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Cherry 4石ラジオキットの組み立て [ラジオ]

2011年10月15日の日記

今日は朝早くから1日中雨で,子供たちを外へ連れて行ってやれません。せっかくの休みなんですけどね....。

と言う次第で,以前から娘(小3)が興味を示していた,ラジオを作ることにします。普段からオヤジがはんだごて握って何か作っているので,興味を持ったらしく,「ハンダ付けしてみたい」と言うのでやらせることにします。

オヤジの方は昨年から,新入社員の教育をしていますが,2年続いて,ハンダ付けなんてしたことがない,と言うやつが入社し,ガクゼンとしています。そのくせ,コンピュータなんて全然詳しくなく,マクロすら知らなくて,プログラミングができないのはいまどき普通ですけど,TCP-IPとか,IDEとかSATAとか言ったって,"?" と頭に出ているんじゃないかと思わせるくらい,ポカンとしていてまったく知りません。最近の若いやつはハンダ付けもできないし,コンピュータも全然知らないし,知ってるのはケータイくらいという現状では,少子・高齢化や震災,財政破綻と言う前に,すでに若手の人材がロクなものじゃなくなっていて,日本はもう破滅ですね....。

と言う次第で,うちの娘はまだマシ35と言う気がします。

電子工作の入門,と言うとやはりラジオではないかとオヤジは思いますので,先日,東京へ出張へ行ったときに秋葉で4石のラジオキットを買ってきました。LEDがピコピコつくような,ゲーム機みたいなキットを作らせようか,と言う気もしますが,それだと完成してもすぐに飽きてしまいますね。やはりラジオだと実用価値がありますから,いつまでも使えて教材として,断然よいと思います。特に,娘は震災で,ラジオの有用性に気づいたらしく,1台,ラジオがほしいと思っていたようです。

cherry1.jpg Cherryの4石ラジオキット

ラジオキットというと,HOMERやACEが有名ですね。HOMERはゲルマニウムラジオ,ACEだと6石スーパーのキットなんかを出していました。ところが,いまはどちらも製造中止。ヤフオクなんかで高値で取引されています。

ということで,現行品としてはCherryというブランドで売られているラジオがあります。練馬区の明光電機という会社が作っています。ICのキットだったら他にもまだあるのですが,やはり,電子回路の原理を理解させるにはやはりディスクリートの方がよいと思います。といって,小3で電子回路が理解できるとはとても思えないので,単に,ハンダ付けする個所が多いとか,最初からブラックボックスになっているのはよろしくない,というオヤジの考え方からです。簡単に鳴るラジオ,と言うことであればミツミのLMF501など,RF増幅段のみの1石ラジオICがありますが,ちょっと簡単すぎ,という感じです。

娘はおそるおそるでしたが,手本を見せてからやらせると結構,器用にハンダ付けをします。朝からやって,ずっとやっている様子なので,結構面白くやっているようです。はんだごての他,ニッパーやワイヤーストリッパーの使い方も教えましたが,すぐに覚えました。ハンダ付けの手つきもわりによさそうです。以前から刺繍をやっていたりしたのですが,"指ぬき" をはめてやけど予防にしたり,自分で工夫していました。

結局,夕方4時頃までかかって,全部の配線が終わりました。

cherry2.jpg 完成した基板

ラジオの回路自体は4石なのでIF1段のスーパーか,と思いましたが,開けてみて4石のレフレックスであることに気づきました。初段がRF増幅とLF増幅のレフレックスになっていて,その後,1段LF増幅し,終段はPP回路になっています。Trは全部,東芝の2SC1815でした。

私は基本的にストレートラジオは嫌いで,もっぱらスーパーを作っていますが,理由としては,やはり感度ですね。ストレートラジオはゲルマニウムラジオをはじめとして,うまく行きません。せっかく最初に作ったラジオが鳴らない,というのは悲しいので,最初から鳴るラジオを作らせてやりたいと思いました。せっかく作ったのに鳴らないのでは,努力しても報われないという大人社会の現実を教えるようなものですしね。

ただ,レフレックスだし,4石も使っていれば,鳴るだろう,と思いました。実は,ラジオは真空管やトランジスタの数が少ないほどむずかしいものなのです。鉱石ラジオはもちろんのこと,単球ラジオや並三など素子の数が少なくなるほどむずかしいのは実感しています。私の場合,作ったのは普通の人と逆で,スーパーから並三,単球と進んで,いま鉱石ラジオを作っているくらいです。ラジオの入門書がいまもありますが,書いている順番はやはりゲルマラジオからですが,逆じゃないか,と思います。

せっかく,中学の時,電子工作を始めたけれど,最初に作ったラジオが鳴らなくてやめてしまった,と言う人も多いと思います。原因はハンダ付け不良や配線ミスが多いと思いますが,ゲルマラジオはきちんと間違いなく作ってあっても大きなアンテナやアースが必要で,鳴りません。

ということで,娘には必ず鳴るラジオを作らせてやりたいと思っていました。それでスーパーを,と思いましたが,このCherryのラジオはレフレックスですが,非常によく鳴ってくれました。

cherry3.jpg 完成!!

一応,最終的なハンダ付けや部品の取付のチェックをオヤジがやり,電池を差してスイッチを入れました。ガリガリ音がするので動作しているようです。ただ,局に同調すると音は発振気味で,ギャーギャーと大きな音がします。

仕方なく,基板を取り外して再度チェックします。原因は段間のトランスのハンダ付け不良でした。どうもさっき,オヤジがチェックしたとき,ハンダがうまくついていないようだったので気になっていました。リード線が酸化し,うまくハンダがついていないようです。ペーストをつけるか,硫酸でジュッとやってからハンダ付けするとうまく行きますが,危険なので,サンドペーパーで磨いてからハンダ付けをやり直しました。

結果はばっちりで,最寄りのNHKと民放がガンガン入ります。やっぱり,低い方の周波数は苦手で,1MHz以上に民放が多くありますが,民放の方が大音量になります。まあ,どんなラジオでもこんな現象なので,このラジオもこんなものでしょう。

大きなロッドアンテナや外付けアンテナもなく,付属のバーアンテナだけでガンガン鳴るラジオで,とてもいいと思いました。娘も大喜び。来年になったらもう1台,作ってみたいと言います。よし,今度は8石スーパーに挑戦させましょうか。明光電機さん,どうもありがとうございました。

 


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