2012年1月3日の日記

正月に実家に帰って,ラジオでも聞こうかといろいろ集めたラジオを引っ張り出してきたら,NationalのR-88が出てきました。このラジオ,中学の頃に,何か景品で当たったような記憶がありますが,万年カレンダーがついていて,優れたデザインだと思います。大きさもちょうどよい大きさで,なかなかいいラジオです。

R-88は1975年の発売のようで,米国にも輸出されていたようです。米国のトランジスタラジオの本にも登場しますし,eBayでもたまに見かけます。Panasonicとわざわざ書いてあるのも,最初から輸出を目論んでいたのでしょう。

自分が中学生の頃のラジオがまだ手許にあって,きちんと音が出て楽しめるのはいいことですね。

ただ,ボリウムとスイッチが一体になった構造ですが,どうもスイッチを入れるとしばらく音が出ません。何回かスイッチを入れると突然,音が出る,と言う次第で,どうも原因はボリウムくさいです。

日本製のボリウムはガリオームになりやすく,毎度,トラブルの原因になっていますが,よく考えてみると今回のはガリオームじゃないので,ボリウムが原因ではなさそうです。

と言う次第で,原因は電池にパラに入っているケミコンとにらんで,ついでに全部交換してしまいました。さすがに30年以上経っているので,とうに容量抜けでしょう。電池にパラに入っているケミコンは6.3V 220μFのものでしたが,すこし上がふくらんでいる感じですからやはり怪しいです。

 ナショナルのR-88ラジオ

 中身です。

中はこの前のソニーのTR-4100同様,ゲルマニウムTrとシリコンTrの混成で,2SA1012SB1752SB176×2,2SC839(NEC)×2のようです。ゲルマニウムTrは松下製です。

バラしたついでに,ケースをきれいに掃除しようと思ったのですが,バリコンとボリウムのつまみは接着してあるようで,外れません。残念。

ケミコンを全部取り替えました。ついでに,カップリングに0.47μFという小容量のケミコンが使われていたので,フィルムコンに替えました。

 取り外したケミコン。

どうも原因は当たり,だったようで,今回は何回,スイッチを入れ直してもすぐに音が出ます。残念ながらスピーカが小さく,とてもHiFiとは言えない音ですが,何十年も前からのラジオが音が出て楽しめてよかったです。

おまけ....。

 娘と作った二挺天符式和時計

和時計に興味があり,昔から本を集めています。一時は実物がほしい,なんて思ったことがありますが,100万円以上するようです。それで, "大人の科学" Vol.28の付録だった,二挺天符式和時計を娘と組み立てました。昼,夜用の2つの天符が12時間ごとに交互にゆらゆらと動いて,かちかち音を立てる様はとてもいい感じです。