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ACE 6石スーパートランジスタラジオキットAR-606~ゲルマニウムTr版~の製作 [ラジオ]

2019年1月20日の日記

ACE 6石トランジスターラジオキット7.jpg 長年,探していました.....

ACEの6石スーパーラジオキットを入手しました。

これ,iruchanが中学の頃,近所のラジオ屋さんで売られていて,ずっとあこがれていました。

ただ,たぶん値段は2,500円くらいだったと思うのですが中学生の小遣いじゃ,とうてい買えず,また,iruchanも電子回路の知識も不十分なのであきらめていました。

当時,ラジオ屋さんではいちばん,高価な品物だった,と思います。ガラスケースに入って麗々しく飾ってあり,少々,恨めしく思ったのも事実です。

その後,社会人になってからも秋葉の部品屋さんでよく見かけましたし,買っておけば,と思うのですが,一度も買ったことがありませんでした。もう,その頃には真空管のアンプやラジオも組み立てができていて,今さらラジオのキット? なんて思ったのも事実です。

でも,時は流れ,もはや6石スーパーのキットなんてなくなってしまいました。最後まで,明光電気のCherry CK-606が売られていましたが,2,3年前に製造中止となったようで,もう,市場で見かけることはなくなりました。今は中国製の粗悪な7石スーパーラジオが売られているくらいですね。iruchanはCherryのCK-606は,本当はシリコンTr仕様なのに,わざわざゲルマニウムTrで組み立てたり,後からオリジナルの通り,シリコンで組み立てたりしています。

国内でトランジスタラジオのキットというと,ACEのものが有名で,HOMERは1石や2,3石のレフなど,Trの少ないものが有名で,今でもオークションに出ますが,ACEも1,2石のものはありましたが,こちらはどちらかと言えば,6石や8石のスーパーがよく売られていた気がします。

実は,iruchanは最近まで,HOMERの6石スーパーはなかった,と思っていました。それほど見かけなかったわけですが,どうやら実際にはあったようです。

CherryのラジオはシリコンTr版しかなかったようで,どうもかなり後から製造されたようですが,ACEやHOMERはゲルマニウムTrのバージョンがあります。特に,ACEのはゲルマ版とシリコン版と2種類あるようで,回路が多少異なるので,基板が違うのはもちろん,ケースも少し,正面のデザインが異なるようです。

iruchanはやはり,ACEのラジオというとゲルマニウムTrがよく,なんとかゲルマ版が入手できないかと探していました。

オークションで入手しました。完成品でも4~5,000円はします。未組み立てのキットだと1万円くらい,という感じですが,多少安く入手できました。

ACE 6石トランジスターラジオキット1.jpg ようやく入手できました。

実を言うと,ゲルマニウムTrとシリコンTrじゃ,かなり音が違います。CherryのCK-606で両方作りましたけど,ゲルマの方が聞きやすい感じです。

と言うことでACEのAR-606のゲルマニウム版を探していたところ,なんとか未組み立てのキットを入手することができました。別に完成品でもよかったのですが,完成品の場合は組み立てた人の技量によって性能や配線が大きく異なるため,可能なら未組み立ての方がよいです。結構,キットの組立品って要注意で,アンプなども危険な配線がしてあったり,イモはんだで音が出なかったり,すぐに故障したりして,痛い目に遭うことがありますから,気をつけないといけません。

ACE 6石トランジスターラジオキット2.jpg 中身です。

残念ながら,ドライバ用の段間トランスがありませんでした。現行品で代用します。

    ☆          ☆          ☆

さて,ACEの6石スーパーのキットを組み立てたいと思います。Trのラインナップは

2SA102(conv.)-2SA101(1st. IF)-2SA101(2nd.IF)-2SB175(LF)-2SB172(out)

とオール松下のラインナップです.......orz。あまりこの会社の製品は昔も今も好きじゃないので.....。

ACE 6石トランジスターラジオキット3.jpg オール松下です.....[雨]

それぞれ,MC1022SA102),MC101(2SA101),OC752SB75), OC722SB72)という旧型番があります。いずれも蘭Philips傘下の英Mullardの開発です。松下電器はPhilipsと1952年に業務提携したので,技術導入して同規格のものを製造しました。こちらでも書いていますが,OC72が一番古く,1954年の開発です。もっとも,松下=Philipsの業務提携で半導体が含まれるようになったのは1956年の契約更改以降のようですから,松下版のOC72はその年以降の製造だと思います。

ただ,MCではじまる型番はPhilips系のTrの型番じゃありません。どうも,AF101と同特性の高耐圧版のようですから,松下独自のTrのようです。MC101の開発年はわかりませんが,高周波用は難しかったので,1958年以降だと思います。

もう,現在じゃ,2SA101以外は入手は困難でしょう。まあ,2SC1815のようなシリコンTrでもTO-92のTr自体が絶滅危惧種ですから,ゲルマニウムTrなんてもはや博物館入りですね。ちなみに,ACEのAR-606やCherryのCK-606のシリコン版はオール2SC1815のようです。ただ,おそらく,どちらも初期の頃のものは2SC372だと思います。CK-606は最後期は2SC3198でした。シリコンの時代になるとfTも向上し,Pcも大きくなって1つのTrで出力でも使えたりするので,オール2SC1815なんてラジオが多く,ちょっとつまらない感じです。ゲルマの時代は高周波,IF,低周波,出力で全部,違う石が使われていましたけど.....。

さて,AR-606の組み立てですが,Trに関してはiruchanも2SA101以外の手持ちはありませんので,キットのTrを使うことにします。手持ちのゲルマニウムTrを使おうかとも思いましたが,オリジナルを尊重したいと思います。

入手したキットはほぼ完品でしたが,なぜかドライバ段のトランスのみ入っていません。どこかで,昔,紛失してしまったのでしょう。

まあ,段間トランスは8kΩ:2kΩのトランスを使うのが普通なので,山水のST-22がぴったりです。

出力トランスはキットの付属品が入っていましたけど,あまりにコアが小さく,音が悪そうなので,段間と同じく,山水のST-32(1.2kΩ:8Ω)にしたいと思います。やはりコアボリュームが小さいとインダクタンスが稼げませんから低音が出ず,トランジスタラジオ特有のキン,キンという音になってしまい,聞きにくいので,できるだけ大きなトランスを使いたいものです。

なお,どちらも山水のは高いので秋葉のシオヤ無線さんで売っている互換品を使いました。値段も安いし,性能もよいです。ただ,いずれもキット付属品より大きいので,基板の取付穴を開け直しています。もっとサイズの大きなものもありますが,ケースに支えちゃいますので,ここで我慢します。

ACE 6石トランジスターラジオキット5.jpg トランスです。

いちばん右がオリジナルの出力トランスで,左が段間のSD-22(8kΩ:2kΩ)とSD-32(1.2kΩ:8Ω)です。山水のトランジスタ用トランスの互換品です。ずいぶんとコアボリュームが違います。

あと,改良点としては,アンテナコイルとバリコンの間に5.6ΩをいれてQダンプしています。こうすると同調がブロードになって,音もHiFiになります。

残念ながら,回路図はなかったのですが,基板上に記号がシルク印刷されていますから,簡単です。

全部で3時間ほどもあれば配線が終わります。

ACE 6石トランジスターラジオキット基板.jpg 完成基板です。

入念にチェックした後,電源を入れますが,その前に,本機はゲルマニウムTrを使っているので,Trのコレクタにはマイナス電圧がかかることを忘れちゃいけません。シリコンと同じように電源を配線すると逆に電圧がかかっちゃうので十分気をつけてください。

ACE 6石トランジスターラジオキット基板1.jpg 局発周辺です。

  やはりメタルキャンのゲルマTrはいいですね~~[晴れ][晴れ]

バリコンやIFTは純粋な日本製です。ケミコンもレトロでとてもいい感じです。Bellコンデンサと表記してありますが,どこの会社の製品だったのでしょうか。

驚いたことに,やはり信頼の日本製!

ACE 6石トランジスターラジオキット4.jpg ご覧の通りです。

まず問題ないだろうとは思いつつ,念のため,テストしてみると全部,ほとんど容量抜けしていません。やはり電解コンデンサは日本製がいちばんだと思います。

ACE 6石トランジスターラジオキット6.jpg ケースに入れました。

さて,スイッチON~~~!!

いきなり,カリ,カリと雑音が聞こえますので,一応,成功のようです。ウンともスンとも言わない場合はトラブルありです。

しずかにダイヤルを回すとなんと,すでにNHKが受信できちゃうじゃないですか!! おまけにかなりの感度で,大音量で鳴ります。ダイヤルの位置もほとんど同じですし,さらに高周波の方へ回してもいろんな民放がそれぞれ指定の位置で鳴る感じです。

う~~ん,おそらく,本機は事前にOSCコイルやIFTが調整してあって,ほとんど無調整でもちゃんと鳴るようになっていたんだと思います。

本機は中学の技術の授業などで使用されることが多かったので,中学生が配線しても必ず鳴るように,事前にメーカーで調整してあったのだと思います。せっかくはんだづけして配線しても鳴らなかった,じゃ,かわいそう,と思われたのでしょう。キットを作る会社として,責任を感じておられたのだと思います。

本当に頭の下がる思いです。OSCコイルやIFTはインダクタンスをあらかじめ設定された値に調整してから,箱詰めされたのだと思います。秋葉なんかでバラバラに部品を買ってきて組み立てたらこうは行きません。

    ☆          ☆          ☆

さて,ようやく配線は完了しました。ほとんど調整なんてしなくても高感度で動作する状況ですが,次回はじっくりトラッキング調整をしてみたいと思います。

それにしても念願のACEの6石スーパーのキットを入手できてよかったです。それに,おそらくは70年代の製造で,45年くらい前のものだと思います。実際に今でも動いてびっくりですけど,長年,寝てばかりいた貴重なゲルマニウムTrも働く機会を得て喜んでいるでしょう。


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今年も秋じゃがいもが穫れました

2019年1月20日の日記

今年も昨年夏に植えた秋じゃがいもが穫れました。

さすがに連作障害が心配で,今回は種芋を植えるときにシリカを肥料と一緒に芋の下に撒きました。結構,うまくいくようです。

そのおかげか,北陸の実家ではたくさん穫れました。

化学肥料を少し使ったほかは,生ゴミで作った堆肥をやりました。農薬は一切使っていません。

ただ,残念ながらiruchanが住んでいるところでは台風にやられ,茎が倒れてしまったのでさっぱりでしたが,それでも割に穫れた芋は大きかったです。

年末に,茎もすっかり枯れたので収穫しました。

'18秋じゃがいも収穫.jpg 何の箱に入れているんだ....。

これだけ穫れました。いちばん大きいのはソフトボールくらいあります。

秋芋は春に植える芋とは種類が違い,デジマやニシユタカです。普通,スーパーじゃ売っていないので,珍しいと思います。ホクホクしておいしい芋です。

じゃがいも茹で.jpg 鍋で茹でます。

これらのうち,10個くらいを小さく切って鍋で茹でました。

ミンチ肉.jpg 具を作ります。

その間に,たまねぎのみじん切りを炒めたあと,150~200gくらいの牛ミンチをあわせます。塩,こしょうで味付けした後,iruchanはコンソメを1個入れました。

コロッケたね.jpg たねをつくります。

この後,普通なら小麦粉→卵→パン粉の順で衣をつけるんですけど,最近は卵と薄力粉と水(または牛乳)を先に混ぜたバッター液と称するものを作り,そこにたねをくぐらせてパン粉をつけるやり方がはやっているそうです。

今回,初めてバッター液を使いましたが,やはり早くて簡単。それに手も汚れないし,快適です。今後はこうします。

コロッケ揚げ.jpg 180℃で揚げます。

あとは,普通のフライと一緒で,180℃くらいの油で揚げます。うっかり,140℃以下に下がっちゃうと,たねが溶けちゃって失敗しますので,注意が必要です。iruchanも何回も過去,失敗しました。

まあ,コロッケなので,すでに火は通っていますから,衣が茶色になるくらいですぐに出します。とんかつとかだとしつこく揚げておかないといけませんけどね。

コロッケできあがり.jpg できあがり~~[晴れ][晴れ]

子供ら(♂,♀各1匹ずつ)はおかわりして,このコロッケ1人なんと7個も食べました。やはりうちで作ったコロッケは無農薬だし,とてもおいしいですね~~。

と言う次第で,iruchanはラジオや真空管アンプ,鉄道模型ばかりじゃなく,コロッケも作れて,女子力高いのです.....(^^;)。


2019年1月30日追記

iruchanは英語を勉強しているのですけど,このことを先生(米国人)に話していると,

 "I dredged potatoes with breadcrumbs......"(じゃがいもにパン粉をまぶしました)

と話したら,先生は

 "Oh, it's panko!"

といふではないですか! iruchanはパン粉はbreadcrumbといふと思っていました。

なんと,アメリカではふつ~にpankoで通じるそうです。

え~~っと思ったのですけれど....。Wiktionaryには出ていますが,ロングマンやオックスフォードの英英辞書にも載っていませんから,まだ一般的な用語ではなさそうです。

なんでも,breadcrumbというのはパンくずであって,いろんな種類があり,日本でフライに使うようなのはやっぱりpankoなんだそうです。

そういや,いまじゃ普通にAKitaやShiba(犬)は通じますし,そういう固有名詞じゃなくても,sukoshiなんて形容詞も普通に使われているようです。Just sukoshi! (ほんのちょっと)なんて通じるそうです。sukoshiは日本に進駐したGIたちが持ち帰った言葉のようですけど.....。

逆に,なんで日本では犬の名前にポチってつけるのかというと,米国の口語のpooch(犬)から来ていると思います。

おそらく,戦後,日本に進駐してきたGIたちが日本で犬を見つけ,pooch! と呼んだことから,周りの日本人がポチと聞き違えて犬の名前に定着したのだ,と思います。

ただ,どうも最近の研究によると明治時代からポチが使われていたらしく,進駐軍の兵隊が持ち込んだ,と言うのを否定する考え方があるようです。

でも,それだっておそらく,横浜の外国人居留地に住んでいた米国人がそのように呼んだので定着したのではないかと思いますし,明治時代にポチが使われたのは東京周辺だけだったのではないか,と思います。やはり全国的に広まったのは日本の敗戦後だと考えるのが自然だと思います。


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コアレスモータ対応鉄道模型用コントローラの開発~その17・PIC版KATO KC-1~ [模型]

2019年1月15日の日記

今日は前回に引き続いて,KATOのKC-1コントローラと同等の機能を持った自作のPIC版KC-1を作っていますが,今日は過電流保護機能を組み込んでみます。

実物のKC-1はサイリスタを使った電流遮断型保護回路となっていて,負荷電流が1Aか2Aの選択ができますが,これらの値を超えるとサイリスタが動作して出力電流を0にします。

一般的に定電圧電源など,電源装置の保護回路としてよく使われるのは電流制限型で,iruchanも鉄道模型のコントローラとしてはこの電流制限形をずっと使っていました。最近よく使われるポリヒューズも動作としてはこういう動作をします。なお,ポリスイッチという別名もありますけど,スイッチのように,完全に電流を切ってくれるものではありません。

電流制限形の保護回路の場合,保護動作としては,一定の電流以上は流れない,と言う保護動作になります。こうすると制御用の素子(バイポーラTr,MOS-FETなど)を保護することができます。

ただ,この場合,負荷から見ると一定の電流を流してしまう,と言うことになるので,結構危険な保護動作です。Nゲージの場合,モータに1Aも流すと結構発熱し,危険です。ボディがプラですから,ボディが変形することもあり得ます。HOゲージのようにボディが金属製なら大したことはないですし,HOゲージだとモータも大きいので,それほど発熱しないのでマシですけどね.....。

また,ポリヒューズはUSBコネクタの保護素子としても多用されていて,USBは最大1A流すことができますが,その保護用としてポリヒューズが入っています。よく,USBに接続したのに認識しない,と言うトラブルがありますが,こういう場合,このポリヒューズが物理的に断線して故障していることがあります。過電流で壊れちゃったんですね。普通は壊れないんですけどね。また,ポリヒューズも保持電流が大きすぎ,1Aでトリップするものでも,保持電流は0.5Aです。これじゃ,せっかく動作しても0.5Aの電流を流し続けるのは困ったものです。半導体を使った電流制限形の保護回路も,より安全なホールドバック形,と言うものもありますが,これも最大負荷電流が1Aで,保持電流が0.1Aと言う保護回路は設計できません。

ということで,やはり鉄道模型用としては,過電流を検知したら電流を完全に0にする,電流遮断型が安全です。

でも,これを簡単に電子回路で実現しようとすると......,意外に大変なのです。KATOのKC-1もサイリスタを使っていますし,教科書を見てもかなり複雑な回路が解説してあります。何個もTrが必要となり,回路は複雑です。あることをきっかけとして,なんらかの状態を保持する,というのは意外に電子回路ではめんどくさいのです。サーキットブレーカを使えば簡単ですけど,これはこれで値段が高いですしね。

それに......。

電流遮断型だと,電流制限形のように,自動的に復帰する,と言うことができません。あくまでも何か別のスイッチを設けてリセットする,という動作が必要になります。まあ,実際の電車でもこうだし,普通,過電流が流れた,というのは事故なわけですから,自動で復帰する,というのは本来はおかしな話です。ちなみに,ポリヒューズは過電流が解除され,素子の温度が下がったら自動的に抵抗が0になるので,自動復帰します。

前回のハードウェア版KC-1改ではR-Sフリップフロップを使った回路にしました。R-Sフリップフロップだとある状態を記憶してくれるわけですから,電流遮断型の回路に応用できます。

過電流を検知するとR-Sフリップフロップが動作し,電流遮断動作を保持します。リセットするには別のスイッチでR-Sフリップフロップをリセットします。

今回,PICを使っていますから,ソフトウェアでこういうことをやろうと考えています。

ソフトウェアでやるなら,こんなこと簡単なわけです。OCR_flagというような変数を設けておいて,過電流を検知したらその変数を1にし,リセットするまで出力をoffにすればよいわけです。

とすると,回路も非常に簡単になります。

出力部分と保護回路だけを描くとこのようになります。

OCR circuit.jpg保護回路です。

MOS-FETのソースに挿入した0.22Ωで過電流を検知します。仮に1Aとすると,この抵抗の両端の電圧が0.22Vを超えたら過電流と判断すればよいのです。

回路は複雑に見えますが,0.22Ωとリセットスイッチ,プルダウン抵抗27kΩがミソです。

10kΩと10μFはハイパスフィルタで,今回,PWMコントローラですからノイズが多いので,誤って保護動作をしないよう,フィルタで動作を緩慢にしておきます。なくてもよいと思いますが念のため,入れておきました。

それをAN3ポートに入力し,その電圧をPICのソフトで監視します。

リセットはA3ポート(#7ピン)をhighにすることにより解除します。27kΩでプルダウンしておきます。

kato kc-1(PIC) OCR.jpg テストです。

PICのAN3ポートに乾電池をつないでテストしてみます。

赤色のOCR LEDが点灯し,出力がoffとなります。電池を外してもこの状態を維持します。

う~~ん,こうしてみるとこの赤色LEDもほとんどオレンジだな......。最近はLEDも中国か台湾製ばかりで,どうもかなり波長が短めで赤色LEDと言ってもこのようにオレンジ色に近いものばかりです。

kato kc-1(PIC) reset.jpg リセットします。

リセット用のタクトスイッチを押すと,A3ポート(#12ピン)がhighとなり,リセットされます。PWM出力が再開されるので,出力モニター用のオレンジ色のLEDも点灯します。

ついでに,遊びでリセット信号モニタ用の青色LEDをつけちゃいました......(^^;)。

秋月で売っている,アイスブルーという青色LEDです。普通の青色LEDはギラギラと原色でどうにも好きになれませんが,これは上品な青色だと思います。

      ☆         ☆          ☆

実を言うと,PICのソフトを変更し,OCR動作時でも,たとえば1秒おきに10msくらいの瞬間的なパルスを出力させ,そのとき,先の0.22Ωの電圧を測定して0.22V以下なら出力を再開させる,という自動復帰動作も可能なんですけど.....。

一応,やはりリセットは手動で入力するようにしました。

以上でソフトウェアの開発は完了です。次回はケースに入れて完成させたいと思います。


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けふの部分日食

2019年1月6日の日記

けふは午前中に部分日食がありました。皆様のお宅では観察できましたでせうか。

部分日食'19.1.7 10:04.jpg 10:04頃

ほぼ最大食の時間だと思ひます。やはり冬の朝なので角度が低く,電線が邪魔~~[雨][雨]

部分日食'19.1.7 10:21.jpg 10:21頃

なんか,朝から曇りでけふは駄目かと思つたらなんとか日食時間帯だけ少し晴れ間が見ゑました[晴れ]。でも,周りは雲だらけで,これぢや,まるでなにか世界が風雲急を告げてゐるやうな写真になつちやいました。午後からは曇つちやって,なんとか観察できてよかつたです。

でも,NV8フヰルタアを使ても厳しひ~~!! 部分日食だと明るすぎ,もっと暗いフヰルタアが必要なやうです。

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炊飯器の修理~日立IH炊飯器 RZ-SV100K~ [電子工作]

2019年1月1日の日記

日立 RZ-SV100K.jpg いつも使っている炊飯器です。

新年早々,iruchanは炊飯器を修理することにしました.....[雪]

どうも昨年の夏あたりからパネルのボタンの調子がおかしく,何度も押さないと認識しなくなりました。一番重要な炊飯ボタンと,タイマーの切り替えボタンが何回も押さないと認識できません。

これ,よくある話ですよね....。

原因と対策はすぐにわかるのですが,実際やってみるとかなり大変そうなので,結局,今まで我慢して使っていました。ただ,昔は数回だったのに,最近は20回くらい押さないと認識しない状況となってきて,いずれまったく認識しなくなってご飯が炊けなくなると思います。それじゃ,まさしく マンマの食い上げ という状況ですよね......[雨][雨]

そうなる前に事前に修理しておこうと思います。

原因はタクトスイッチの不良です。

炊飯器だけあって,高温と高い湿度に毎回,さらされるのでそのうちに接点が腐食してくるのか,導通しなくなるんですね。

対策は交換しかありません。

メーカに出すと簡単に基板を取り替えてハイ修理完了! ってところなんでしょうが,いくらかかるかわかりません。おそらく数千円~1万円超という感じだと思います。基板はせいぜい数百円ほどなんでしょうけど,何せ人件費が高いですからね....。タクトスイッチだけだと1個10円未満だと思いますが.....。

と言う次第で,iruchanは正月休みの間に片付けようと思いました。

早速分解します。

ところが,残念ながら,前面のスイッチなので,もし,上面のカバーが外せれば簡単なんですけど,炊飯器の場合,そこにお釜が取り付いているのですから,そんな構造にはなっていません。

使っているのは日立のRZ-SV100KというIH炊飯器。マイコン制御基板を取り出せればスイッチの交換ができます。予想通り,一度底面カバーを外して内部の制御部取り付けねじを外す必要があります。底の5本のねじを外すとお釜のIHヒータや制御部が見えます。

日立 RZ-SV100K-1.jpg 底面カバーを外したところ

最初,ここからどうしよう,と思いました。驚くほど内部はびっしりで,制御部が取り出せそうにありません。

なんとか,制御部の底の方(実際には炊飯器の上の方ですけどね)に4本,ねじがあり,それをなんとか外したら制御部が取り出せませました。

日立 RZ-SV100K-2.jpg  部分にねじがあります。

ここまで来れば簡単で,問題のタクトスイッチも取り外せそうです。↓ のタクトスイッチが2個,不良になっているようです。

日立 RZ-SV100K-3.jpg 制御基板

ついでに,基板上の部分のリチウムボタン電池も消耗して,まったくLCDパネルが表示されなくなる故障も多いようです。一緒に交換してもよかったですけど,今回はそのままです。

タクトSW交換.jpg タクトスイッチを交換しました。

左は交換済みで,右の赤いボタンのものはオリジナルです。どうも秋月で10個120円で売っている中国製のものと同じような.....。

タクトSW.jpg 交換用のタクトスイッチ

幸い,基板は片面基板で,タクトスイッチもスルーホールタイプなので手持ち なんでそんなのが家にあるんだ もありますから,簡単です。使ったのはiruchanがいつも使っているアルプス電気のSKRGADD010というスイッチ。最近もKATOのKC-1コントローラをPICで再現した基板で使いました。日本製だから信頼性高そう。φ6mmで,ピン間隔5mmのものです。もとの基板の孔のピッチとぴったりでした。とうとう使い切っちゃったので,今度買いだめしておきます。

例によって無鉛はんだを使っているようで,外しにくいですが,なんとか外れました。

問題の2個のタクトスイッチを取り替えて修理完了! でした。結構,分解に時間がかかりましたけど,トータル1時間,と言ったところでした。

テストしたらちゃんと動作します[晴れ][晴れ]

日立 RZ-SV100K-5.jpg ちゃんと炊飯ボタンも一発で動くようになりました。

これで,今日もおいしいご飯が食べられますね。嫁はんは大喜び。娘もオヤジが直したのでびっくりしていました[晴れ]

    ☆          ☆          ☆

ついでに,頭にきたので取り外したタクトスイッチをテスターで調べてみます。

案の定,どちらも何回も押さないと導通しません。それどころか,1個は完全に導通不良で,OLの表示をするだけです。かろうじて,1個は導通しましたが,導通しても80~200Ωくらいの接触抵抗があるようですし,やはり何回も押さないと導通しません。だからマイコンが認識しないんですね~。

タクトSWテスト.jpg こりゃ,あかん.....

では,皆様,今年もよろしくお願いします。

    ☆          ☆          ☆

2020年12月12日追記

どうもやはり最近,「切」のボタンも切れが悪くなり,ほかにもおかしなボタンがあるので,結局,残り7個全部のタクトスイッチを交換しました。疲れた~~[雨]

最初から全部交換しておけばよかったです。でも,嫁はんも喜びました[晴れ]

    ☆          ☆          ☆

2021年4月4日追記

またまた修理です。

どうも先週くらいからおかしな現象が出て,タイマーを設定しようと,"時" や "分" を押してもスムーズに変化しないばかりか,なぜか30分後なんて表示が出たりします。おまけに昨日はどのボタンを押しても変な動きを示します。

iruchanはおそらく,先ほどのボタン電池の消耗だと判断しました。電池が消耗してマイコンが誤動作しているのだと思います。前からこういうことがいずれ起こるな,と思っていたので,年末に修理したときに交換しておくべきでした。

それで,コンセントを抜いてボタンを押しても一応はボタンを受け付けますし,時刻表示も出ていますので,まだ完全には電池は消耗してない感じです。完全に電池が消耗すると液晶表示が消えてしまうはずです。大体,炊飯器の電池の寿命は5年くらいのようです。

ということで,近くのDIYの店で電池を買ってきました。

使っているのはCR2354というリチウム電池。3Vの電圧があります。

CR2354.jpg CR2354

ただ,なぜか,日立の炊飯器で使われていたものには端子がついていて,基板上にはんだづけされています。どの炊飯器も同じようで,ソケットに挿入されているわけではなく,直にはんだづけされているものが多いようです。多分,蒸気なども入るし,高温になるので,端子が腐食するのを警戒しているのだと思います。

CR2354-.jpg オリジナル(右)は端子つきです。

しかたないので,この端子はスポット溶接されていで剥がせませんので,途中で折って取り外し,買ってきた電池にはんだづけしました。

CR2354-2.jpg HOと言う表示が出ます。

コンセントにつなぐと時刻表示が0:00となりますので,説明書通り,"時" か "分" を1sec.以上押して時刻設定モードにして時刻を設定すればOKです。

こうして無事に修理完了。電池代は300円ほどです。タイマーや時刻設定も正常にできます。

それにしても,普通の人はこうなったら故障した,と思って買い換えちゃうと思います。

電池交換はいくらかかるかわかりませんが,おそらく,電池代は数百円でも,人件費がべらぼうに高いので,修理代は数千円から下手すると1万円以上かかると思います。お店でそう言われて,結局,修理じゃなくて買い換え,となると思います。

う~~ん,たった電池1個交換のためだけに買い換えになっちゃうのもな~~。この炊飯器はIHだから高かったし,電池くらいなら交換できるので,iruchanは自分で修理しちゃいましたけど,普通の人だったら修理代が高いので買い換えちゃうだろう,とメーカーは思っているんじゃないでしょうか。そもそも,修理に持っていったら,「買った方がいいですよ~~~」なんて言うんじゃないかと思います。たった電池1個の交換ができれば直るのに,買い換えさせて儲けよう,なんて考えているようならそれって誠意に欠けるのではないか,と思います。別に日立に限らず,どこの炊飯器も電池が交換できるようにはなっていません。

地球環境保護のため,電池1個くらい簡単に交換できるような設計にしておいて欲しいものです。


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謹賀新年

2019年元旦の日記

皆様,あけましておめでとうございます。

襟裳岬3(謹賀新年'19).jpg 北海道・襟裳岬

本年が皆様にとりまして明るく,幸せな年でありますよう,祈念しております。

本年もどうぞよろしくお願いします。

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