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リモコンの修理 [ラジオ]

2008年6月の日記

相次いでTVと扇風機のリモコンが壊れました。以前,ソニーのTVで,ボタンを押してもチャンネルが変わらない,と言うトラブルがあり,修理したことがあります。原因はボタン裏側の導電ゴムを使ったスイッチが導通不良になっていました。洗浄用のガソリンで拭くとたいてい直ります。それでもダメな場合は,銀紙テープを貼りつける,と言う方法がwebによく出ています。

でも今回のはそうでなく,どちらも電池がすぐに消耗する,と言う現象です。特に,TVの方は日立のプラズマTVのやつで,買って2年もしないのに壊れました。おまけにリモコンというのはどこもこれ1個で部品扱い,と言うことらしく修理には応じません。と言って買い直すと1個,4,700円もする様子。送料も考えると5,000円以上の出費となってオヤジの飲み代が消えてしまいます。だんだんムカムカしてきて頭にきたので直すことにします。

まず,扇風機のリモコン。壁掛け扇風機(山善製)なので,リモコンが壊れると非常に不便です。

まず蓋を開けて基板を調べます。水が入ってどこかショートしているとにらんだのですがそれではなさそう。それではと基板をにらむと電池にパラにケミコンが入っています。早速取り外して容量を調べてみると完全に0。容量抜けのようです。ケミコンを取り替えてOK...のはずでした。

一応これで1ヶ月以上動いていたのですが,また動かなくなりました。電池を取り替えると動くのですが,1週間ほどでまた動かなくなります。おやおや...。

調べてみるとやっぱり電池が消耗しています。とここまできておそらくリモコンが何もボタンを押さないときでも常時ONとなっていると推定。以前,車のキーがこうなって中の電池をしょっちゅう取り替えたことがあります。あのときは何千円もしてディーラーから買い直しましたが,あとでやっぱり頭にきてもとのキーの基板をアルコールにどぶ漬けして(むちゃくちゃ!)洗浄してやったら直った記憶があります。

DSCN2618.jpg

  最初は左下のケミコンの容量抜け,その後はLEDの下のTrの故障でした

発振子が455kHzなので,AMラジオに妨害を出しますので,AMラジオを近づけて実験すると一応,ボタンを押したときだけノイズが出るので,一応正常に動いている様子。こうなるとおそらくLEDが常時点灯しているのだろうと推定。やっぱり,何のボタンも押していないのに赤外LEDが点いていました

と言う次第で,LEDのすぐそばにあるTr(2SC945)を調べます。とりあえず,基板につけたままの状態で,テスターダイオードチェックの項目でP-N接合の電圧を調べると大体Trが壊れているかどうかわかります。つまり,ベースに赤いテスト棒を,エミッタとコレクタに黒いテスト棒をつけて電圧を測ります。正常なTrならどちらも0.6Vになるはずです。

案の定,どうもコレクタ側が変。と言うことでいったん基板を外して再度,同じチェックをするとやはりコレクタ側が0.6Vになりません。

と言う次第でこの2SC945が壊れているようです。これを取り替えてOKでした。上の写真のようにデジカメで撮ってみると(と言うよりLCDで確認できますね),LEDが点灯していないので,大丈夫です。

次は日立のプラズマTVのリモコンを修理します。    【この稿続く....】

2008年8月の日記

2年使っている日立のプラズマTVのリモコンが壊れました。液晶表示はちゃんと出ていますが,ボタンを押しても動作しません。そのうち,電池を変えたら表示も消えてしまいました。あれれ....。

satp 015.jpg

satp 016.jpg

例によってこういう場合,やはり電池が何かの理由で消耗して,すぐに電圧が下がる,と言うことを予想したのですが,ちゃんと電池を差し込んだ状態で電圧を測っても3.0V程度あります(単三×2)。と言う次第で,電池ではなさそう。

フタを開けて,調べてみます。最近はやりの鉛フリーハンダを使っているという表示があります。これは要注意。融点が高いので,ハンダ不良になりやすいですし,クラックも生じる,というのは常識になっています。案の定,どうにもハンダ面がくもっていたりして,あまりいい仕上がりではなさそう。と言う次第で,ルーペを使ってどこかハンダ不良個所はないかと調べてみますが,どうにもそれはなさそうです。

となると,やはり原因はマイコンが動作していない,と言うことですね。

マイコンが動かないのは電源が来ていないか,クロック用の発振回路がうまく動作してないか,のどちらかです。

残念ながらマイコンの型番がわからず,どれが電源端子かグランド端子かわかりません。一応,ハンダ不良個所もなさそうなので,電源の問題でもなさそう。となると,やはり発振回路,とにらみました。

ムラタ製の3端子セラミック発振子(4MHz)を使っていますが,湿度でQが下がって発振してないのではないかと推定。オシロで観察すればすぐですが,面倒なので即取り替え。秋葉でたった@60円でした。

見事に復活....というところだったはほんの1日でした。また翌日には同現象で,どのボタンを押しても応答しません。

と言う次第でムラタのwebをよく見るとやはりセラロック(同社の商標)のトラブル対策のページがあるくらいで,結構トラブルが多い様子。そもそもマイコンやICの型番ごとに推奨回路なんてのを出しているくらい。どうも原因は高調波か,発振停止か,どちらかなのですが,とりあえず,負荷のコンデンサを取り替えることに。この日立のリモコンに使われているのは負荷コンデンサ内蔵タイプなので,あまり大きな容量は禁物。10pFをGNDとin,outの端子にハンダ付けしました。

satp 020.jpg

     問題の4MHzセラロック(青いの)

satp 022.jpg

こんな風に負荷用のセラミックコンデンサをつけました。ジャンクのコンデンサなので不格好。

ようやくこれでうまく動作するようになりました。セラミック発振子は安い,と言うことでマイコンなんかに大量に使われていますが,どうにも「安かろう,悪かろう」という感じ。AMステレオのラジオにも3.6MHzのセラロックが使われていますが,以前,これでトラブってまいった経験があります。AMステレオはPLLで同期検波していて,VCOの発振がこれなんですが,どうにも発振が安定しませんでした。と言ってこの回路に水晶を使うとまずいことは知っていますので,もう少しセラミック発振子の安定化を望みます。


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