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KATO オハ31系客車~室内灯&尾灯追加工事~ [模型]

2011年6月18日の日記

KATOのオハ31系客車を改造します。それこそ,KATOが日本型の最初のNゲージとして,C50を発売したとき,ペアになる客車と言うことで発売されて以来ですから,40年くらいの歴史があります。

私がNゲージを始めたときは中学生でしたが,その時,すでにこの客車は発売されていたので,つきあいは長いです。

何度も再生産され,その都度,多少の改良がなされていますが,基本的には'70年代のままで,それなりに古くなってしまっています。何より,ボディの構造が古く,床板と屋根板をガラスを介して連結する,と言う構造になっていて,非常に分解がしにくいです。また,当然のことながら,室内灯には対応しておらず,室内灯の組み込みはできません。

といって,それなりに息の長い商品ですから,昔からこの客車に室内灯を組み込む,というのはマニアの仕事でした。

ということで,私もこの客車に室内灯を組み込み,また,尾灯もつけることにしました。やはり,客車というものは夜の暗闇に赤いテールライトがす~~っと吸い込まれていく,というイメージがありますから,ぜひ,尾灯をつけたいと思いました。

実物は鉄道省が1927年から製造した,17m級最後の客車です。前年9月23日の山陽本線の海田市駅付近での第1特急列車の脱線転覆事故を契機として,車体の鋼製化が検討され,その対策として誕生しました。木造客車は台枠以外の強度部材がなく,逆に,台枠が前の車体に乗り上がって客室を木っ端みじんに破壊する原因ともなるため,車体自身の鋼製化が急務でした。

といって,オハ31系は外観こそ鋼製客車ですが,木骨構造の外板だけ鉄板にしただけの半鋼製車体です。本格的な全鋼製車体の客車が登場するのは1939年製のオハ35系からです。1927年開業の東京地下鉄道の1000形電車が火災対策のため,全鋼製車体で登場しているのは大いに賞賛されます。

もちろん,当時の形式はオハ44400で,オハ31にあらためられたのは戦後のことです。また,オハ31系などと総称しているのはマニアだけで,鉄道省内は形式ごとになっています。

600mm幅の狭窓がずらりと並び,リベット留めの車体はいかにも古くさく,戦後型オハ35型などが好きなので,ちょっと敬遠していました。昔は小遣いもなく,結局,つい最近まで買わずじまいでした。

ただ,時代的に同じC55やC12などいろんなSLを買えるようになったので,客車も買ってしまいました。

KATOのオハ31系客車は長年の定番ですが,さすがに古くなってきましたので,そろそろ全面リニューアルをお願いしたいところです。といって,ディテールもそれほど悪いわけではなく,造形もしっかりしているのはさすがにKATOさんです。ただ,製造されているのはオハ,オハニ,オロの3形式のみです。オハ31はあってもオハフ30がないというのは,おそらく金型が高いため,製造しなかったのでしょうが,オハフがないのは痛いです。

さて,客車には原則,室内灯をつけることにしていますので,検討してみます。

でも,これは難物。室内灯の取りつけには皆さん苦労しておられるようです。そもそも,ボディをばらすことができません。

いろいろ調べて,なんとか,車体の裾(下部)をぎゅっと押さえつけるとかろうじて,屋根と車体部分にすき間ができることがわかったので,そこになんとかつまようじを挟み込んで,屋根を引きはがすようにすると屋根が外れます。その後,床板とガラスを留めているツメをマイナスのドライバーで押してやると床板が外れます。

オハ31-1.jpg 車体をバラバラにした状態

まず,集電台車から作ります。KATOのTR-11は集電板がつけられる穴があらかじめ開いているので,通常のNゲージ車両のように,車体側の隣青銅の板に接触させて集電することも考えられますが,床板に穴を開けるのは面倒です。そもそもオハ31系客車は床板に穴が開いていません。そこで,いつもの鉄コレと同じ改造をします。

まず,台車の集電板用の穴に,Tomixの旧集電板を取りつけます。車輪はもとのKATOのTR-11のが使えます。車輪の内側に集電板が接触するようにします。その集電板にリード線をハンダ付けします。

オハ31-2.jpg 完成した集電台車

中心ピンにφ1.6mmの穴を開け,そこから電線を車内に引き込みます。

オハ31-3.jpg

床板にφ0.4mmのスズメッキ銅線を使って,前後の台車の集電板から来ているリード線をハンダ付けします。このスズメッキ線は ↑ のように,上に折り曲げて車体に引き込みます。車体にも同じφ0.4mmの穴を開けておきます。

リード線はUL1575という,細い2芯の平行フィーダー線を使いました。各電線はAWG#30という非常に細いものです。この電線,ずっと愛用していたいのですが,最近,切らしてしまい,秋葉を捜しましたが,どこにも売っていません。ひょっとして,と思ったら名古屋・大須で売っていました。名古屋に出張に行ったときに大須で買ってきました。Nゲージ用にはもっと細いものがよいかもしれませんが,これより細いものは入手できませんし,入手できても芯線がすぐに折れて使い物にならないでしょう。

UL1575.jpg  名古屋へ出張したときに見つけた電線

赤黒の2芯平行線で,素線の直径はφ0.7mmです。幅は1.4mmしかありません。模型工作にはぴったりだと思います。

オハ31-4.jpg LEDの配線状況

客室には室内灯を取りつけますが,例によって逆向きパラ(お互いのアノードとカソードをハンダ付けする)にハンダ付けした2個の電球色LEDを1kΩの電流制限抵抗を介して取りつけます。この写真のように,レールの極性に応じて,どちらかのLEDが点灯します。詳しくは20系客車のブログをご参考にしてください。

オハ31-5.jpg オハ31の様子

うまく行きました。なかなか室内灯の色もよいです。戦前の客車なので,ぼぉ~っと点いているくらいがいいかと思いますが,あまり暗いと目立ちませんので,明るめにしています。

さて,次はテールライト。オハフ30はないのですが,オハニ30があり,車掌室もあるので,これには本来,テールライトがついています。しかし,妻面にはなんにもなく,モールドもされていません。

銀河の国電用テールライト(φ1.0mm)を取りつけます。セメダインの透明エポキシで固定しておきます。瞬間接着剤でもいいのですが,漏れて周辺が白くなるのが困りますし,実を言うと切らしちゃってます。しばらく,使わずに放っておくと中で固まってしまい,いざというとき使えません。ハケ式のも出て,便利~~と思いましたが,これも同様で,すぐに中で固まってしまうようです。いまだに瞬間接着剤ってロクなものがないと思います。なんとか改良できませんか。透明セメダインは固まるのが10分と速く,しかも周囲が白くなったりしないので,便利です。それに,透明なので,このようにLEDを接着するとき,光る面に回り込んでも色が変わりません。

オハ31-7.jpg LEDユニット

LEDは東芝のチップタイプの赤を使いました。2個必要なので,結構アクロバチックなリード線のハンダ付けになります。リード線は同じくφ0.4mmのスズメッキ銅線を使いました。LEDの保護用にLEDと逆向きにシリコンDiをハンダ付けしておきます。LEDの向きは ↑ の写真の向きです。

オハニ30.jpg

    テールライトもつけました。抵抗が見えちゃってます。

ちょっとLEDユニットは改良が必要で,オハニはちょっと抵抗が見えちゃったり,うまく行きませんでした。↑ のユニットは改良後のものです。今度,オハフを作るときはこの改良型をつけたいと思います。

オハニ30-1.jpg 

       やっぱちょっと赤色が漏れてきます。

オロ30.jpg オロ30

さて,なんとか室内灯と尾灯をつけることに成功しました。今度はオハニとオハの車体を組み合わせてオハフを作りたいと思っています。

 


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