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デジタルアンプLepy(旧Lepai) LP-2020A+の改造~ヘッドホン端子の取り付け~ [オーディオ]

2017年1月31日の日記 

中国Lepai社のデジタルアンプLP-2020A+にヘッドホン端子をつけました。  
 
LP-2020A+ヘッドホン改造.jpg 
 
 ヘッドホンで聴けるようになりました。下は自作のアナログ式専用電源です。
 
デジタルアンプは出力段がBTL方式になっていることもあり,ヘッドホン端子を取り付けるのは難しいのですが,なんとか使用できるようになりましたので,手持ちのLP-2024A+を先に改造しました。先週末は残ったLP-2020A+を改造しました。 
 
改造の中身については,前回のLP-2024A+の改造と同じですので,そちらをご覧ください。
 
LP-2020A+フロントパネル加工.jpg パネルの穴開けのけがき
 
正面のパネルに穴を開けるので慎重にやらないといけませんが,まあ,所詮はアルミだし,きちんとポンチを使って位置決めをし,最初はΦ2~3mmくらいの下穴を開けてΦ6mmの穴を開ければ傷もつかず,きれいに穴開けできると思います。 
 
電源SWの横にヘッドホン用の穴を開けます。ボリウムの左側の穴はスピーカoffのプッシュスイッチ用です。ヘッドホン使用時はそのスイッチを押してスピーカをoffにします。残念ながら,回路はもとからついているミューティングリレーの制御回路を利用してスピーカをoffにしていますが,ヘッドホンを挿したら自動的にスピーカをoffにする,ということはできませんでした。 
 
LP-2020A+ヘッドホン基板.jpg ヘッドホン基板
 
 
ヘッドホン基板は前回作ったLP-2024A+のものですが,LP-2020A+ではやはり放熱器が邪魔をして多少,改造しました。
 
LP-2020A+に使用されているTripathのTA2020は出力がBTL方式ですが,それぞれ,ホットとコールド端子はGNDに対して6Vくらいの直流電圧が出ていて,スピーカから見たら等電位なので問題ないのですが,ヘッドホンは対GNDで動作させるため,これをカットする必要があり,ストッピングコンデンサが必須です。今回,小型のOSコンにしました。 
 
やはり小型なので十分,スペースに収まりました。コンデンサは100μFにしました。
 
なお,OSコンは導電性高分子アルミ固体コンデンサ,と言うのが正式名称ですが,従来の電解コンデンサと異なり,電解液を使っていません。キャリアが重いイオンじゃなく,軽い電子ですので,非常に高周波特性がよく,ESRも低いし,長寿命という特長もあるのですが,陽極と陰極がポリマーを介して接しているため,故障時にショートモードで故障する場合があります。そのため,メーカはカップリングコンデンサとしては非推奨なので本来,こういう使い方はNGなんですけど,問題はないと思います。
 
一方,高周波特性がよいことから電源のデカップリングコンデンサへの使用は推奨されているのですが,iruchanはこっちこそ危ない,と思います。もし故障したら電源をショートすることになりますからね。OSコンじゃないですけど,同じ故障モードになるタンタルコンデンサをデカップリングに使った'80年代の某社製高級プリアンプはトランスが焼ける,と言う故障が出ています。
 
でも,OSコンはやはり音がよいです。今回もヘッドホンで聴いてみて,明らかに従来の電解コンデンサとは異なる音でした。
 
おかげで非常に評判のよいLepai社のデジタルアンプですが,ヘッドホンでも聴けるようになりました。
 
2024年3月9日追記
  
とうとう,φ3.5mmのステレオミニジャックが不良になったので,交換しました。
  
詳しくはこちらをご覧ください。 
 

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コメント 11

よし

初めまして、LP-2020Aの改造から一通り読ませていただきました。
大変参考になりました!信号の測定や専用電源など驚くばかりです!
私もLP-2024Aを購入しまして、私も改造してみたいと考えております。
私も一通り交換してみようかと考えておりましたが、コンデンサの交換でそこまで変わらないという書き込みを見まして、そうなのか・・と見直しております。
最低限交換したほうが良い所は、どちらになるかお教えいただけましたら幸いでございます。
自分で考えた所は、
RCA入力後のカップリング電解コンデンサをOS-CON
OPアンプをMUSE8820
スイッチにサージアブソーバー
です。
電源の電解コンデンサなのですが、安っぽいですがELNA16V4700μFが乗っていました。
これを変えるべきか悩んでいます。ニチコンFG3300μFに容量を落とすのも・・ですし4700μFで足を折り曲げて乗せるのもどうなのだろうと。
あと、TA2024前のカップリング電解コンデンサとスピーカー出力前のローパスコンデンサなのですが、
変えると効果的でしょうか?
ご助言いただけますと幸いです。
よろしくお願いします。
by よし (2017-02-03 04:58) 

よし

参考までに。
購入したロットはこのような部品でした。
パス:lepy
http://fast-uploader.com/file/7041621900997/
一般公開可です。
by よし (2017-02-03 05:14) 

iruchan

よしさん,どうもご覧いただきありがとうございます。

なお,部品についてですが,絶対に交換が必要なのはRCA端子後の入力用のカップリングコンデンサだけだと思います。これが容量不足で,低域のカットオフが高くなっています。

ここは最低,10μFが必要です。できれば33μFです。ものは何でもよいと思います。容量的に電解しかないんですけど,OSコンが音がよいとは思いますが,お好みのものを使われるといいでしょう。

電源のコンデンサは日本のELNAが使われているのなら交換は不要だと思います。ニチコンのFGだと4700μFは背が高すぎ,ケースに支えてしまいます。

TA2024の入力は替えてください。ここは小容量でOKですので,積層フィルムの1μ~2.2μFでいいと思います。

出力のローパスフィルタは皆さん交換しておられますが,ここは1MHzのキャリア周波数のカットなので,ここを交換しても音が変わるとは思えません。

むしろ,サージアブソーバー同様,信頼性向上のため,とお考えください。

ご購入されたLP-2024A+はかなり高級な部品が使われていると思います。出力のLPFも積層フィルムですし,電源も日本製を使っていますからね。

OPアンプもお好みです。お好きなOPアンプを使ってお楽しみください。

もちろん,上記の改造はRCA端子後の入力コンデンサをのぞけばどれも劇的に音が変わるほどのものじゃありません。下手にいじって壊しそうだったらあきらめた方が無難なくらいです。

では,がんばってください。
by iruchan (2017-02-03 07:57) 

よし

ご助言ありがとうございます!
大変参考になりました。
OPアンプ、TA2024、4箇所のカップリングも変えてみようと思います。
秋月電子で購入必要な部品があるため、そちらで通販しようと考えていますが、
丁度良い容量のOS-CONがありません。
幅的に部品が浮いてしまうのを覚悟で、RCAの箇所をPanasonic100μF16Vと言うのはいかがでしょうか?
容量が大きすぎる気もするのですが、メーカーが…
サン電子工業47μF16Vの方が良いですか?
よろしくお願いします。

OS-CON
Panasonic 100μF16V
サン電子工業47μF16V
Panasonic 22μF35V

TA2024は、下記にしたいと思います。
積層フィルムコンデンサ 2.2μF50V

http://akizukidenshi.com/catalog/contents2/capnavi.aspx

よろしくお願いします。
by よし (2017-02-03 13:01) 

iruchan

カップリングコンデンサは4カ所ありますが,入力のRCA端子の後は容量的に電解しかありません。

iruchanはOSコンが気に入ったのでそれを使っています。

ただ,OSコンは開発元の三洋の商標なので,今はPanasonicが所有していると思います。他社はアルミ導電性固体コンデンサとか言っていると思います。

一応,iruchanはオリジナルを尊重して三洋かPanasonicを使っています。

この部分はサイズが大事ですので,10~16Vで,10μF~33μFがぎりぎりだと思います。それ以上だと本体がぶつかっちゃうと思います。100μFでもいいと思いますが,少しサイズが大きいかもしれません。事前に,Panasonicのサイトでサイズを調べてください。秋月以外でも扱っている店は多いと思います。

積層フィルムはこれもPanasonicか,にニッセイ電器です。ドイツのWIMAを使う人も多いようですが,これも好みの問題だと思います。
by iruchan (2017-02-03 22:30) 

よし

iruchan様、ご教示ありがとうございます。
RCA後はPanasonicのOSコン、TA2024はニッセイの積層フィルムコンデンサを購入したいと思います。
また、OSコンはサイズを確認ですね。
あとOPアンプは、値段があまり変わらないのと評判が良さそうですので、MUSE8920にしてみます。
ありがとうございました!

by よし (2017-02-03 23:59) 

iruchan

よしさん,どうもコメントをありがとうございます。

OPアンプやコンデンサは好みがありますので,何個か試しで買ってみて聞いてみるとよいと思います。

よしさんのは最初からOPアンプはソケット付きのようですので,簡単です。私のは直接ハンダ付けしてあったので,ソケットに交換する手間がありましたけど,よしさんのは差し替えるだけです。

NE5532は音のよいOPアンプですので,このままでもよいくらいですが,いろいろ差し替えて楽しんでみてください。デュアルタイプのOPアンプでしたらたいてい使えるはずです。
by iruchan (2017-02-04 20:49) 

よし

iruchan様、お世話になっております。
昨日部品発注致しました。
確かに私が購入したロットは当たり見たいで、かなり音が良い気がします。
今のままでも低音は出ています。

先日、raspberry piとDACモジュールで、ハイレゾプレイヤーを作ったのですが、かなり高音質でCDには戻れません。
オススメですよ!
by よし (2017-02-06 03:35) 

iruchan

よしさん,部品発注ご苦労様でした。

なお,Lepyのアンプは時期により使っている部品が異なりますが,回路自体はそれほど変わらないと思います。LP-2020の初期と最終版のLP-2020A+はかなり変わっていますけど。

おそらく,よしさんのも入力部の回路は同じなので,低音は落ちていると思います。

とはいえ,人間の耳で聞いてわかるかというと微妙なところで,私も測定してみて初めてびっくりした,と言う次第です。

それに,低域のカットオフ周波数はボリウムの位置に依存するので,通常,聴いているような範囲のボリウム位置だとそれほど低域のカットオフ周波数は高くないと思います。
by iruchan (2017-02-06 21:15) 

よし

iruchan様、お世話になっております。
ご解説ありがとうございます。
勉強になります。

さて、改造後はこの様な感じになりました。
おまじないで積層セラミックを電源ラインに入れています。
http://fast-uploader.com/file/7042023699910/
パス:lepy

結局OPアンプはMUSES8920Dにしました。
改造後、2024の電源を入れボリュームをあげた瞬間驚き!
ハイレゾ音源が生きている感じで、
ツイーターから出る高音域が繊細で解像度がものすごいです。
改造前の低音は耳に刺さる感じでしたが、
まろやかになり低音にも変化がありました。
これはコンデンサ交換の効果ですね。

0.8mmのドリルも買っておいたのですが、
PCマザーボードの電解コンデンサを変える時に購入した、
はんだ吸取器GS-100でスルーホールはキレイになりました。

使用しているYAMAHAスピーカーは20年ものでして、
明日以降、ネットワークにある電解コンデンサをフィルムコンデンサに変えようと思っています。
部品は秋月で購入しました。

by よし (2017-02-07 21:23) 

iruchan

よしさん,無事に部品交換できたようで安心しました。結構,コンデンサの交換の際にパターンを傷つけたり,テンプラはんだで音が出ない,と言うトラブルがあります。

音はかなり変わると思います。

OPアンプは金属ケースのものがお気に入りで,LME49720やLF356Hを使っています。いずれ,LM741Hを使ってみたいと思っています。

ネットワークのコンデンサは私はフルレンジなのであまり使わないですが,やはり電解よりフィルムの方がよいでしょう。

では,またよろしくお願いします。
by iruchan (2017-02-08 08:40) 

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