2023年11月26日の日記
前回,ソニーのICF-EX5の修理をしました。誤ったACアダプタを挿して,父が生前,壊してしまっていました。
1980年代のソニーの製品はACアダプタの極性がセンターマイナスのものが多いので,くれぐれも気をつけてください。この頃,まだ極性は統一されていなくて,各社バラバラで,その上,センタープラスのものの方が多いので,こういったACアダプタを挿すと確実にこのラジオは壊れます。ご注意ください。
そこで,前回,iruchanはこの修理をするとともに,センターがプラスでもマイナスでも両方のACアダプタが使えるよう,改造しました。
さて,このラジオ,抜群に感度がよいし,選択度も優れているので,中波の遠距離受信(DX)に最適のラジオだと思います。
と書くまでもなく,いろんな人が中波の遠距離受信に使っておられますし,皆さんとても褒めていますね。
iruchanもそろそろAM放送が終了するので,久しぶりにこのラジオを引っ張り出してきて,遠距離受信に活用しています。
となると,いくつか,やっぱりとてもいいラジオだとは思いつつも,少し,不満が出てきました。
最大の不満は周波数カウンタがない,と言うことですね。
それに,せっかくダイヤルにCBCやニッポン放送など,局名が書いてあるのに,どこが正確にその局か,● 印でもつけてくれていればいいのに,それはなく,局名の表示のみです。CBCやTBSくらいならいいんですけど,ニッポン放送なんかだと200kHzくらいの幅があるのではないかと....(爆)。
と言う次第で,やはり周波数カウンタがほしいな,と思います。
もうひとつ。
AMステレオ対応のSRF-A300は暗いんですけど,ダイヤルのバックライトがついています。
ラジオって,ベッドサイドに置いておいて使うことが多いので,バックライトがないと困ります。
SRF-A300は時代的に低輝度のLEDしかない時代だったので,バックライトが暗く,iruchanは最新の高輝度LEDに交換して,よい結果を得ました。
ICF-EX5の場合はそもそもバックライトがついていません。
蛍光灯だとAM受信するときにノイズを出すことがあるので,DX受信をするときは部屋を真っ暗にして受信することがあるので,バックライトがないのは困ります。こういうあたり,BCLラジオなんかいじっていた人はよく覚えておられると思います。
さらに,こちらはあきらめたのですけど.....。
イヤホン端子はモノラル専用で,ch. Lしか聞こえません#58947;。
最初,遠距離の放送局を受信したときに録音しておこう,と考えてステレオミニプラグを挿して音を聴いてみたところ,ch. Lしか聞こえません。
てっきり,ケーブルの異常かと交換しても同じで,ようやく,本機はモノラルイヤホン専用なのだ,と気がつきました。
まあ,ch. Lだけ録音したからって言ったって,audacityなんかの音楽編集ソフトで,簡単に両チャンネルモノラルに変換できるのですけれど.....。
ハード的にステレオミニジャックに交換すればいいのですが,こちらはあきらめました。
☆バックライト組み込み
まず,バックライトを組み込みます。
回路としては,一番簡単なのは,単なるスイッチとLEDを接続すればいいだけなんですけど.....。
といって,これだとスイッチが問題で,iruchan的にはトグルSWは論外。邪魔だし,かっこ悪いです。
と言う次第で,プッシュSWにしたいのですが,これも問題。
1回押してon,もう1回押してoffというオルタネートタイプのプッシュSWはどれも大きすぎてかっこ悪い。
小さいのもあるにはあるのですが,基板用のものばかりでパネルに固定できません。
パネル固定タイプはAC100Vがon/offできるもので,ゴツい!
別にこんな回路じゃ,AC100Vをon/offするわけじゃないので,小さなSWで十分です。
困ったな~~#58944;
それに,そもそもこういう回路だと,切るのは手動です。
まあ,それでもいいか,とは思ったのですが,SRF-A300のように,何秒かしたら自動的に切れる,と言う風にしたい,と思います。
簡単にはPICで作ればいいか,と思ったのですが,よく考えてみるとPICはクロックを持っているので,AMラジオに内蔵するとノイズを出しそうです。
となると,次の手として,単安定マルチバイブレータの出番か,と思います。
トリガー信号を入力すると一定幅のパルスを出力し,その後,0Vになる回路です。
パルス幅は簡単にCRで決定できるので便利です。
また,SWは単にモーメンタリのSWでいいので,タクトSWで十分です。これだと,ほとんど触れるだけで,一定時間,ライトが点灯する,と言う風にすることが可能です。
と言うことで,タイマーIC555を使って,簡単に単安定マルチを作りました。
時間的には30秒~1分くらい点灯すればいいか,と思いました。
回路は下記の通りです。
最初は▲のように,白色LEDにしましたが,やめにしました。
ICについている,1MΩと33μFのC,Rでパルス幅(点灯時間)が決まります。
最初,4.7MΩを使いましたが,3分25秒も点灯していたので,1MΩにして,点灯時間は40秒としました。点灯時間は自由に変えられるので,ご自分の好みで変更すればよいです。
また,電池の消耗が気になるので,C-MOSのLMC555を使いました。とはいえ,バイポーラタイプのNJM555などでも問題ないと思います。
LEDは前回,SRF-A300で使った台湾Optosupply社の小型のアキシャルリードタイプのLEDを使いました。
ただ,最初,白色のOSW5212411Cを使ったら,暗く,やはりSRF-A300同様,緑色にしました。確かに,白色は5800mcdですが,緑は12000mcdなので,随分明るさが違います。
まあ,それに,ICF-EX5は1980年代の設計なので,白色LEDを使うのはおかしいかも。
このシリーズにはないですけど,φ3mmの電球色LEDにして,ランプみたいにするのもよかったかもしれません。
側面にタクトSWがちょこっと顔を出すだけで,目立たず,よかった,と思います。iruchanは鉄道模型でも極力オリジナルを尊重し,外観が変わる改造はできるだけしないことにしています。
本当言うと,パネルの上部から照らしたいのですが,スライドダイヤルの上の方に同調LEDがついていて,これが邪魔するので,下部から照らすようにしました。工夫すれば,上部から照らせると思いますけど.....。
残念ながら,使用したLEDの照射角が狭すぎたみたいで,パネル全体を照らすわけじゃなくビーム光線みたいな状態になってしまいましたが,まあ,これで夜中でもダイヤルが見えてよいかと思います。40秒ほどで自動的に消えるのもgoodです#58942;
バックライト用の電源は+は電池箱から,-は基板上の電源SWから→の場所から取り出しました。ソニーのICF-EX5は電源SWはマイナス側についています。一応,本体の電源SWと連動していて,本体が動作していないときは点灯しないようにしています。
☆ ☆ ☆
次回,周波数カウンタを接続したい,と思います。
☆ ☆ ☆
2023年11月28日追記
まったく朝令暮改ですけど,電球色LEDに交換しました。
ついでに,LEDは4個にして,もっとパネル面が明るく光るようにしました。
iruchanがNゲージで客室内の照明用に使っているのと同じやり方で,φ0.4mmの洋白線に2030サイズのチップLEDをはんだづけしました。悪いんですけど,既製品の室内灯ユニットはどうにも明るさにムラがあり,見ているとイライラするので,こういう分散照明方式に改めました。既製品はどうしても車端部のみLEDがついていて,明るさが均等ではありませんね#58944;
ついでに,点灯時間も40秒では短いと思ったので,コンデンサを100μFにして,3倍の2分くらいにしました。
なお,LEDの順方向電圧にはばらつきがあり,特定のLEDに電流が集中したり,他のLEDが点灯しなかったりするので,本当はLEDは並列点灯をしてはいけません。
とはいえ,現実に直列で配線するのは2個までで,特に白色LEDの場合,順方向電圧が2.8Vくらいで,直列に配線すると,ICF-EX5は電池4本なので,電圧低下するとすぐに点灯しなくなってしまいます。
パラで配線すると個別に電流制限抵抗が必要なのですが.....配線が面倒ですよね#58944;