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マイクロエース C53 43入線 [模型]

2010年3月13日の日記

ずっと以前,マイクロエースから出たC53 43を持っています。ご存じ,最初の流線型蒸機で,C53としては1両のみですが,C55で量産? されて21両が流線型化されています。

C53は国産初の,そして最後の3シリンダ機で,1928年から1930年まで,97両も製造されています。意外に多いのですね。折からの木造客車の鋼製化にむけて,列車重量が増えるため,出力の増大を図るため,欧米の高速機で主流となっていた3シリンダ機となっています。ALCO製のC52のコピーですが,やはり日本では3シリンダは無理だったのか,結局,国産化されたのはこれだけです。

残念ながら英国のLNERのA4パシフィックやLMSのCoronation,ドイツの05など,3シリンダのパシフィックかハドソン(独05)というのが高速機の定番となり,米国ではさらに進んでPennsylvaniaのS-1やT-1など,4シリンダの複式へと進んでいきますが,結局,日本では3シリンダ機すらものにできず,これら欧米の高速化競争の土俵にもたてませんでした。狭軌だから仕方ない,という意見もありますが,1934年製の満鉄のパシナですら最高速度130km/hですから勝負になりません。他の国は最高速度は200km/hを超え,営業運転も160km/h程度が普通となっていたのですから,こんな国が戦争を始めてはいけません。

43号機は1934年,折からブームとなっていた流線型にするため,鷹取工場で施工された流線型で,登場当時は茶色だったようです。C55同様,欧米では3次曲面の流麗な流線型なのに,日本では2次曲面にするだけでも精一杯,という感じで不格好です。C53 43は流線型としてはC55より鼻? が長く,デフ板が小さくなっていて,こっちの方がより流線型に近いと思います。

模型の方はマイクロエースから2001年12月に出ていますので,ほぼ10年前ですね。ある意味ゲテものの部類に入るかもしれませんが,ゲテもの好きなので早速買っています。

ところが....。どうにも欠陥商品だったらしく,内部のフレームを構成するウェイト兼用の金属粉を固めた部品が年と共に崩壊し,動かなくなる,という現象がありました。この頃製造されたC62や0系などにもこの現象が見られ,委託先の中国メーカの品質が悪かったようです。当方のも久しぶりに箱から出してみると動かないという状況で,最近,改良版と称して再発売されたのもおそらくはこのウェイトの改良が目的だったと思います。KATOやTomixは純アルミのダイカストですから,やはりこちらの方が品質はよいと思います。

さすがに動かないのは困るので,マイクロエースに送って修理してもらいました。改良版が出た直後なので修理できました。

さて,ようやくこれから整備を開始します。

前照灯は電球仕様なので電球色LED化します。

C53 43-4'.jpg

ボディと足回りを固定しているネジがここにありますので,これをまず外します。その後,ボディは左右に指で開くと簡単に足回りが外れます。

C53 43-5'.jpg

 ライトユニットを電球色LED化しました。

C53 43-7.jpg

そのままもとの足回りのウェイトにはさみます。ウェイトはアルミダイカストに改良されています。

C53 43-6.jpg

            点灯テスト。明るい~~!

C53 43-15.jpg こんな感じです。

C53 43-2.jpg 正面から。

ちょっとこの写真は明るく写っていませんが,結構明るい前照灯になりました。

あと,悪のりしてしまいました....。

炭水車側にも前照灯があるのでそれを点灯化してしまいました。C53だと本線用なので,きちんと転車台で方向転換してから連結したはずなので,炭水車側はどうでもよいのですが,一応,入換時を想定して点灯してみました。模型もやはりどうでもよいのか,炭水車側はモールドのままで,単に銀色に塗ってあるだけです。

ところが....。どうやっても炭水車のフタ? を構成している石炭が外れません。

C53 43-8.jpg 裏返したところ。上は流線型カバーです

ようやく上の写真の銅板がのぞいている部分の裏側がウェイトとなっていますので,そこを思い切り押したらようやく石炭が外れました。何と,石炭は接着してありました....orz

C53 43-10.jpg  炭水車用のLEDユニットを作りました。シリコンDiは保護用です。

C53 43-11.jpg 保護用DiはLEDと逆向きにつけます。

石炭? の裏側に透明エポキシで貼りつけます。丸い穴は下回りと流線型カバーを固定するネジが通る穴ですので,リード線が塞がないようにします。

C53 43-12.jpg  表側。導光材で前照灯までつなぎます。

前照灯はいつも通り,φ1.8mmの穴を開けて銀河の旧国用レンズを入れました。

C53 43-16.jpg 

                    後ろも点灯します(^^)

うまく行きました。ただ,ちゃんと導光材は黒で塗ったのですがやはり光が漏れてきます....

ようやくうまく走るようになったので,これから牽かせるものを買わないといけませんね。やっぱりオハ31系がぴったりでしょうか。どうにも戦前というのは苦手なんですよね。

 

 

 

 


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KATO D51の前照灯点灯化 [模型]

2010年3月12日の日記

TomixのEF510と一緒に,KATOのD51を横浜のだるまやさんで買ってきました。このお店で買う最後の1両となるでしょう。本当にどうもありがとうございました。

さて,このKATOのD51は長年の定番商品で,最初のものは私が中学のときです。でもやっぱり蒸機は高くて,当時はとても中学生が買える値段でなく,結局買ったのはこれが初めてです。

私が買ったのは去年2月に再生産されたもののようですが,長年リニューアルはされておらず,そろそろ見劣りがしています。何より前照灯が点灯しないのはかなりマイナスで,C62がリニューアルされて非常に評判がよいので,D51もリニューアルをお願いします。

ただ,オールドファンとしてはやはり昔ながらのKATOのオリジナルのD51も買っておこうと思いました。リニューアルされてしまうと完全に新規の金型となり,全く違う製品になってしまいますからね。

さて,D51の標準型を買ってきました。長年リニューアルされていないとは言っても,さすがはKATOなだけあって,それほど他社の製品と見劣りするとは思えません。動きも非常にスムーズで静かです。ただ,やはり前照灯が....。ちゃんと点灯化させようと思います。

kato D51-1.jpg

   前照灯はへこんで銀色に塗ってあるだけです。GMのキットを作った訳じゃないんですよ。

と言って,実はこのKATOのD51の前照灯の点灯化というのはこれも長年の改造のテーマになっていて,皆さんブログなどを書いておられますね。ただ,皆さん,そのまま12Vのムギ球(電球)を使われているようなので,当方は電球色LEDにしようと思います。

kato D51-2'.jpg

        このところのピンをつまようじで外します。

まずはバラします。蒸機の分解は極めてむずかしいので,事前に調べておきます。が,何とKATOのD51は説明書にちゃんと分解のしかたが書いてありました....ガク。

ただ,説明書にはツル首のピンセットを使うようなイラストが出ていますが,やはり上の写真みたいにつまようじを使うのが無難だと思います。

kato D51-3'.jpg

      ウェイトの先端の細くなっている部分をカットします。

kato D51-4.jpg

     ウェイトはアルミのダイカストなのでピラニアンで切れます。

LEDは最初はφ3mmのリードタイプの電球色LEDを使いましたが,どうにもうまくボディがはまりません。どこか干渉しているようです。散々,ルーターで削って小さくしてみましたが,うまく行きません。あきらめて白色のチップLEDを使いました。

kato D51-5.jpg 秋葉で売っている白色のチップLED(3020タイプ)です。

ただ,このLED,何か変なLEDで,どうも逆耐圧保護用のシリコンDiを内蔵しているような感じです。以前,銀河のED14に使ったら変な挙動を示し,ED14のように両運なら,2つのLEDを逆向きパラに接続するとうまい具合にそれぞれのLEDの順方向電圧が相手のLEDの保護用として働くのですが,このLEDを使ったらそもそも両方とも点灯しませんでした。そんなバカな,と思って単体の逆方向の電圧を測ったら0.6Vでした。普通のLEDだと逆方向は∞とか,3Vとか,大きな値を示すはずですが,なにか変です。

上のLEDユニットはそのままウェイトで上から台車枠に押しつけますので,車体との接続は簡単です。

ただ....,と言うことは単品で使っても逆耐圧保護用のシリコンDiは不要,と言うことも言えるので今回使ってみました。本来の普通のLEDなら保護用のシリコンDiが必要ですのでご注意下さい。思い切って,普通のLEDを保護Diなしでやってみる,と言うのも手かとは思いますが,コントローラの逆転SWを一度,入れて戻してみたらもう点灯しない,と言うことを何度も経験していますので,ご注意ください。

kato D51-6.jpg

  点灯試験。うまく行きました。電球色に見えるよう,ポスカのうすだいだいを塗りました。

kato D51-7.jpg

ボディを組み付けるとこんな感じです。ちょっと横からだとうまく点灯しているように見えませんが...

kato D51-8.jpg 正面からだとこんな感じです。いい感じでしょ。

ボディは前照灯部分をφ1.8mmのドリルで少しザグったあと,φ1mmのドリルを斜めに開けてボディを貫通させました。導光材としてφ1mmの光ファイバーを突っ込んで固定したら,銀河の旧国用レンズ(φ1.8mm)をつけました。ファイバーの端をライターであぶってレンズにする,と言う人もいらっしゃるようですが,きちんとレンズをつけた方がよいと思います。

ナンバーは最終配置が亀山だった646号機にしました。幼い頃,父親に頼んで草津線,関西線のD51に乗せてもらいましたが,どこかでこの機関車に会っていたかもしれません。国鉄がイベント列車じゃなくて,本当の営業列車として蒸気機関車を運転していた頃,蒸機牽引の列車に乗れたことは今までの人生で最良の思い出のひとつです。明日は4歳の愚息とこの機関車で運転会をしませう。

 

 


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