広く,日本製のラジオよりHiFiです。本機は黄色いムラタのセラフィルが使われているのを確認しました。ちょっとバンド幅を調べるのを忘れましたが,明らかに帯域幅は広いです。バリコンのダイヤルをずらしてもかなり広い範囲で受信できますし。音も高音がよく出て,音がよいです。

2023年12月30日追記

 

RP3714-5.jpg これじゃ,まったく読めません。

どういうわけか,時計表示が暗くなり,ほとんど時計が読めなくなりました.....[雨] 

確かに,買ってから10年も経つのだし....と言う気はするのですが,おそらく,青色LEDの輝度が低下してしまったのですね。

なら,LEDを交換すりゃいいじゃん,と思ったのですが.....。

iruchanは単純に7セグのLEDを使っていると思い込んでいましたが,これ,驚いたことに各セグメントごとに極めて小さなLEDを使っていました。

7セグだったら,1桁ごとにそのまま交換するだけで終わり,なんですけどね.....。

しかたないので各セグメントごとに表面実装のLEDを使って交換しました。

しかし,オリジナルのLEDはビックリで,肉眼では単なる小さな点にしか見えません。

最初,基板に小さな穴が開いていて,基板中に小さなLEDを埋め込んであるのか,と思ったのですが.....。

φ0.2mm! くらいの極めて小さな青色LEDがはんだづけしてありました。 

おまけに手で触っただけで外れてどっかへ行ってしまいます[台風] 

RP3714-3.jpg 極小LEDです。

いったい,どうなっとるんや,と思っても肉眼ではわかりません。

ようやくデジカメで撮った写真を見て判明しました。

チップサイズはφ0.2mmくらいですが,驚いたことにアキシャルリードタイプで,0.1mm以下の極めて細いリード線が出ているではないですか。あまりに細いので,手で触れただけでリード線が切れ,チップがどっかへ行っちゃうんですね......[台風]

どうしてこんなに小さなLEDを使うんでしょうか。これじゃ,作業者がミスして歩留まりが悪いだろ,樋UKがするのですけどね。

電球色のチップLEDがたくさんあったので,交換しました。サイズは2012サイズ(2.0×1.2mm)です。

これで無事に修理完了。ちょっと電球色7セグ表示,と言うのもユニークで面白いでしょ。

RP3714-4.jpg これではっきり読めます[晴れ] 


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